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クボタ GROUNDBREAKERS 初の農業語る夏の宵 経営の可能性ひろがる

クボタ(北尾裕一社長)は8月5日、オンラインイベント「GROUNDBREAKERS SUMMER NIGHT LIVE 2022」を開催した。今回は「農業経営の可能性がひろがる」をテーマに「SUMMER NIGHT LIVE」と称して夜の時間帯に開催。商品発表やKSASに関するライブトークなど一部のコンテンツは生配信で行った。

 クボタが開催するオンラインイベント「GROUNDBREAKERS」はこれまで、昨年1月、今年1月と2回開催。多くの反響を得てきた。今回は「農業経営の可能性がひろがる」をテーマに様々なコンテンツを発信。当日は、約6000人が視聴。盛況となった。
【商品発表2022夏】食を支えるため、また、土地や地域を守るために日々挑戦を続けている農家のチャレンジを支える商品として、①スマート農業関連商品②ワールドシリーズ商品③野菜作関連商品―の3つに分けて紹介。スマート農業関連製品では自動運転、アシスト機能付きのアグリロボコンバイン「DR6130A」、色彩選別機「KG―S110X」、アグリロボトラクタ「MR1000AKVT無人仕様」、アグリロボ田植機「NW10SA」、ドローン「T30K」「同10K」。②では、10月にモデルチェンジを行う田植機「WD6―F」、③ではたまねぎ掘取り機「KOD―1」、たまねぎ調製機「KOC―10」を紹介した。
【インタビューCase1:㈱プラウズ代表取締役菊地信吾氏】革作家だった菊地氏が地元岩手にUターンして就農。父親がやっていた米・大豆と菊地氏が取り組んでいたネギに加え、就農後も続けていた革製品の作成を行う法人としてプラウズを設立。「昔から繋いできたバトンを次の世代に引き継ぐことが大事。若い人が職業を選択するときに農業が選択肢の一つとなればと思っている。私たちの会社がロールモデルとなれれば」と語った。
【選択セッション1「ライブトーク・KSASって必要?」】利用者と開発者が出演し2本のVTRを中心に展開。KSAS導入8年目のファーム安井の安井正社長、ノウカノタネ・つるちゃん、農業に関心の高い大学生2名、クボタの次世代研究ユニットから2名が参加。〝言いたい〟〝聞きたい〟などのコメントも交えながら盛り上がった。
VTRの1本目は『ファーム安井さんに聞いてみよう』。安井社長の〝品質にこだわった米づくり〟へのKSAS活用の始まりは「20年間安井さんの米を食べているけど、今年の米は美味しくない」という顧客の声から始まった。ヒントはデータの中にあった。安井さんがやりたかったのはデータを把握し活用するPDCA(計画を立て、行動し、チェックし、アクションを起こす)。その中で感じたのは「KSASは気づきにつながる。KSASはすごくやり易い」。飼料米・中品質・高品質、3つのエリアに分け、目標別に数値を設定し、そこへ向けて作っていく。食味収量コンバインとドローンのリモセンのデータも調製、仕向け、保管に活用し非常に効率が良くなった。また作業に進捗状況の把握にも欠かせない。その中でKSAS活用上のコツを「全てを使おうとしないこと。自分が使いたいところだけ使えばいい」と語った。そして最後に「積算温度などから様々な収穫や病害虫防除などの提案もしてくれたら、誰でも農業ができるようになる」とこれからのKSASに期待を述べた。
 VTRの2本目は『クボタのシステム開発者・次世代ユニットに聞いてみよう』。現場に足しげく足を運んでの開発に向けての努力を紹介。ドローンだけでなく衛星を使ってのリモートセンシングの開発や安井社長からも要望のあった作業適期の提案(今15農家で実証中)も開発中と明かした。トークの最後は安井社長が「今農業は厳しい状況にある。こんな時こそ、足元をきちんと見て未来を見出してほしい。それにはKSASは強い味方になる」と締めくくった。
【同2「親と子の視点で語る、我が家の事業継承」】子供世代として、㈲たけもと農場の竹本彰吾代表、稲作本店の井上真梨子代表、親世代として㈲コウヤマの香山勇一会長が参加して、それぞれがどのように事業承継を行ったか、苦労を語った。司会を務めた「農業界の役に立ちたい」の伊東悠太郎氏は最後に「事業承継の本質は親を経営から退けることではなく、事業が永く続くための重要な節目として経営者は決断してほしい」。後継者に対しては「遠くを見つめつつ、まずは小さく行動しよう」と呼びかけた。
【同3「農産物のファンを育てる!ブランディングのためのSNS&メディア活用」】㈱農天気・小野淳代表が司会となり積極的に情報発信に努める農家3人(鈴盛農園・鈴木啓之代表、ネイバーズファーム・川名桂代表、㈱アグリスリー・實川勝之代表)が参加。小野氏は売上拡大のためには、HP、SNSを使った情報発信、ブランディングが重要だと指摘。3氏がどのように情報発信しているか聞き出した。
【インタビューCase2:㈲横田農場・横田祥氏】結婚するまで農業とは関わりのなかった祥さんだがすぐに農業に魅了。田んぼで起きることが全て新鮮で、この感動を子供たちにも体験させたいと『田んぼの学校』を始めた。龍ヶ崎市内のような農業の盛んな地域でも1時間で100人もの応募があるほどの人気。また女性農業者が発信する場『アグリバトンプロジェクト』を発足。絵本を通じて農業の魅力を発信する輪を広げている。
 このほか、前回も好評だった「教えて!KSAS先輩!Season2」も放送。盛りだくさんの内容となった。

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