クボタの米輸出 さらに拡大 ハワイに精米・販売拠点
クボタ(北尾裕一社長)は、米国ハワイ州オアフ島に日本産米の輸入・精米・販売会社「Kubota Rice Industry(Hawaii)Inc.」(以下、クボタハワイ)を設立した。「日本から輸入した玄米を現地で精米しお客様にお届けすることで、新鮮で美味しい日本産米の魅力を伝え、日本産米の輸出拡大に貢献していきたい」としている。
【背景とねらい】クボタは日本産米の海外販路拡大を通じて日本の農業に貢献することを目指し、2011年に香港に久保田米業(香港)有限公司、2013年にはシンガポールにKubota Rice Industry(Singapore)PTE.Ltd.を設立。日本から輸入した玄米を現地で精米・販売することで、レストランを中心に新鮮でおいしいコメの味を現地で広め、2022年には約5300tの日本産米を輸出した。
日系人も多いハワイの一人当たりのコメの消費量はアメリカのなかでもトップクラスにあり、今後も需要が拡大していくことが予想される。また、グルテンフリーの点から、白米に加えて米粉などの需要も期待される。一方で、ハワイには稲作はなく、消費するコメの全量をアメリカ本土からの移入や輸入に頼っている現状がある。
このほど同社では「クボタハワイ」を設立し、2024年春からハワイ州内で日本産米の輸入・精米・販売を開始する。日本で生産された安心・安全でおいしいコメを現地で精米して新鮮な状態で顧客に届けることにより、日本産米の需要を喚起していく。将来的なアメリカ本土への進出も視野に入れいる。
【クボタハワイの概要】▽社名=Kubota Rice Industry(Hawaii)Inc.▽設立年月日2023年4月6日▽所在地=米国ハワイ州オアフ島ホノルル市▽事業内容=日本産米の輸入・精米・販売▽年間精米能力900t▽事業開始(予定)=2024年春。