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【スマート農業】ロボット田植機による稲作経営の省力・効率化など|最新実証結果

スマート農業技術の発展により、稲作経営の省力化・効率化が進んでいる。2025年2月18日・19日に東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で開催された「令和6年度全国農業システム化研究会」では、ロボット農機を活用した現地実証調査の成果が報告された。


ロボット田植機2台の同時作業による省力化(秋田県北秋田市)

秋田県北秋田市では、「無人ロボット田植機2台による同時作業」を実証し、省力化と経営効果を確認した。

主な成果

  • 作業員を1人減らしても作業面積を維持
  • 10aあたりの作業時間は0.15時間で前年と同等
  • 5月10日~31日の適期内に75.5haの作業が可能

この結果から、無人田植機2台同時作業は、大規模経営体において限られた人員で「代かき作業」と「田植作業」を並行して行う作業体系として有用であると分析された。ただし、監視兼補助者と補助者2人は田植機2台の間を行き来する必要があり、有人田植機1台での作業に比べると作業強度は高くなると考えられる。


スマート農機の協調作業による作業効率向上(熊本県阿蘇市)

熊本県阿蘇市では、「スマート農機を活用した協調作業」により、基幹作業の効率化・省力化を実証した。

実証内容

  • 対象作業:基肥散布・代かき・田植え・耕起
  • 作業体制
    • 慣行区:有人機1台(30a)
    • 実証区:有人機1台+無人機1台(63a)

実証結果

  • 田植えの作業時間は19.05分短縮
  • 代かき・耕起も作業時間を短縮
  • 省力化しながら作業面積の拡大が可能

今回の実証では、ほ場内作業だけでなく、運搬などのほ場外作業も含めた。トラクタ作業では削減できる作業時間幅が小さくなったものの、作業人員を増やさずに作業面積を拡大できる可能性が示された。

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