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子実コーン栽培体系実証へ JA全農 真空播種機など 宮城・大崎市で実演会開催

JA全農は令和4年度事業として、宮城県大崎市のJA古川管内で子実用とうもろこしの栽培体系について実証試験を開始。5月23日には、播種実演会が開かれ、県内だけでなく、県外からも多くの関係者が視察した。実演会では、目皿式播種機と真空播種機の2機種の作業を披露。また、4月に播種した圃場も訪れ、1カ月間での生育状況を視察した。子実用トウモロコシは、小麦や大豆と比較しても労働時間が短く、転作作物として注目を集めており、更なる取組拡大が期待されている。
 近年、米の需給バランスが緩む傾向が続いている。またわが国では、多くの穀物を輸入に頼っているが、国力低下などから買い負ける状況が発生。今後の食料供給に大きな課題が生じている。更に農業現場では労働人口の減少が更に加速。一人あたりの耕作面積を増やさなければならなくなっている。そうしたなかで、10aあたりの労働時間では、主食用米23時間、小麦5時間、大豆7時間に対し、子実用トウモロコシは2時間と年間の労働時間が短い作物だ。
 こうしたことから、JA全農では、米の転作作物、海外に依存している穀物の国産化などを考慮し子実用トウモロコシへの取組について検討を開始。世界的には、連作障害などのためトウモロコシと大豆は輪作体系が組まれていることが多いことから、本州において大豆栽培が盛んなJA宮城県本部と、今回の取組の下準備を開始。令和4年度から大崎市・JA古川管内での大規模実証をスタートさせた。実証はJA古川管内92‌haの圃場を使用。子実用トウモロコシはJA全農北日本くみあい飼料が全量引き取り、同社の石巻工場で加工、配合飼料として畜産農家に供給する。
 5月23日に開かれた実演会では、冒頭JA古川の佐々木琢磨組合長は「米の需給が緩む中農家の所得を確保するためには重要な取組。定着に向けしっかり取り組んでいきたい」と挨拶。
 その後播種実演。種苗会社の担当者が播種時の留意点など説明。今回使用した播種機はスガノ農機の6条・伸縮タイプの真空播種機と目皿式播種機の2種類。真空播種機は、最大畝間75㎝。伸縮により畝間は5㎝刻みで任意に設定できる。「これ一台で大豆の65㎝や70㎝、子実用トウモロコシの75㎝に対応でき最適」(スガノ農機担当者)。実演では、時速8㎞での播種を披露。正確かつ高速で播種する様子に多くの参加者から驚きの声が漏れていた。その後、4月に播種した圃場に移動。播種後、1カ月ほど経過した生育状況を視察したほか、今後の管理について、除草剤の散布時期や追肥の要否のポイントなどが紹介された。
 今回圃場を提供しているJA古川集落運営委員会大豆・麦・子実用トウモロコシ生産組織連絡協議会の鈴木正一会長は「米も作っているが、昨年は大赤字となり厳しい状況。そうしたなか、トウモロコシと大豆を輪作することで大豆の収量も良くなるとの話を聞いたことが後押しとなって今回取り組んだ。トウモロコシは中耕・培土が必要ない分、大豆と比べるとラク。今後、トウモロコシを基幹作物にできれば」と語った。

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