奈良初のワイナリー「木谷ワイン」──自然栽培とキャニコム『フルーティまさお』が支えるナチュラルワイン造り
醸造所がなかった奈良県に初めてワイナリーを設立したのが『木谷ワイン』。代表の木谷一登(きたにかずと)さんは「生まれ育った奈良の風土をワインという形に表現したい」という夢に挑み、ブドウ栽培から醸造まで手がけ、量より質を追求。園地で草生栽培を実践し、キャニコムの『フルーティまさお』が力になっていた。ワインづくりや園地管理について聞いた。 「楽しくないこと」は極力やらないようにする。お話を聞く中で窺えた姿勢だ。誰しもそう思うが実行するのは中々難しい。知恵と勇気が必要だ。木谷さんは京都大学大学院を卒業後、銀行に就職したが、取引先にワイナリーがあり、それを一つのきっかけとしてワインに魅了にされ、自ら造る側へと転身した。「ワイン造りはサイエンスでありアート」とし、知的好奇心を満たす仕事へ。
26歳で大阪のワイナリーの門を叩き、2年間の研修を経て独立。「奈良県独自のものを造りたい」と研鑽している。木谷さんのワインは、野生酵母で発酵させ、無濾過、添加物を極力減らすなど「ナチュラルな製法」が特長。「水のような飲み心地に複雑な味わいが加わり、日本の食卓に寄り添うワインを目指しています」。その土地の気候や土壌ならではの味が込められていく。ブドウ栽培においても、除草剤や化学肥料を使わず、草を高めに残していく草生栽培を実践する。2020年に醸造所を立ち上げ、自社ワインは年間1万5000本ほどになっている。
現在のブドウ栽培の規模は、今年から奈良県農業試験所の跡地を2ha借り受けることになり、あわせて約3.2haに。ピノ・ノワールなど新しい圃場には約1000本の苗木が植えられ、奈良の風土が染みこんだブドウへと育てられていく。
しかし、園地が広がることで草刈り作業の負担がより大きなものになっていった。年間で6回ほどの草刈りになるが「特に夏場は暑く、体にこたえます」。その重労働解消のため、まずはあるメーカーの二輪駆動乗用草刈機を購入したが、「草で滑ってしまい斜面を上らず作業になりませんでした」。そこで新たな乗用草刈機として農園にやってきたのがキャニコムの「フルーティまさお(CMX2408HC)」。〝草刈機まさお〟の名前を以前からそのユニークさで知っていて、直接キャニコムに連絡し、奈良県の販売店を紹介され、実演となった。
最初に使ってみての感想は「最高でした。以前のものと比べサイズ感も違いますし、斜面がどんどん刈れ、スピードも効率も段違いでした」。四輪駆動が決め手となり導入となった。また実際の作業を通しシートとフロントのサスペンションによる乗り心地の良さを実感。「長時間作業でも疲れにくいですね」。さらに小回りが利きペダル操作一つで前後進を感覚的に切り替えることができ、「苗木のギリギリまで刈り込め、刈り残しも少ない」と、作業性の満足度は高い。加えて各所がワンタッチで開きメンテナンスも楽。それまで刈払機などを使い2人で3日かかっていた作業が、1人で1日の作業になり、負担が大きく軽減した。「苗木の生長を確認しながら走るのは良い時間です。乗っているのが楽しい」。
草生栽培への貢献も大きく、「多様な草には様々な菌が根付き、ワインの複雑さを引き出すと考えています。しかし草刈りが遅れるとブドウが草に埋もれてしまうので、楽で速い草刈機は助かっています」。自然を活かしながらそれを活かす適切な管理に同機が大きな力となっていた。
畑仕事をしているときが一番心地良いと言う木谷さん。「自分らしさがより出せるブドウをつくりたい」とし、その先にある理想のワインに向かう歩みがあった。(木谷ワイン:奈良県香芝市下田西3―219―1)。
26歳で大阪のワイナリーの門を叩き、2年間の研修を経て独立。「奈良県独自のものを造りたい」と研鑽している。木谷さんのワインは、野生酵母で発酵させ、無濾過、添加物を極力減らすなど「ナチュラルな製法」が特長。「水のような飲み心地に複雑な味わいが加わり、日本の食卓に寄り添うワインを目指しています」。その土地の気候や土壌ならではの味が込められていく。ブドウ栽培においても、除草剤や化学肥料を使わず、草を高めに残していく草生栽培を実践する。2020年に醸造所を立ち上げ、自社ワインは年間1万5000本ほどになっている。
現在のブドウ栽培の規模は、今年から奈良県農業試験所の跡地を2ha借り受けることになり、あわせて約3.2haに。ピノ・ノワールなど新しい圃場には約1000本の苗木が植えられ、奈良の風土が染みこんだブドウへと育てられていく。
しかし、園地が広がることで草刈り作業の負担がより大きなものになっていった。年間で6回ほどの草刈りになるが「特に夏場は暑く、体にこたえます」。その重労働解消のため、まずはあるメーカーの二輪駆動乗用草刈機を購入したが、「草で滑ってしまい斜面を上らず作業になりませんでした」。そこで新たな乗用草刈機として農園にやってきたのがキャニコムの「フルーティまさお(CMX2408HC)」。〝草刈機まさお〟の名前を以前からそのユニークさで知っていて、直接キャニコムに連絡し、奈良県の販売店を紹介され、実演となった。
最初に使ってみての感想は「最高でした。以前のものと比べサイズ感も違いますし、斜面がどんどん刈れ、スピードも効率も段違いでした」。四輪駆動が決め手となり導入となった。また実際の作業を通しシートとフロントのサスペンションによる乗り心地の良さを実感。「長時間作業でも疲れにくいですね」。さらに小回りが利きペダル操作一つで前後進を感覚的に切り替えることができ、「苗木のギリギリまで刈り込め、刈り残しも少ない」と、作業性の満足度は高い。加えて各所がワンタッチで開きメンテナンスも楽。それまで刈払機などを使い2人で3日かかっていた作業が、1人で1日の作業になり、負担が大きく軽減した。「苗木の生長を確認しながら走るのは良い時間です。乗っているのが楽しい」。
草生栽培への貢献も大きく、「多様な草には様々な菌が根付き、ワインの複雑さを引き出すと考えています。しかし草刈りが遅れるとブドウが草に埋もれてしまうので、楽で速い草刈機は助かっています」。自然を活かしながらそれを活かす適切な管理に同機が大きな力となっていた。
畑仕事をしているときが一番心地良いと言う木谷さん。「自分らしさがより出せるブドウをつくりたい」とし、その先にある理想のワインに向かう歩みがあった。(木谷ワイン:奈良県香芝市下田西3―219―1)。





