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2022New環境展で発信 サタケ 静岡製機 諸岡 山本製作所 リョーキ 緑産



環境機械や技術の総合展示会「2022NEW環境展/2022地球温暖化防止展(日報ビジネス主催)」が5月25日~27日、東京ビッグサイトで行われた。今年は前回より大幅に増えた462社・団体1548小間が出展。SDGs達成に寄与する最先端技術をはじめ最新の廃棄物処理・リサイクル管理システムや環境保全技術の展示などと共に木質バイオマス分野の最新機器や技術が展示紹介された。その中から主な出展企業の製品について紹介する(五十音順)。

【サタケ】
サタケ=松本和久社長、広島県東広島市西条西本町2―30=は、30年ほど前から精米機の技術を応用してリサイクル分野に寄与することを目的に製品を開発し、循環型社会の構築に向け貢献してきた。
 今回展示したのは高性能光選別機「SLASH(スラッシュ)」で、リサイクルプラスチック破砕品の選別実演を行った。
 「SLASH」は、ペットボトル破砕品や家電プラスチック片などのリサイクル原料にも幅広く対応する多用途シュート式光選別機。フルカラーカメラと近赤外線カメラを使用した「MIX感度」と呼ぶ画像処理技術を新たに搭載し、良品と類似色・異材質の異物の選別も行えるようになり、来場者は類似色、異材質の選別に対するニーズが高く、注目を集めていた。
 また、同社独自の自動検量線作成システム「サタケ・スマート・センシティビティ」を搭載し、様々な原料を取り扱う現場でも、選別基準設定が簡単・迅速に行える。
【静岡製機】
 静岡製機=鈴木直二郎社長、静岡県袋井市諸井1300=は、「気化式冷風機RKFシリーズ」と「大容量加湿機HSE302」を出展した。
 「気化式冷風機RKFシリーズ」は、熱中症対策・室内換気に最適。圧倒的な風速と到達距離でクールエリアを拡大し、抜群の涼しさと排熱ゼロで体感温度を程よく低下。
 やさしい涼風で作業環境を改善し、消費電力はスポットエアコンと比較してわずか7分の1ということで、CO2排出量を抑制する。
 工場やイベントなどで多く使われ、食品工場のエアコンでは対応できない暑い空気を吹き飛ばす。
 一方、「大容量加湿機HSE302」は、オゾンにより、アンモニア臭を分解し、大腸菌などの細菌を除去する。
 抜群な加湿力最大3.6ℓ/時で静電気の発生を抑制し、室内の空気にうるおいを持たせ、インフルエンザ感染の予防に役立つ。キャスター付きなので、使用したい場所に簡単に移動・運転可能。
【諸岡】=諸岡正美代表取締役CEO、茨城県竜ケ崎市庄兵衛新田町358=は、新型木材破砕機「MC―6000」 の実機をメインに展示した。
 MCシリーズ最大の同機はオフロード法2014年基準・StageⅤ適合エンジンを搭載。ポンプモータの容量をあげただけでなくホッパーの大型化と共にホッパー内部の形状も変更し、これまで以上の処理能力を発揮する仕様に進化させている(詳細は次号に掲載)。会場ではそうした改善ポイントを紹介した他、開発中の電動式キャリアダンプ「MST―200VDRe」と同じく開発中の電動破砕機「MC―2500Te」もそれぞれ参考出品。また、会場から約45㎞離れたR&Dデモセンターとオンラインで結び、同新機種「MC―4000」、横投入型破砕機「MRC―3000」の実演を中継。5年間分(120t)のCO2排出権を付与したキャリアダンプのレンタル事業を開始したことも説明した。
【山本製作所】
 山本製作所=山本丈実社長、山形県東根市大字東根甲5800―1=は、第34回中小企業優秀新技術・新製品賞の「優良賞」等を受賞したプラスチック材質判別装置「ぷらしる」等を出展した。
 「ぷらしる」は、近赤外線分光法による、ハンディタイプのプラスチック材質判別装置。読取センサが内蔵されたセンサ部と、判別結果を表示するタブレットで構成。
 手ざわり、弾力、匂い、燃え方など、ベテランの経験則に依存しがちだった材質判別業務を、「誰でも」、「簡単に」、「同じ基準で」行うことができる。
 少子高齢化による人手不足、離職率の増加など、人材確保や人材教育は喫緊の課題だが、持ち運びしやすく、どこでも使える「ぷらしる」は、現場教育用ツールとしての活躍も期待できる。
 「ぷらしる」材質判別のしくみは、測定対象物に近赤外線を照射し、対象が反射した光の波形を測定し、測定された波形データは、「ぷらしる」に登録されている12種類のプラスチックの波形データと照合され、最も波形が近い材質が表示され、登録されていない波形データは「不明」と表示される。
【リョーキ】
 リョーキ=森川英樹社長、広島県東広島市志和流通1―67=は、新型機種の固定式一軸破砕機「VIZ1300—T(トルクモーター仕様)」をはじめ、自走式二軸シュレッダー「HB—180Ⅳ」、固定式二軸破砕機「VVZ1900―T(トルクモーター仕様)」、自走式大容量選別機「タイタン600」、自走式コンベア「CT80」、自走式クラッシャー「メトロトラック」など、様々な廃棄物処理に対応する6機種を出展した。
 その中で注目したのが伐根処理や異物リサイクルに有効な自走式二軸シュレッダーHB—180のニューモデル機。マルチファンクション機能を搭載。2つの破砕軸が異なる速度で回転する破砕軸可変方式を初採用。2つの軸がそれぞれ回転することで原料の巻きつきを防ぎ、噛み込みをよくし処理能力を向上。また、固定刃を油圧で調整できるようにしメンテナンス性も高めている。
 去年から発売して製造が追いつかないほどの引き合いがあるとのこと。全国各地でデモキャラバンも実施し、各現場で高い処理能力について高評価を得ているという。
【緑産】
 緑産=小菅勝治社長、神奈川県相模原市中央区田名3334=は、大型二軸バイオマスプロセッサー「CRAMBO(クランボー)5200direct」を展示した。
 幅広い木質素材に適応可能な同機。大きな開口部が特長で、横入れ型では処理できない伐根や大径木等を確実に処理できることから支持を集めている。低速回転する2軸の破砕ローターには、それぞれ異なる方向に流れを作るためにスクリュー状に破砕ナイフを配置。左右のドラムが独立しているので、大型材料を投入した際にも素材が回転しながら両軸ナイフの働きで不定形の素材もどんどん食い込み破砕する。この他、簡単に交換できるスクリーンで、目的に合わせた製品サイズに調整可能②混入異物への高い耐性などがポイント。
 リサイクル分野でTERMINATOR(タームネーター)と共に需要を高めているとのこと。展示機は最大処理能力が~80t/hのダイレクト駆動タイプ。

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