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この仕事は面白い ナイス原木流通の多田さん 目指せ林業プロ 我が社のホープ

この仕事は面白い ナイス原木流通の多田さん    目指せ林業プロ 我が社のホープ
今回訪ねたのは、ナイス原木流通=徳島県小松島市金磯町3―65=で林業歴5年目を迎えた多田悠気さん(38歳)。知人の話から興味も持ち、人形師の道から林業の世界へ。今やダブルリーダーの一人として現場を切り盛りしている。
 徳島市出身。大阪の専門学校へ進学し、そのまま就職。3年程勤めた後、結婚を機に徳島へUターンした。実は奥さんの実家は浄瑠璃人形の製作を手掛けてきた家。そこで二代目人形健に師事し、10年程人形製作をしていた。そこからなぜ林業の世界に?「今勤めている前身の会社にいた知り合いからの勧誘ですね。話を聞いていて〝面白そうやな〟と思ったのがきっかけ。ただ、入社しようと思った時は丁度人が足りていると言われてしまいまして。どうしようか考えている時、とくしま林業アカデミーが開校したことを知り、そこで知識や技術を取得してから入社しました」。
 面白そう、と思い飛び込んだ林業の世界。キツイ・汚い・危険の3Kの仕事と想像していたというが、機械化が進み、無理をしなければ作業も安全に行え、体力的にも楽になってきたとのこと。「場面ごとに状況が変わるこの仕事はやっぱり面白い。間伐や保育など色々な仕事がありますが、一番は皆伐。山の景色がみるみる変わっていくことが実感できるので。疲れを感じたら作業を交代して気分を一新できるし、職場として飽きが来ず常に刺激がある」と周囲を指さし、答えてくれた。
 当初はチェンソー技術のスキルをあげようと伐倒作業に没頭。ただ、フォワーダや、グラップル、プロセッサの順に高性能林業機械での作業も増え、「楽しくなってきた」と多田さん。最近になってとくしま林業アカデミーで習ったことが役に立っていると感じることが多いそうだ。「右も左もわからない中、現役の山師による見て覚えろ的な指導が多かったので、かかり木処理などしている最中に〝あの時重要だと話していたことはこれか〟と、ふと思い出します」と笑う。高性能林業機械での作業についても、「木を掴むにしても重心がちょっとズレるだけで機械のサイズによってかなり不安定になる。そうした作業時のコツみたいなものは実践経験を積んで掴んできました」。
 現場は親会社のナイスが保有する社有林で、月の生産量は400㎥で推移。現在は4名1班体制で伐採に係る原木生産事業を進めているが、グループとして今後作業員も林業機械も増やして、国内における原木生産事業の強化を掲げており、作業を進めながらその準備を着々と進めている。
そのような中で多田さんはダブルリーダーの一人として作業員の役割分担から作業管理をしつつ自ら作業にあたっている。現場は標高1000mほどの四国ならではの急峻な地形。「このあたりは石が特に多いので大変」と苦笑しながら作業道作りなどにおわれているそうだ。
 「仕事は大変だけど、達成感は格別。あとは報酬ですね。どこまであがるのか楽しみ」と笑って答えた。
   ♢ ♢
 本レポートは各地のJ―クレジット発行体を取材した「カーボン・オフセットで森づくり」に続き、各素材生産業者や森林組合などから若手林業従事者を紹介いただき、林業に入った感想などを聞くと共に、各事業体代表者などから人材獲得や育成について取り組んでいる工夫などを聞く。

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