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最新フォワーダが高評価 走行力や駆動力向上 電気制御レバーで快適操作 諸岡

林業現場における運材作業で重宝されているのが諸岡=諸岡正美代表取締役CEO、茨城県龍ケ崎市庄兵衛新田町358=のフォワーダだ。最大積載量3.3t~7tまでラインアップ。最新機種である最大積載量5.5tの「MST―1000VDL」は同社フォワーダ初の電気制御式モデルで、〝従来機と比べて出力がアップした〟と現場から高い評価を得ている。

 諸岡フォワーダは、HSTシステムと繋ぎ目のない肉厚ゴムクローラなどによる強靭な足回りに加え、エンジンを大幅に前へ出すことで長材積載時でも安全に運搬できるよう設計。強化荷台・ダンプアップ機能を標準装備し、林道工事などでの土砂の運搬や残材の運搬、荷下ろしなどが容易にできることから喜ばれている。また、ダンプアップすることでグラップルの荷下ろしが省け、作業効率アップに貢献する点も見逃せない部分だ。
 最新フォワーダ「MST―1000VDL」はこうした点を継承しつつ、オフロード法2014年規制、EU StageⅣ対応エンジンを搭載。走行ユニットを見直し、走行速度約6%、駆動力約13%、従来機よりアップ。積載量も10%上がり最大の材の5.5tの積み込み・運搬を実現した。
 特長の一つが電気制御式2本レバーの採用。同社フォワーダでは初搭載で、電気制御化にしたことでスムーズな操作感を実現。走行レバーがコンパクトに設置できるようになったことで足元の空間が広がり、ゆったり作業ができるキャビンは体感して欲しい。
 オートデセル機能の搭載も同社フォワーダでは初。走行操作が一定時間(5秒以上)行われない場合、エンジン回転数がローアイドル状態となる機能で、燃料消費の低減とCO2の発生を抑制。また、HSTスピードモードを搭載して従来の高速・低速に加えてそれぞれ3段階のスピードモードが選択可能。合計6段階の走行スピードから高速走行はもちろん、現場の状況に応じて微速での走行も可能になったのもポイントだ。
 この他、荷箱のフラットな底板は高強度で長期間の使用にも耐えうる耐摩耗鋼板HARDOXを採用。メンテナンス面でも脱着式の防塵ネットをラジエータ前面に設定。可倒式のオイルクーラや開閉式のエアコンコンデンサはエアブローでほこりを飛ばす際にもアクセスが容易で、整備や点検時にも手が入りやすく、メンテナンスし易くなっている。
 グラップルローダ付フォワーダ「MST―1000VDLG(最大積載量4.8t)」も従来の6.5mから8mへクラス最大の作業範囲に拡大。作業道からより遠くの材まで届くようになり、オペレータの作業負担軽減に貢献している。
 林業の成長産業化実現に向けて、効率的な運材システムは大きな課題の一つ。今後も次世代に向けたフォワーダの開発を進めていく。

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