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急傾斜地で能力発揮 ハーベスタヘッドWOODY サナース

サナース=海老原豊社長、横浜市港北区新羽町178=が販売しているコンラート社製ハーベスタヘッドWOODY(ウッディ)の国内累計導入実績が200台を超え、着実に普及が進んでいる。日本によく似た急峻な現場の多いオーストリアで生まれたウッディは急傾斜地での施業を意識したコンセプトで開発。狭い土場でも小回りが効き、日本の現場に合う機動力の高いハーベスタヘッドとして選ばれている。サービス体制も整えており、導入する動きは加速しそうだ。

 サナースではコンラート社製の高性能林業機械の既製品の販売だけでなく、日本の状況をメーカーに伝えている。その例がタワーヤーダで、ホイール式が主流の欧州に対して日本の林業現場を鑑みてクローラ式を開発し、見込みを含めてクローラ式、牽引式、トラック搭載型で累計30台を超える台数となっている。ハーベスタヘッドのウッディも同様で、日本のユーザーの声を製品に反映。ベースマシンの汎用化が進む中、全国各地の素材生産業者から選択されている。
 伐倒から造材・積込みまで高い次元で作業をこなすウッディは現在、日本国内で0・25㎥~0.7㎥クラスまで5モデルをラインアップ。強力なグラップル機能を備えた造材機として、その圧倒的な生産性から1台入れると続けて導入するケースも珍しくない。日本総代理店のサナースによると「日本に似た急峻な山岳地帯の多いオーストリアで独自な進化を遂げたハーベスタヘッドで、狭く急傾斜地でも施業できるのが支持を得ている要因」と説明。メインソーの反対側にもう一つトップソーが搭載されており、このトップソーが小径部分の切り落としや二股の処理などの作業で威力を発揮して効率的な作業が行えることで高く評価されている。この他にも①フィードローラーが上がることでグラップル機能を独立して使え、アタッチメントを交換せず、はい積からトラックへの積込み木材を掴む能力が飛躍的に増し、全旋回型の積込み用グラップルとして活用が可能②3点フォーク形状のグラップルは枝打ちナイフとしても機能し、独特な動作制御により広葉樹や曲がり材などの造材時に威力を発揮③傾斜地作業を考慮して油圧ホースはカバー内に格納して破損を防ぐ構造、といった生産性を高める機能が多く盛り込まれ、従来のハーベスタ作業では困難とされてきた作業への対応もスムーズにこなしていく仕様になっている。こうした点に加えて、国内販売製品に関しては無限旋回ローテータにして狭い土場でも小回りが効く唯一無二のハーベスタヘッドとなっていることも実績を伸ばす要因だ。
 同社はウッディ普及に伴いサポート体制を充実。千葉県に開設した木更津マシンパークにパーツ在庫を揃えるほか、神奈川県横浜市の本社を中心に北海道・東北・近畿・九州の各エリアに拠点を設け、サービス工場の強化、中国地方の販売店・㈱アクシア、四国地方の林業機械販売店・㈱高知林業や、ベースマシンメーカーとの連携を密にして対応している。コンラート社も日本市場を重要視しており、先月も本社からタワーヤーダを導入した各社を訪問した後、木更津マシンパークで研修を実施。サナースではコンラート社製林業機械の高い作業能力をフルに発揮させるよう、サービス能力の向上に努めている。

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