EIMAで新製品発表 ISOBUS機開発に注力 マスキオ・ガスパルドGヴィナヤック・バサガデ氏に聞く
1964年創業のマスキオ社(イタリア)はロータリーハローをはじめ土耕機のプロフェッショナルとして世界中で活躍。1994年にガスパルド社をグループに加え、播種機やスプレーヤにおいても高い評価を獲得。マスキオ・ガスパルドグループとして欧州を中心にアジアを含め8の工場と世界13カ所に営業拠点を展開している。日本ではビコンジャパン(古田森社長、北海道千歳市)がそうした製品を販売。来日したアジア太平洋地域のSalesDirectorのヴィナヤック・バサガデ氏に話を伺った。
――マスキオ製品のラインナップと特長。
「弊社はイタリアを本拠にグローバルに展開し、現在グループの社員数は約2200名。日本ではビコンジャパンを通じて土耕機を中心に展開しているが、作業体系で必要な機械についてフルラインアップ揃えているのが強みであり、そうしたインプルメーカーは世界でも数社しかいない。マスキオ製品の特長は①イノベーション②信頼性③コストプライスの3点。常に新しい製品技術を生み出そうとチャレンジしながらも、さまざまな人に使って頂けるようお手頃感も重要視している」
――昨年の国際農業機械展in帯広ではビコンジャパンブースでISOBUS仕様の折りたたみ式パワーハローを披露した。
「現在、製品開発で重要視しているのがISOBUS作業機の開発。今や世界中でデータを軸とする精密農業が求められている。世界の大規模生産者がデータを軸にISOBUS作業機を使用し、コンビネーションで使える製品も増えていることから開発した。同機は各種作業データを記憶してさまざまな分析を行うことが可能。また、この製品の登場で作業機間のデータ連携をほぼ繋げることができた。ISOBUSのメリットは作業の互換性が良くなること。世界中で精密農業が求められており、ISOBUSを基盤にすることで〝より簡単に、より精密に〟が可能になり、精密に作業を進めることができる」
――日本市場への可能性について。
「日本に進出して約40年。作業規模が大型化し高性能な機械への関心が高まっていることから可能性を感じている。一方で農家戸数が減少していることから、データとAIを活用して作業を自動化させるスマートファーミングやコストを抑える作業機の提案も行いたい。何より大切にしていることは生産者の要望にお応えすること。環境配慮への取り組みには将来日本でも要求されると思われるが、そうした規制に対応するだけでなく、ビコンジャパンを通じて日本のお客様とコミュニケーションをとり、省力化やコスト削減などの導入メリットを実感頂ける作業機を提供していく」
――今年11月に開催するEIMAについて。
「未来を見据えて、ISOBUS搭載播種機や各種新型作業機を展示する予定だ。是非ともご期待いただきたい」。