ケーエス製販 籾殻送塵機を新発売 ステンレス使用で高寿命

ケーエス製販=熊谷訓社長、新潟県燕市小池1502―1=は、2024年1月から籾殻送塵機「SJK20」を新発売する。最も負荷のかかるエルボ部分には内側にステンレス製スリ板を取り付けただけでなく、ブロワー羽根など重要な要所にステンレスを使用したことで、生産者が求める高寿命を実現。大規模農家を中心に導入が期待される。
送塵機は籾殻の搬送や籾摺り機から出る粉塵の除去など、籾殻を遠方まで搬送したい場合や高い場所まで搬送したい場合に中継機のような用途で使用されている。しかし、規模が大きな農家になるほど大量の籾殻を送るために消耗度合いも早く、〝もっと耐久性のある機械が欲しい〟との要望もあり、そうした声を基に、籾殻貯蔵タンク「モミガラストッカー」を販売している同社が、使い勝手などを考慮して専用設計したのが今回の「SJK20」だ。
負荷のかかるエルボ部分には内側にステンレス製スリ板を取付けており耐久性をアップ。また、本体部のブロワー部の羽根もステンレス製の補助板を装備するなど機械本体の強度を高めたのが同社籾殻送塵機だ。また、本体にはバランス調整窓を装備。これにより送塵機の吸引力や籾摺り機の風力に合わせて開閉でき、最適な搬送を演出できる構造となっている。
今年の秋に試験機として20台限定で大型農家を中心に販売して非常に好評を得た同機。設置後にも内部の擦り具合などを確認して、何十町歩規模の大型農家でも全く問題がなかったことから本格販売することとした。
「籾殻送塵機はパイプを敷設してがっちりシステムとして組み込んで使用する農家が多く、故障や入れ替えの際には非常に手間がかかるため、10年15年持つ製品を作りたかった」と熊谷社長。また、配管部材のパイプにスパイラルダクトを採用するケースが増えたことから、パイプ出口径を直径200㎜にしたことで接続も簡単に行えるのもポイント。5インチクラスの籾摺り機でも十分対応できる作業能力を備えていることから、大規模農家に最適。また、一度設置したエルボ部分の入れ替えや羽根の交換、内部の穴あき対応の心配も抑えられるので、農機具販売店にとっても〝手離れの良い製品〟として喜ばれそうだ。
籾殻送塵機「SJK20」はモータ無しタイプ、1.5kWモータ付タイプ、2.2kWモータ付タイプの3種類をラインアップ。希望小売価格(税込)はモータ無し17万6000円~。
【仕様】▽寸法=全長667㎜×全幅716㎜×全高1780~1820㎜▽最大搬出距離=約80m▽使用電源・出力=200V1.5kWもしくは200V2.2kW。