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「農業界は選択肢か」 東京工科自動車大学校中野校・佐藤校長に聞く 

「農業界は選択肢か」 東京工科自動車大学校中野校・佐藤校長に聞く 

本紙ではこれから就職活動を始める学生や進路指導担当者に農業関連業界の魅力を伝えることを目的に、6月16日号で「農業関連業界特集」を掲載した。学校関係者から反響が寄せられ、その一つとして、東京工科自動車大学校中野校(東京都中野区)の佐藤康夫校長から「業界について詳しく知りたい」との申し出があり、本紙記者が同校を訪問、情報交換を行った。
 東京工科自動車大学校の前身は、1969年に設立認可を受けた小山自動車整備専門学校で、自動車整備学科(1年制)を開設したことから始まる。74年には運輸省から二級自動車整備士養成施設として認可され、76年には東京工科専門学校となり、2005年には1級自動車整備学科(4年制)を開設、のちに現在の専門学校東京工科自動車大学校へと改称した。
 現在は中野校のほか世田谷校、品川校の3校を展開。中野校においては、①1級自動車整備科(4年制、一級自動車整備士〈国家資格〉取得対応)、②エンジンメンテナンス科(2年制、二級自動車整備士〈国家資格〉取得対応。エンジン開発やモータースポーツ分野でも活躍できる人材を育成)、③自動車整備科(2年制、二級自動車整備士〈国家資格〉取得対応)の3学科を設置している。校内には実車や実機を備え、実践的な教育を行うことで、実務経験がなくても国家資格取得を目指せる環境を整えている。
 卒業後は約8割が自動車ディーラーの整備士として就職するが、そのほかモータースポーツ業界や自動車メーカーの開発・設計部門、損害保険会社の事故査定、自動車整備マニュアルの制作など、活躍の場は幅広い。自動車開発部門では大学工学部出身者が設計を担う一方、開発の段階で必要になる試作、実験などは自動車整備の専門知識を持つ技術者が不可欠であり、開発チームには一定数の自動車整備士が求められているという。
 佐藤校長は「活躍の場はますます広がっている。実践力重視のカリキュラムで培った技術力と専門知識を備え、大学卒の技術者とも共通言語で仕事ができるエンジニアを育てたい」と話す。
 また、「自動車整備の技術は農業分野でも十分に生かせる。農業機械もエンジンや油圧、電子制御など自動車と共通する技術が多く、スマート農業の進展に伴い技術者の重要性はさらに高まるだろう。専門知識を生かして農業を支えるという選択肢もあるのではないか」と期待を寄せた。
 さらに、「企業から社員を受け入れる『企業留学』や夜間課程、商社等の企業向けの短期研修も実施している。企業では教育や資格取得に十分な時間を確保できない場合も多いが、本校で体系的に学ぶことで即戦力化や資格取得につながる。実際に企業留学や研修を導入した企業では離職率が大きく改善した事例もある。専門学校は学生だけでなく、社会人の学び直しや企業の人材育成を支える役割も担っている」と説明した。
 進学を控える高校生に向けては、「新規の大学が全国に倍増し、大学進学率が30年前の30パーセントから現在は60パーセントと希望者全入時代となった。しかし、現状では大学卒業後の就職者は全体の75パーセントであり、就職しない人が25パーセントもいる。就職しない人の半数は大学院へ進学するが、残る半数は希望する就職先に進めずアルバイトなどに就いている人も多い。本校の学生の就職率は100パーセントで、専門知識と技術、資格を身に付けて社会で活躍する切符を手にしている。大学への進学で社会への接続が保証される時代は過去のことで、自分の将来を見据え、進学・進路について真剣に考えてほしい」と語った。

     お話を伺った佐藤校長先生

 

 

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