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作付け転換が奏功 令和5年産米6月末民間在庫184万t

令和6年6月末の米の民間在庫が184万tとなる見込みであることがわかった。農水省が7月31日、省内の会議室で開催した食料・農業・農村政策審議会食糧部会で改訂された米の基本指針によるもの。この結果、令和5年6月末の速報値が197万tであり、令和5年産が作付面積、作柄とも例年並みと仮定した場合、前年から13万tの減少となる。令和4年産よりも需給が引き締まること、そしてそれにより米価がより上昇することが期待される。

  改定された基本指針によると、令和4/5年の主食用米の需給について、生産量が670万t、令和4年6月末在庫量が218万tで供給量が888万t。これに対し需要量が691万t(速報値)となり、令和5年6月末の民間在庫量が197万tとなった。
 令和5/6年については、平年並みの作付面積及び作柄とした場合、生産量が669万t。令和5年6月末の民間在庫が197万tで供給量は866万tと推計。一方、需要量は681万tであり、令和6年6月末の民間在庫は前年比13万t減の184万tと推計された。これは平成24年(180万t)以来の180万t台となる。米価安定の適正水準は180万tとされており、もう一歩のところまで来ている。
 なお、直近の6月末の民間在庫量の推移は図の通りだが、令和2年200万tを超え、3年、4年とも218万tと非常に高い水準で推移していたものの令和5年は21万t減と作付け転換が功を奏し200万tを割り込んでいる。
 米の相対取引価格(全銘柄平均)は、令和3年産が1万2804円と直近10年でも2番目も低くなっていたものの令和4年産は1万3859円と上昇に転じており、令和6年6月末には更に在庫量が減少することから、需給の引き締まりとともに米価の上昇に更に弾みがつくことが期待される。
 7月31日の食糧部会では、参加した委員から令和6年6月末の民間在庫量やそれを実現した作付け転換を評価する声が多かった。また、消費拡大へのさらなる取組を求める声や、高温による品質の悪化について懸念を示す意見なども寄せられた。

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