農林業機械・農薬・資材についての動向を紹介する

総合商社の福農産業（竹内良一社長）は、動物捕獲檻で好評の、陸網技研工業から事業譲渡の要請があり、このほど「福農産業 陸網工場」として従来からの〝ｒⅰｋｕｍｏｕ〟のブランド名での製造販売を開始した。製造工場、従業員など全てを引き継ぎ、農作物の害獣被害対策として〝丹波オリ〟の画期的な捕獲システムのさらなる普及・拡販に注力する。

　福農産業＝兵庫県三木市大村58―11＝は、取り扱い商品の中でも獣害対策機器販売に力を入れており、高品質で評価が高い動物捕獲檻製造の陸網技研工業とは、長年の取引きがある。約２年前、当時社長の廣岡眞作氏から事業譲渡の要請を受け進めていたところ、昨年12月に廣岡氏が急逝、一時は引継ぎは困難かと思われたが、関係者の協力のもと「福農産業 陸網工場」として事業継続する運びとなったもの。
　本場〝丹波オリ〟で著名な陸網技研工業は、カラス捕獲装置や鹿・熊など大型獣害や小動物など鳥獣対策機器を製造している。
　とくに注目されているのは、捕獲のための設置場所とエサの問題を解決した、画期的な捕獲システム「フェンスデキャッチ」で、ＩＣＴを活用し、害獣がフェンス出入口から侵入すると扉が落ち、通信システムのフックが外れ、メールで罠がかかったことを通知する。捕獲のためのエサは不要で、既設の防護フェンスに取付けられる。
　このほか、カラス捕獲装置は、一羽のカラスを捕獲し装置に入れてエサを与えると、仲間のカラスが警戒なく檻の中に侵入、一網打尽に仲間のカラスを捕獲できる。また、小動物捕獲器「イージーキャッチャー」は、組み上げがワンタッチで、折りたたみ収納式のため、移動が簡単に行える。アライグマ・ハクビシンなどの小動物に最適。猪・鹿など大型獣の捕獲には「猪捕獲檻」がある。フェンスデキャッチは猪や鹿、カラス捕獲装置はカラス、それぞれの習慣や本能を利用している。
　福農産業 陸網工場所在地＝兵庫県丹波市氷上町桟敷４８９―１。
　問い合わせは、福農産業・竹内良一社長、または、永戸（えいと）利樹営業担当まで。電話０７９４―82―１０８８。詳しくはホームページ「陸網式」で検索。