福岡九州クボタ 最先端のＩＣＴ農機公開 スマート農業実演会
福岡九州クボタ（池浦貞彦社長）は３月16～19日、福岡県朝倉市馬田のキリンビール福岡工場のキリン花園で「クボタスマート農業実演会」を開催した。業界初となる、トラクタ、コンバイン、田植機の３機種そろって自動運転が可能な「アグリロボシリーズ」をはじめ、ロボット技術やＩＣＴを活用したクボタの最先端の機械がフルにそろう充実した実演会となった。
春らしい陽気に恵まれた初日の16日は、農政局や農研機構、試験場、大学・高校など官・学の関係者が参加。冒頭、池浦社長が「日本の農業を取り巻く環境は急激に変化している。食料生産を担う生産者を支えるため、官民学が連携し、生産性の向上、省力化、軽労化、低コストなど様々な課題に挑戦していかねばならない。『スマート農業はクボタ』『スマート農機は福岡九州クボタ』を合言葉に、そういった壁を乗り越えるために集めた商品を、ぜひご覧いただきたい」とあいさつした。
出品機は、アグリロボシリーズのトラ・コン・田をはじめ、21馬力から60馬力までそろうＧＳシリーズ、ドローンなど。協力メーカーのスガノ農機、松山、小橋工業、ササオカ、アグリテクノサーチなどの作業機もトラクタに装着されていた。
自動操舵システムの紹介コーナーでは、ニコントリンブル、トプコン、ジオサーフの３社の担当者が、後付けできる自動操舵機について各社の特長を説明した。
クボタのスマート農業の〝核〟となる営農・サービス支援システム「ＫＳＡＳ」は、圃場の管理や作業日誌の作成、作業の進捗がひと目で分かり農業経営を「見える化」できる便利なシステム。ＫＳＡＳ対応のスマート農機と連携することで、食味・収量など作物情報や機体の位置、稼働情報などが把握できることなどを、スタッフが丁寧に説明していた。
アグリロボシリーズは、コンバインから紹介。圃場内の最適経路を走行するだけでなく、モミ貯留タンクが満杯になるのを予測して、設定した排出ポイントまで自動で移動する機能も搭載している。自動運転アシスト機能搭載で美しく、能率良く「匠刈り」ができる「ＤＲ６１３０Ａ」と、直進キープとらく直キープが可能な「ＷＲＨ１２００Ａ２」を展示した。
屋外の実演では、無人仕様の田植機「ＮＷ８ＳＡ」が圃場を走った。リモコン操作で植付開始点に誘導する様子や、圃場を何度か往復し植え付け作業を行う光景を参加者が興味深そうに見守った。
アグリロボトラクタ「ＭＲ１０００Ａ」（無人仕様）は、機体前方に障害物を検知するレーザー、ソナーを装備。障害物などに近づくと自動運転を停止する。また機体がマッピングした圃場からはみ出したり、作業経路から外れたりすると自動運転を停止する安心サポ―ト機能も。実演では、作業機を装着した状態で圃場を無人で走行。力強く安定したまっすぐな走りや旋回、ターンに多くの人が見入った。
54馬力のＧＳトラクタに試乗した県農業大学校２年の田中名成君は「両手を離してもまっすぐ進んだ。実家で米を作っているが、ＧＳ仕様トラクタでないため運転には非常に神経を使う。こんな機能があれば作業も楽になる」と笑顔だった。
ドローンの実演では、「Ｔ10Ｋ」「Ｔ30Ｋ」が自動、半自動、手動運転を披露。障害物に近づくと止まる安全機能や、散布幅7.5ｍ、１フライトで最大2.0ha散布できる（Ｔ30Ｋ）ことなどが紹介された。佐賀県から参加した男性（49）は「中山間地でも使える機械がないかと見に来た。近隣でもドローンの導入が増えており、スマート農業への関心は高い。いろんな機械を見せてもらったが、一番感心したのは自動で直進の補正ができる機械だ」と話していた。
スマート農業に幅広く取り組むクボタは、施設園芸の関連資材も出展。その一つ、「ゼロアグリ」は、作物の成長に合わせて灌水や施肥をＡＩ技術で自動化するロボット。日射情報や土壌水分量の計測データをもとに作物の蒸散量を推定し、「必要なときに必要なだけ水や肥料を与える」仕組みで、品質のばらつきを抑え、収量向上に貢献する。農家の軽労化になるだけでなく、「みどり戦略」で目標とされる肥料使用量の削減や環境負荷軽減効果も期待できる。
テント内では他に、ほ場水管理システム「ＷＡＴＡＲＡＳ」やポット養液栽培システム「ＡＮＳ栽培」など農機だけではないクボタのスマート技術が紹介された。
春らしい陽気に恵まれた初日の16日は、農政局や農研機構、試験場、大学・高校など官・学の関係者が参加。冒頭、池浦社長が「日本の農業を取り巻く環境は急激に変化している。食料生産を担う生産者を支えるため、官民学が連携し、生産性の向上、省力化、軽労化、低コストなど様々な課題に挑戦していかねばならない。『スマート農業はクボタ』『スマート農機は福岡九州クボタ』を合言葉に、そういった壁を乗り越えるために集めた商品を、ぜひご覧いただきたい」とあいさつした。
出品機は、アグリロボシリーズのトラ・コン・田をはじめ、21馬力から60馬力までそろうＧＳシリーズ、ドローンなど。協力メーカーのスガノ農機、松山、小橋工業、ササオカ、アグリテクノサーチなどの作業機もトラクタに装着されていた。
自動操舵システムの紹介コーナーでは、ニコントリンブル、トプコン、ジオサーフの３社の担当者が、後付けできる自動操舵機について各社の特長を説明した。
クボタのスマート農業の〝核〟となる営農・サービス支援システム「ＫＳＡＳ」は、圃場の管理や作業日誌の作成、作業の進捗がひと目で分かり農業経営を「見える化」できる便利なシステム。ＫＳＡＳ対応のスマート農機と連携することで、食味・収量など作物情報や機体の位置、稼働情報などが把握できることなどを、スタッフが丁寧に説明していた。
アグリロボシリーズは、コンバインから紹介。圃場内の最適経路を走行するだけでなく、モミ貯留タンクが満杯になるのを予測して、設定した排出ポイントまで自動で移動する機能も搭載している。自動運転アシスト機能搭載で美しく、能率良く「匠刈り」ができる「ＤＲ６１３０Ａ」と、直進キープとらく直キープが可能な「ＷＲＨ１２００Ａ２」を展示した。
屋外の実演では、無人仕様の田植機「ＮＷ８ＳＡ」が圃場を走った。リモコン操作で植付開始点に誘導する様子や、圃場を何度か往復し植え付け作業を行う光景を参加者が興味深そうに見守った。
アグリロボトラクタ「ＭＲ１０００Ａ」（無人仕様）は、機体前方に障害物を検知するレーザー、ソナーを装備。障害物などに近づくと自動運転を停止する。また機体がマッピングした圃場からはみ出したり、作業経路から外れたりすると自動運転を停止する安心サポ―ト機能も。実演では、作業機を装着した状態で圃場を無人で走行。力強く安定したまっすぐな走りや旋回、ターンに多くの人が見入った。
54馬力のＧＳトラクタに試乗した県農業大学校２年の田中名成君は「両手を離してもまっすぐ進んだ。実家で米を作っているが、ＧＳ仕様トラクタでないため運転には非常に神経を使う。こんな機能があれば作業も楽になる」と笑顔だった。
ドローンの実演では、「Ｔ10Ｋ」「Ｔ30Ｋ」が自動、半自動、手動運転を披露。障害物に近づくと止まる安全機能や、散布幅7.5ｍ、１フライトで最大2.0ha散布できる（Ｔ30Ｋ）ことなどが紹介された。佐賀県から参加した男性（49）は「中山間地でも使える機械がないかと見に来た。近隣でもドローンの導入が増えており、スマート農業への関心は高い。いろんな機械を見せてもらったが、一番感心したのは自動で直進の補正ができる機械だ」と話していた。
スマート農業に幅広く取り組むクボタは、施設園芸の関連資材も出展。その一つ、「ゼロアグリ」は、作物の成長に合わせて灌水や施肥をＡＩ技術で自動化するロボット。日射情報や土壌水分量の計測データをもとに作物の蒸散量を推定し、「必要なときに必要なだけ水や肥料を与える」仕組みで、品質のばらつきを抑え、収量向上に貢献する。農家の軽労化になるだけでなく、「みどり戦略」で目標とされる肥料使用量の削減や環境負荷軽減効果も期待できる。
テント内では他に、ほ場水管理システム「ＷＡＴＡＲＡＳ」やポット養液栽培システム「ＡＮＳ栽培」など農機だけではないクボタのスマート技術が紹介された。
