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クボタが「GROUNDBREAKERS」開催 1万人超が視聴

クボタは1月20日、新春オンラインイベント「GROUNDBREAKERS2022」を開催した。イベントタイトル〝GROUNDBREAKERS〟は先駆者の意味。「コロナ禍でも農家の皆様とつながり少しでも課題解決のお役に立ちたい」との想いから昨年初めて開催し、今回で2回目。今年は更にプログラムをパワーアップ、バラエティ豊かな内容となっていた。当日は農家をはじめ1万人超が視聴、視聴ページのチャット欄には多くのコメントがよせられ盛会となった。



 イベント開催にあたり北尾社長が挨拶。「持続可能な社会の実現には様々な課題が山積している。一番大切なのは課題に直面しながらも未来を描き前に進もうとする人達の声です。今日お集まり頂いた皆様からも想いや声をお聞かせ頂ければと思っております。その「声」に応え期待以上のものを生み出すことが私たちの原動力です。困難に直面しても「壁がある、だから行く」の精神で取り組んでまいります」と決意を述べた。また、クボタのブランドパートナーである長澤まさみさんも登場。「当たり前に食を頂ける日常を支えて下さる皆様には感謝の気持ちでいっぱいです」とメッセージを送った。
 その後、クボタ農機国内営業部の池部真二氏らが進行役となり、視聴者からのコメントも紹介しながら各コンテンツが放映されていった。

【新商品発表】
はじめに2022年新商品として、トラクタMR1000A―KVT仕様、レクシア「MR700」の60・65・70馬力モデル、新型クボタアグリガイダンス「KAG2」、トラクタ「FT240」のスペシャルモデル、田植機「NW5N」、自脱コンバイン「KR323」。野菜関連、草関連の新商品・注目商品としてにんじん収穫機、たまねぎ調製機、たまねぎディガー、えだまめコンバイン、クバンランド社製インプルメントショートディスクハローQD3001、畦畔草刈機「GCM750―FC」、クバンランド社製オフセットチョッパー「FHP200PH」、モデルチェンジした乗用モーア2機種を紹介。
 その後、スマート農業関連商品として前述のMR1000A―KVT仕様を始めとしたアグリロボシリーズ、WATARAS、ドローン「T10K」「同30K」、ラジコン草刈機「ARC―501」、KSASなど注目商品を開発・営業担当者が紹介。

【インタビューCase1】
新潟県新潟市の農事組合法人濁川生産組合は、水稲70‌ha、園芸300坪、露地野菜1haで、冬は餅や葉物野菜を生産している。計16~17名が従事しており、「従業員が定着する職場づくり」を目指して環境を整備した。代表理事の田村雄太郎氏は、「働き方改革で一人当たりの手当てを増やすには、経営の安定化が重要」と、低温倉庫導入など、これまでの取組を紹介。「地域あっての農業なので、全体が活性化すれば」と締め括った。

【選択セッションPart.1「農家の課題に寄り添い新しい常識をつくる~クボタの開発ストーリー」】
 新しい農業の常識を作った商品として、湿田・傾斜地での作業を可能とした「パワクロトラクタ」、未熟練者でも真っすぐ走行ができる「GS」、機械が考え自動で効率よく収穫できる「匠刈り」―の開発ストーリーを紹介。また、これから新しい常識を作る商品として誰もが適した時期に防除・除草できるとしてDJI社からOEM供給をうけ、クボタの技術を連携させたドローンを紹介した。

【同「農業をもっと楽しむ!生産者コミュニティ最前線」】
 ノウカノタネの鶴田祐一郎氏の進行で、全国農業青年クラブ連絡協議会会長の宮本健一氏、KURASHI FIT PROJECT主宰の新海智子氏、㈱The CAMPusBASE代表取締役の井本喜久氏が語り合った。コミュニティ運営のモチベーションについて、「メンバーや業界の役に立てた喜び」と宮本氏。今後の展望には、鶴田氏が「活発なコミュニティが形成され、日本農業が盛り上がることを期待している」と話した。

【クボタ堺製造所見学!モノづくりの『改善』に迫る】
 昨年のグランドブレーカーズに出演した農業経営者3名がエンジン・トラクタの製造現場を見学。クボタ生産方式(KPS)に基づき行われている改善の様子を探った。エンジンラインでは、ムダをなくす工夫として「振り向かない、歩かない、手元化、誰でも同じ作業ができる」の4つのコンセプトでラインが構成されていると説明。また、ミスをなくすポイントとしてラインに設置されたポカヨケ装置も体験。高い品質の理由を実感した。

【選択セッションPart.2「教えて!KSAS先輩」】
 詳細別掲。

【同「中山間地域ではじめる、小さな変革の起こしかた」】
 中山間地で農業を担う農家3名をゲストに迎え、中山間地特有の課題の解決について語るコーナー。笑顔畑の山ちゃんファーム代表の山下光之さんは「中山間地では一つ一つの農地が小さく、離れていて、使える農機が少ない」と話し、国が主導する実証プロジェクトへの参画でスマート農機(小型自動操舵トラやラジコン草刈機)を導入し、労力を削減できたことなどを話した。
 農機のシェアリングについて、ウーマンファーマーズジャパン㈱の佐藤可奈子さんは「一つ一つの面積が小さい分、機械の維持管理費が見合わない。シェアリングはハードルを低くできる」と話した。山下さんも仲間とシェアリングしており「〝スモールスマート農業〟の可能性は大きい」とした。

【同「サステナブル農業計画~食と農業が向かうべき未来~」】
 静岡県で農業を営む女優の工藤夕貴氏、東京農業大学教授の鈴木伸治氏、㈱オルタナティブファーム宮古代表の松本克也氏、お笑いコンビのパックンマックン両氏、クボタからは農業ソリューション技術部の鷲尾康子氏が参加し、地球温暖化が与える食と農業への影響について語り合った。工藤氏が現在起こっている事象など、鈴木氏が農業の与える影響などを解説。鷲尾氏は農機のロボット化・自動化で作業の無駄をなくし、燃料を削減するなど、クボタの取組を紹介した。

【選択セッションPart.3「クボタ社員が中森農産に体験入社!?農作業安全の取り組みに迫る」】
 150haで米、麦、大豆を生産する埼玉県加須市の中森農産㈱に、クボタ入社3年目の今野萌子氏が体験入社。安全第一を徹底する同社代表取締役の中森剛志氏から、農作業安全への取組を紹介してもらった。朝礼ではスマートフォンを活用して情報共有、作業内容の確認。トラクタ乗車は安全ベストと靴、ヘルメットを着用し、乗車前点検は怠らない。横転防止のため、ほ場には直角に入ることなどを学んだ。

【同「食・農業界の未来を変えるマニフェスト討論会」】
 ファームサイドの佐川友彦代表取締役が進行役となり、㈱エムスクエア・ラボの加藤百合子代表取締役、㈱RICEBALLの鈴木貴之代表取締役、クボタカスタマーソリューション事業推進部の杉浦真帆氏、㈱ふしちゃんの伏田直弘代表取締役の4名が実現可能性などは一切無視して、食と農業を取り巻く課題解決に向けたマニフェストを提示、議論した。
 「農業者を増やす農業を持続可能にするには」について、伏田氏はマニフェストを「地元市場内流通、セリのみとする」として「新規就農するときの問題の一つが売り先を探すこと。情報を掴んだものが勝つ側面が大きく、良いものを作っても価格がついてこないことが原因。問題はそこにあるのでは」と述べた。

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