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ヤンマー、BIOTECHWORKS-H2と提携し、廃棄ユニフォームから水素エネルギーを生成するケミカルリサイクルの取り組みを開始

ヤンマー、BIOTECHWORKS-H2と提携し、廃棄ユニフォームから水素エネルギーを生成するケミカルリサイクルの取り組みを開始

ヤンマーホールディングス(山岡健人社長)は、2月10日にグローバルスタートアップ企業である株式会社BIOTECHWORKS-H2とパートナーシップを締結し、廃棄物から水素エネルギーを生成するケミカルリサイクル技術を活用する新たな取り組みを開始することを発表した。このパートナーシップにより、二酸化炭素排出ゼロで廃棄物を水素エネルギーへ転換する革新的なプロセスが実現される。

まず、ヤンマーグループでは約5トンの廃棄ユニフォームから約300㎏の水素エネルギーを生成する計画が進行中であり、環境負荷の低減に向けた第一歩を踏み出した。

企業ユニフォームの廃棄問題と環境負荷の低減

日本国内では、年間約16万トンの企業ユニフォームが廃棄され、その処理方法が重要な課題となっている。現在、これらのユニフォームを産業廃棄物として焼却することが一般的であり、焼却処理によって温室効果ガスが排出されることが問題視されている。そのため、環境負荷の低減が急務となっている。

脱炭素社会への貢献とヤンマーの取り組み

ヤンマーグループは、脱炭素社会の実現に向けて「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を推進し、環境負荷ゼロの企業活動を目指している。特に、2024年5月にはユニフォームのリニューアルを実施し、使用しなくなった旧ユニフォームの処理方法を再検討。持続可能な社会の実現にふさわしい方法として、BIOTECHWORKS-H2社ケミカルリサイクル技術を採用し、廃棄ユニフォームを水素生成に活用する決定を下した。

生成された水素の一部は、ヤンマーの水素関連施設において実証的に使用されることが検討されている。

廃棄物の水素エネルギーへの転換と未来の展望

ヤンマーグループは、将来的には大阪・長居公園において発生する落ち葉や枯れ木などの廃棄物もケミカルリサイクルを通じて水素エネルギーへ転換する方針を掲げており、持続可能な社会に向けた取り組みを一層強化していく。

パートナーシップ締結式と展望

2月10日に行われたパートナーシップ締結式には、ヤンマーホールディングスの八木洋介室長と、BIOTECHWORKS-H2の西川昭秀代表取締役が登壇。八木室長は「サステナブルな社会を目指して、テクノロジーで新しい豊かさを追求してきた」と述べ、旧ユニフォームの廃棄処理に対してサステナブルな理念にふさわしい方法としてケミカルリサイクル技術を選んだ経緯を説明した。

西川代表取締役は、ヤンマーから預かっている約3トンのユニフォームで水素200㎏を生成できることを示し、その生成された水素をトヨタのミライスで走行する距離に換算し、東京と大阪を20往復できる計算になると述べ、水素エネルギー生成量CO2削減量の可視化が可能であることを強調した。

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