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金子農機 最大貯留量900tのRC 1000ha目指す経営支える 三重県多気郡の㈱小林農産

金子農機 最大貯留量900tのRC 1000ha目指す経営支える 三重県多気郡の㈱小林農産
古くからの巡礼の地・伊勢神宮にほど近い三重県多気郡明和町で主食用米約250‌haを中心に経営面積446・9‌haの大規模営農、更に埼玉県でも飼料用米生産を展開している㈱小林農産(小林秀行・取締役執行役社長)。同社において、今年5月31日、金子農機の手により新たにライスセンター(RC)が完工した。高品質かつ効率的を目指す同社を支える待望の施設だ。

 
                   小林社長 


先祖代々農家だという小林家。小林社長は、高校卒業後、伊勢市役所に務めていたが、祖父の引退などがあり、農業を継ぐことを決意したというが、最大の要因は「トラクタやコンバイン、田植機など機械が好きだから」と笑う。
 就農当時27‌haほどだった経営面積だが、役所での経験をもとに現在は、主食用米約250‌ha、小麦71‌ha、大豆59‌ha、子実コーン44‌haなど合計で約447‌ha(作業一部受託除く)にまで拡大している。「経営的なメリットも大きいが、何よりも米を売ることを考えた時法人の方が買い手に安心感を与えられる」と考え、平成23年に㈱小林農産として法人化。将来的には1000‌ha、更に3000‌haを目指したいと規模拡大に意欲的だ。
 そうしたなかで、今回新たに建設したライスセンターについて、「きっかけは以前の施設の老朽化。更新するうえで、考えたのがどれだけコストパフォーマンスよく効率化できるかということ。更にリスク回避。ビンを置くスペースに調製ラインを増やすこともできたが、万が一ラインが止まったらどうにもならない。農家で今一番の課題が、乾燥したい時に乾燥機を空けておきたいということ。乾燥機が空になっていないと、その後の籾摺りのタイミングが大きく制約される。乾燥後、ビンに一旦貯蔵して、稲刈りが終わってから余裕をもって籾摺りができればその課題も解決できる」と狙いを語る。
 施設の最大の特長はトルコから輸入したという貯蔵ビンだ。日本の建築基準をクリアした二重隔壁構造の鋼板製で、断熱効果があり、長期間にわたってサビを防ぐ仕様となっている。また、底がすり鉢状のホッパーボトム型を選定したことで残粒を防ぎ、掃除などの作業工数を軽減できるという。今回の施設ではこれを6基導入した。
 施設の心臓部である乾燥機は従来から稼働していた遠赤乾燥機KWH1000―XPをはじめとした7台(100石5台、60石2台)に加え、新たに熱風型汎用乾燥機スーパーエイトマルチSEL1000型8台を導入。同機は、子実コーンにも対応。その狙いを「単に生産物としてのトウモロコシだけでなく、その後残さを鋤き込むことによる土づくりの効果などメリットは大きい。昨年は雨などであまり取れなかったが、ある程度収量が見込めれば転作作物として期待している」とも語っている。
 同施設での乾燥工程は、米の食味を生かし高品質に仕上げるため、乾燥スピードは上げず、ゆっくりと乾かすことを基本としている。乾燥機15台フル稼働で1日最大142tの処理量は貯蔵ビン1基(容量150t)で対応できるため、効率的な調製計画が立てやすいという。ただし、さらなる面積拡大を目指している小林社長はまだ足りないとも。「増設できるようまだスペースを空けてある。金子農機さんには是非次もお願いしたい」と笑顔で語る。
 籾摺り調製ラインは3系統で既設の粗選機、籾摺機、色彩選別ユニット(LHD―1100)のほか、色彩選別機LRC270などを新規導入、配置も整理し、より効率的な作業が可能だ。
 金子農機との付き合いは先代からで25年以上だという。「金子農機の乾燥機は本当に丈夫。いざというときに壊れないから安心して使える。加えて、営業マンやサービスマンの人柄も良い。アフターサービスも抜群」と太鼓判を押す。
 今年の米の出来については、高温障害が心配だと話す小林社長。「この先、気候変動がより激しくなるなかで、適期作業がより難しくなってくる。短い期間で収穫するためには、一時貯蔵及び保管施設や乾燥施設の能力が重要だ。今回整えた施設には期待している」と語った。
 地域の農業を守るという強い思いを抱く小林社長。「地域農業を活性化し、攻めていくためには、新たな農業の価値を創出することが必要」と語り、そのために観光との連携や新たな作物として施設園芸なども検討しているという。
 なお、取材には施設の現場施工等を担当した金子農機営業本部施工部の鷲崎信之部長、同本部企画部の佐藤英敏部長、社長室の佐々木理恵氏に同行いただいた。






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