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農研機構・IHIアグリテック等が国産初のリモコン式 ハンマーナイフ草刈機発表

農研機構は2月15日、IHIアグリテック、福島県農業総合センターと共同で、急勾配法面の繁茂した雑草を刈り取れる国産初のリモコン式小型ハンマーナイフ草刈機を開発したと発表した。同機は2019年からスタートした農業機械技術クラスター事業で開発が進められてきた。その特長は最大適応傾斜角45度で市販の草刈機(リモコン式、歩行型、刈払機)の2倍以上の作業能率で草刈りが可能なこと。2022年6月に台数限定でIHIアグリテックが市販を開始する予定。

 近年の急勾配法面等の草刈作業における労働力不足の深刻化に伴い、中山間地域の草刈作業の機械化に関して様々な研究開発を行ってきた農研機構に対し、生産現場から改めて作業の省力・軽労化に関する開発・実用化の要望が寄せられた。
 これを受け農研機構では、過去に蓄積された研究開発の知見を基に、IHIアグリテック、福島県農業総合センターからなるコンソーシアムを結成し、2019年から農業機械技術クラスター事業として実用化に向けた共同研究に取組んできた。
 開発機は、リモコンで操作するハンマーナイフ式の草刈機で、主に草刈部、走行部、操作部で構成されている。走行部は、クローラ式で、左右で独立した合計2個の油圧モータで駆動。油圧式無段変速機(HST)により車速を0~1.4m/sで調整し、左右の信地旋回、超信地旋回を行うことができる。草刈部は、ハンマーナイフ式で、1個の油圧モータで駆動。また、電動シリンダで刈刃高さを20~200㎜の範囲で調節できる。
 操作部は、IP65防塵防水仕様のリモコン(周波数2.4‌GHz)を用いており、100m以上離れた場所からエンジンの始動、停止、前進・後進・旋回、草刈部の上下、非常停止等を行える。
 機体の大きさは、軽トラックや商用バン等でも運搬することができるサイズで最大適応傾斜角は45度。45度を超える勾配でも作業可能な場合があるが、搭載するガソリンエンジンは、全方向最大45度までの勾配で運転が保証されている。

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