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岩手全国農機実演展示会が閉幕 3日間で約8000名来場 最新製品や技術を展示実演

岩手県農業機械協会(鈴木満会長)主催による「第75回岩手県全国農業機械実演展示会」が8月25~27日の3日間、岩手県滝沢市の岩手産業文化センター・アピオで開催された。全国でも有数の規模と歴史を誇る同展示会だが、新型コロナウイルスの影響で2年見送られ、3年ぶりの開催。ICTを活用したスマート農機をはじめ、最新鋭の農業機械や技術の展示や実演を実施。資材の高騰に歯止めがかからない中、営農のヒントを掴もうと約8000名が来場した。

 岩手県全国農業機械実演展示会は、最新の農業機械の展示実演を通じて高性能農業機械の普及、農業経営向上を目的に全国有数の規模で開催。農業が地域経済を支える基幹産業であり、日本屈指の食料供給基地の役割を担っている岩手県の農業発展に大きく貢献してきた。県では収益力の高い食料供給基地形成に向けてスマート農業を推進しており、県内において自動操舵技術や施設園芸の環境制御技術などの導入が進んでいる。
 3年ぶりの開催となった今展示会には各トラクタメーカーや作業機メーカー、ディーラーなど152社が出展。トラ・田・コンに作業機、ドローンやロボット芝刈機・草刈機といったスマート農業機械を合わせた最新製品約1800点の実演や製品紹介を実施。農業経営の改善や産地づくりに向けて参考になる製品がズラリと集結していた。
 この展示会の特色の一つが会場内にある実演ほ場で実際に機械の動作を確認できることであり、各社は進化した最新機種の特長を存分にPRした。また、肥料や燃料・飼料といった資材高の状況の下で、〝コスト低減ができる機械〟〝収益に貢献できる機械〟に対し関心が集まっていた。
 みちのくクボタはスマート農機をキーワードにアグリロボシリーズのトラクタ・コンバイン、田植機を中心に展示やデモを実施。直進アシスト機能を搭載したスラッガーGS仕様のほか、M7にクバンランド作業機を装着した展示機も用意。注目を集めていた。この他、KSASやWATARAS、Farmoなどの水管理に資するスマート機器を展示した。
 ヰセキ東北はALLJAPANシリーズを中心に、トラクタは小型のZ153をはじめ、RTS、NTAシリーズと幅広いラインアップを展示し、田植機も4条植えから8条植えまで、コンバインも4条刈りから6条刈りまで幅広いラインアップを勢揃いさせたほか、大型農機コーナーでもアマゾーネのブロキャスなどを展示した。
 鈴木農機ブースでは待望のヤンマー直進アシスト機能を搭載したYT3Rシリーズを展示。実演ほ場ではロボットトラクタを、本部前の新商品デモでも最新製品を紹介。進化したヤンマー製品を説明した。
 三菱農機販売東北支社は汎用コンバインVCH750A子実トウモロコシキットの展示や売り出し中のヒサルラー社製ディスクハローの実演を行い、能力の高さを示した。
 この他、作業機メーカー、関連商材メーカー、なども最新機種を展示、実演を行った。また、当用間近もあって、乾燥・調製機器のコーナーにも関心が高かった。加えて特に目立って人垣ができていたのが鎌、鋏、手袋などのコモノ商品のコーナー。
 会期中は晴天とはいかなかったが、会場には県内生産者中心に来場。例年以上にデモや展示機械の前で立ち止まって説明を聞く姿が見られ「体感会の申し込みを多く得られた」と話していたメーカーもあった。
 初日には地元農業大学校のスマート農業科の生徒42名(今年新設)が来場。実演圃場では、海外製作業機を装着した大型トラクタのダイナミックな走行・耕起作業に目を丸くしていた。また、最新型のトラクタに試乗した生徒は、「クーラーも効いていてすごく快適だった。作業指示もタッチパネルで近未来的。労働力不足の今の時代には欠かせないものだと思った」などと感想を述べていた。

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