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クボタプレミアムフェスタ2025 in Kyushu 開催!スマート農業の最前線を紹介

クボタプレミアムフェスタ2025 in Kyushu 開催!スマート農業の最前線を紹介

 クボタとクボタアグリサービスは2月25〜26日、グランメッセ熊本において、「クボタプレミアムフェスタ2025inKyusyu」を開催した。今回2回目の開催で、テーマは〝スマート農業で繋ぐ新時代へ〟。担い手農家を対象に、スマート農機を軸とした課題解決を様々な角度から提案。トークセッションや実演も行い、約1500軒の来場者で賑わった。

  米価は高値圏にあるが、高齢化や人手不足、異常気象、資材費高騰など、依然として農業には問題が山積。その中、前進する力となる最先端農機、システム、サービスを提案し、〝農業を支える人を支える〟クボタの姿勢を鮮明に打ち出した。
 会場に入ってまず目に飛び込んでくるのが、アグリロボ。トラクタMR1000AH、田植機NW8SA、コンバインDRH1200Aが存在感を発揮。多くの来場者が足を止め、新しい時代の農業に関心を示した。その向かい側に展開されたのが新製品コーナーで、トラクタでは、レクシアとスラッガーに新たに加わったGS仕様、135馬力のGENEST PLUS、コンバインはGS仕様となったディオニスが並び、その先進機能を披露した。屋外会場では、これらのアグリロボと新製品のGS仕様レクシアを実演。新時代農業の姿を来場者に強くアピールした。
 新製品の横には新技術を紹介するコーナーがあり、全地形型プラットフォーム車両や水素燃料を使ったエンジン、電動トラクタ等を紹介した。
 また今年で10周年を迎えたKSASコーナーでは、自動日誌作成機能やWATARASとの連携、中古農機や野菜移植機からも位置情報が取得できるシンプルコネクトなど、ニーズに合わせて進化を遂げてきた機能を紹介。来場者は最新サービスの説明を受け、営農のさらなる高度化、効率化を探った。
 今回、印象的だったのはメンテナンスコーナーの充実。パネルなどで紹介するものとは違い、トラ・コン・田の実機を分解整備している姿で展示。機械整備の実際を目に見える形で伝えた。またエンジンの分解ショーを実施し、大きな注目を集め、プロ農家の期待に応えるサービス力の充実をアピールした。
 今回の展示機種数は約300点、出展に協力した関連メーカーは約50社。展示エリアは課題解決を提案する配置となり、各コーナーでは関連した話題をテーマに生産者とクボタ技術顧問によるトークセッションなどが繰り広げられた。
 会場となった熊本が位置する南九州は野菜作が盛ん。それらを反映して野菜作機械が充実の品揃え。直進アシスト機能を搭載した乗用全自動野菜移植機SKP―200Hをはじめとした移植機や、人参、大根、玉ねぎの各収穫機、調製機などを展示。枝豆に関しては収穫機、粗選別機、色彩選別機を揃え、収穫後の一貫体系を提案した。施設園芸・果樹コーナーでは品質向上、コスト低減、省力化を図る機器が紹介された。AI潅水施肥ロボット『ゼロアグリ』やしおれ検知式自動潅水制御システム『Hamirus』、ANSポット栽培などと共にハードとソフトを連携させる施設園芸スマート営農支援システムを紹介した。
 土づくり・畜産コーナーでは新たな輪作作物として注目される子実トウモロコシが収穫できるWRH1200+子実コーンヘッダや、トラクタM7にビコンのフロントモアコンを搭載し、これからの形を提案。またショートディスクなど、作業の高速化を図る機械も注目された。米・麦・大豆コーナーでは、大規模化を応援する大型のトラクタや作業機に加え乾田直播や湛水直播に貢献する作業機などを展示。米価高騰の影響を受け、機械導入に意欲的な生産者の姿もあった。
 トークセッションでは各ブースで課題解決に〝繋がる〟情報を提供。米・麦・大豆のコーナーでは「乾田直播による省力・低コスト稲作の挑戦」と題して、274‌haを経営する熊本すぎかみ農場の永廣徹朗部長とクボタ技術顧問の金森伸彦氏が登壇。まず金森氏から乾田直播に関する基本的な情報が提供され、移植栽培に比べ6割の手間と大規模では3割のコスト低減を実現しているなどメリットが伝えられた。続いて永廣氏が15‌haでの実践例を報告。移植の準備などがなくなり、時間外労働が減り社員が休めるようになったと、その効果を述べた。それらの話を熱心に聞く来場者の、新しい農業を探る姿が印象的だった。その他、野菜コーナーでは70‌haの規模でレタス栽培を展開しているTACやつしろの野田成之会長とクボタ技術顧問の森清文氏が、機械力を駆使した大規模野菜栽培の実際を報告した。
 クボタの富田健一農機国内営業推進部長は「One Kubotaとしてグループの強みを結束し、関連メーカー様と共に様々な課題に応えられる場を設けた。お客様に価値のある製品、サービス、情報を提供し、農業の発展と持続に貢献したい」とし、クボタアグリサービスの早田真之取締役・九州統括部長は「『スマート農機はクボタ』を周知徹底し、農家の課題を解決するソリューションの提案で〝繋ぐ〟を大切に、お客様との絆を深めたい」と意欲を見せた。

 

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