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井関農機2023年度下期新商品発表会 中型トラ10年ぶり刷新 BFシリーズ 可変施肥田植機 ザルビオ等のマップデータに連動

井関農機2023年度下期新商品発表会 中型トラ10年ぶり刷新 BFシリーズ 可変施肥田植機 ザルビオ等のマップデータに連動
井関農機(冨安司郎社長)は9日、同社つくばみらい事業所で『2023年下期新商品発表会』を開催し「農業の生産性向上」と「安全性・快適性と環境負荷低減に貢献」をコンセプトに6品目21型式を発表した。トラクタBFは実演・試乗も実施、またマップデータ連動型可変施肥田植機についてはJA全農の冨田常務理事も駆けつけ、ザルビオの説明を行った。


    マップデータ連動田植機を説明
 

        BFトラクタの実演
 

発表会の席には冨安社長、小田切専務、縄田常務、深見常務、神野常務など13名の役員も出席した。
 始めに、冨安社長が開会挨拶。その中で、同社のビジョン、基本理念、その基本理念達成のための長期ビジョン(ありたい2030年の姿〝食と農と大地のソリューションカンパニー〟)を説明。同ビジョンにおける今回の新商品の位置付け等を説明した(別掲)。
 次に、JA全農の冨田常務理事が『営農支援システムの普及拡大による生産者・JAの支援』をテーマに講演(別掲)。
 その後2023年下期新製品については営業推進部から、有機農業支援・アイガモロボの状況報告については夢ある農業ソリューション推進部から説明があった。
【マップデータ対応スマート農業】ザルビオフィールドマネージャー等の施肥マップデータに対応した井関農機のスマート農機の田植機『PRJ8―FS』及びトラクタBFシリーズ直進アシスト仕様。
 ザルビオフィールドマネージャーで作成された施肥マップデータを作業機械管理システムISEKIアグリサポートを介してマップデータ対応スマート農機へデータを転送することによって、施肥マップに基づいた精密な施肥作業を行うことができる。またアグリサポート上では作業面積や総施肥量の結果も保存、作業記録としても蓄積され次年度以降の施肥設計に役立つ。
 マップデータ連動可変施肥によって期待できる効果は①施肥マップに基づいて適正施肥を行うことで無駄な肥料コストの発生を抑制できる②前年度生育データに基づくほ場エリア内で施肥量を変化させることで生育ムラやバラツキを軽減できる。これらにより環境負荷低減と生産性の向上が期待できる。井関はマップデータ連動スマート農機によっても環境保全に貢献していく。
《可変施肥田植機》井関ではこれまで、作業中に作土深と肥沃度を測定しリアルタイムで施肥量を自動でコントロールする『土壌センサ搭載型可変施肥田植機』を業界に先駆け投入していた。今回『マップデータ連動可変施肥田植機』を追加投入することによって、幅広く生産者をサポートする。
《BFトラクタ直進アシスト仕様》農業経営体数が減少する一方で、経営規模の拡大が進んでいる。また、トラクタの排気量別では担い手層を支える中型クラスが全体の約6割を占める非常に重要なクラスとなっている。
 そのような中、井関の中型クラストラクタは1990年代TGシリーズがラインアップ。その後も市場環境やニーズにマッチしたモデルチェンジを実施してきた。今回中型クラスを10年ぶりにフルモデルチェンジし、生まれ変わったトラクタBFシリーズとして投入し、日本農業を応援する。
 BFトラクタは長時間作業でも疲れず快適な作業をしたいというニーズに応える、乗り心地、使い心地を極めたトラクタを商品コンセプト開発した。主な特長は①無段変速ミッションの搭載②高精度作業を可能する先端技術の導入③安全性の強化④デザインを一新(詳細次号)。
 ※直進アシスト仕様ではマップデータ連動に対応。また誰でも熟練者並みのうね立て作業や耕耘作業が可能となり、現行機よりも型式数を増やしラインナップした。また直進アシスト仕様では8インチ大型モニターを搭載、オペレータの作業精度向上に貢献。
【その他の新製品】国内向け新商品3機種=▽トラクタRTS5シリーズ▽2輪管理機KSX―Nシリーズ▽にんにくハーベスターVHW10。
 海外向け新商品=中国向けトラクタT954/T1054(詳細次号)。
【アイガモロボの状況】全国各地で導入スタート。更に有機農業拡大に繋がるものと手ごたえを感じている。産地化で複数台導入も拡大している。
 その後、場所を移し、実機を前に商品説明。BFトラクタでは実演・試乗も行われた。
 BFトラクタに試乗させてもらった。無段変速ミッションはスムーズで、シートも含め素人ながら乗り心地の良さに驚いた。シートベルトを締め忘れて走り出すとブザー。まさに乗用車の感覚。安全と安心感を感じた。
 閉会の挨拶は縄田常務国内営業本部長。
【縄田常務挨拶】本日ご紹介させて頂いた2023年度下期新商品は6品目21型式です。まずは10年ぶりにフルモデルチェンンジしたボリュームゾーンの中型トラクタBFシリーズに注目頂きたい。担い手の皆様の求める最大のものは、〝心地〟だと思っている。〝乗り心地の良さ〟〝使い心地の良さ〟。ユーザー様からのそのような強いご要望に応えたのがBFシリーズだ。そこに安全性、環境性能のスペックも強化した自信作となっている。
 更にこのBFシリーズの一番の売りはバランス性だ。理想は55バランスだが、それに近いバランス性を持った作業性、というのもBFシリーズの最大の売りだ。
 また、先ほど全農の冨田常務様からもご説明頂いたザルビオフィールドマネージャーに対応した田植機とトラクタの商品化。これにより環境負荷低減に資すると共に農家の皆様の省力化と生産性向上に貢献してまいりたい。アイガモロボも目標の500台を完売する予定だ。
 ※今回発表の新商品の詳細については、次週以降、回を分け紹介していく。

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