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日本陸用内燃機関協会 カーボンニュートラル実現に向けて 水素エンジンなどテーマに講演

日本陸用内燃機関協会 カーボンニュートラル実現に向けて 水素エンジンなどテーマに講演
日本陸用内燃機関協会(田尾知久会長)は10月16日、東京都世田谷区の東京都市大学五島記念館及びオンラインの併用で「第24回技術フォーラム2024」を開催し、あわせて200人超が参加した。
 講演では、丸山製作所の安田輝毅氏が「2ストロークサイクルエンジンへの水素燃料の適用」。丸山製作所では、刈払機やチェンソー、ブロアなど手持ち式のOPE作業機への水素燃料導入に向け試作機を作成。80‌cc単気筒の背負式ブロア用のエンジンをベースに改良を実施。現行エンジンと同等の8000rpm以上の高速運転が可能としつつ、低圧直噴により異常燃焼を防ぐなどOPEエンジンとして水素燃料の実用性を確認。試験、測定における運転では水素燃料による金属劣化などの不具合は発生しなかった。ただし、NOxがガソリンエンジンよりも多く排出された。今後は、水素タンクを採用し、部品を小型化することで、屋外での作業が可能な試作機を作成。実際の作業機と実際のほ場でOPE製品の動力源としての水素エンジンの可能性を探るといった方向性を示した。また、実用化に向けては水素タンク、安全機能、タンクの水素充填など、調査、開発の必要があるなど、課題も指摘した。
 また、三菱重工エンジン&ターボチャージャの古川雄太氏は「陸用内燃機関のCN燃料対応への取り組み」、橋本屋の友金卓也氏は「英国および欧州のCN燃料動向」をテーマにそれぞれ講演。
 講演後は、全体討論会。慶應義塾大学の飯田訓正名誉教授が司会となり、講演者3人のほか、北海道大学の柴田元准教授、東京科学大学の小酒英範教授、千葉大学の森吉泰生教授、東京都市大学の三原雄司教授がパネラーとなり、議論を行った。小酒教授は水素燃料を使った2ストロークエンジンについて、振動の懸念を示したが、これに対し安田氏は問題がなかったなどと回答、また水素エンジンは始動性も良いとも回答した。
 なお、当日は会場となった東京都市大学で水素エンジンの研究を行っている三原研究室の施設見学も行われ、直噴水素エンジンの機関性能及びブローバイガス中の水素濃度、水素単気筒エンジンでのオイル劣化などの研究成果の紹介とともに、エンジン軸受試験機などの設備を視察した。

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