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クボタ2023年上期新商品① 担い手農家の競争力強化へ ディオニス7・4条 ワールド5条を発売

クボタ2023年上期新商品① 担い手農家の競争力強化へ ディオニス7・4条 ワールド5条を発売
クボタ・機械事業本部(渡邉大機械事業本部長)は1月18日、新製品として、KSAS関連2件と、収穫作業の効率化に資するコンバイン4機種4型式、野菜移植機1機種1型式を発表した。人手不足や作業効率の向上・省力化等、様々な課題に直面する担い手農家をハードとソフトで支援する。★印は新機能。価格は全て税込み希望小売価格。

【自脱型コンバインディオニス(7条刈)】DR7130(7条刈130馬力)1型式。

《開発の狙い》クボタ初となる自脱型7条刈コンバイン。規模拡大に対応する担い手農家を支援し、日本農業の競争力強化に貢献していく。
《主な特長》①新開発の7条刈刈取部=▽★刈幅が広がることにより、ほ場での旋回回数が減少するので、作業能率向上に寄与するとともに、枕地を荒らしにくい「ほ場にやさしい」収穫作業が行える▽★一工程で7条刈の刈取ができること、かつ7条刈業界最速(2022年12月同社調べ)1.8m/sで高能率作業が行える。同馬力の6条刈に対し、約7%の作業能率向上(同)が可能▽★6条刈に対し、主に機体右側に刈幅を広げたので、周囲刈時に畦を踏みにくく、また、中割時に未刈株への泥寄せも軽減できるので、ストレスが少ない収穫作業。
 ②高い機動性(ほ場間移動)=★刈取部の最適設計により、部品を取り外すことなく、大型トラック(荷台幅内寸=2340㎜以上)に積載できる。倉庫からほ場への移動、またほ場間移動もスムーズに行うことが可能。
 ③長稈品種、高ボリューム作物への対応力向上=★刈取部の引起し上部空間を6条刈に対して50㎜拡大、長稈品種や高ボリューム作物において、引起し部での穂先の引っ掛かりが低減する。引起し部でのヘッドロスの減少、こぎ胴へのスムーズな搬送による脱こく負荷の軽減に効果。
 ④7条分の作物を処理する脱こく・選別システム=国内自脱型コンバインとして、業界最大(2022年12月同社調べ)の1300㎜ロングこぎ胴と業界最大(同)の選別面積(800㎜×1930㎜)となる揺動板により、7条分の作物でも、ゆとりをもった脱こく・選別が可能だ。
 ⑤作業期間が長い担い手農家に向けた高いメンテナンス性=クボタコンバインで好評の「電動フルアップこぎ胴」や「刈取部・引起し部オープン」の他、ディオニスシリーズで搭載した「グレンタンク側板オープン」や「排わらチェーンオープン」「カッタ後部カバーオープン」など、毎日の清掃の効率化だけでなく、万が一の詰まり時のダウンタイムを短縮するメンテナンス機能搭載。
 ⑥スマート農業への対応=▽標準装備の「直接通信ユニット」は、コンバインをキーONするだけで機械の位置情報・作業情報・稼動情報が自動的にKSASクラウドにアップ。これらの情報に基づいて、KSASが自動で作業日誌を作成するので、オペレータの日誌作成労力が大幅に軽減される▽また、機械の位置情報や稼働情報などを顧客のパソコンやスマートフォンで簡単に確認できる「MY農機」のサービスに対応しているので、機械情報の「見える化」が可能▽「PF(食味収量センサ)仕様」では、ほ場毎のタンパク含有率、水分率、収量が確認できる。さらに別途オプション採用の「食味収量メッシュマップキット」により、ほ場を3段階(10m/15m/20m区画)に区切り、タンパク含有レベル及び収量レベルをそれぞれの色の濃淡で表示するので、「ほ場の見える化」が可能となる。特に大区画ほ場で、ほ場内のバラツキを把握し、翌年のほ場改善や土作り、施肥設計に役立てることができる。
 ⑦注油機能付きスイスイデバイダ(オプション)=★倒伏稲の引起しに効果があるオプションのスイスイデバイダに注油機能を装備した。日常の注油作業において、運転席からスイッチ操作でスイスイデバイダに注油ができるようになる(従来機は手差しで注油)ので、メンテナンスの効率化・省力化を実現する。
 発売時期は2023年2月。
 希望小売価格は2031万8100円~2147万4200円。

【自脱型コンバインディオニス(4条刈)】DR472(4条刈72馬力)1型式。

《開発のねらい》小区画ほ場でも収穫作業を行う担い手農家に向け、ディオニスに新たに4条刈を追加投入し、担い手農家向けコンバインのラインアップを強化する。
《主な特長》①スマート農業への対応=▽★標準装備の「直接通信ユニット」は、コンバインをキーONするだけで機械の位置情報・作業情報・稼動情報が自動的にKSASクラウドにアップされる。これらの情報に基づいて、KSASが自動で作業日誌を作成するので、オペレータの日誌作成の労力を大幅に軽減▽★機械の位置情報や稼働情報などをパソコンやスマートフォンで簡単に確認できる「MY農機」のサービスに対応しているので、機械情報の「見える化」が可能。
 ▽★「水分収量センサ」(Y仕様)を新開発。グレンタンク内の水分センサで、刈取しながら水分率測定を行い、グレンタンク下部の収量センサによる生もみの収量情報と組み合わせることで、収穫物の乾燥時の収量を計算することができる。収量情報がKSASクラウド上に記録できるので、ほ場主への収量情報の共有や翌年の施肥設計にも役立つ▽また、従来機で搭載していた「食味収量センサ」もオプションで採用している。水分率・収量に加え、タンパク含有率を測定することが可能。
 ②ダイナマックスレボER470から能力アップ=▽★新たに72馬力の高出力エンジンを搭載した。負荷が高い湿田作業や高ボリューム作物の刈取においても、余裕の収穫作業を実現する▽★同時にエンジン冷却装置であるラジエータもその容量を従来機に対して約20%高めているので、連続作業でもエンジンの能力を最大限に発揮することができる▽脱こく・選別システムは4条刈向けに専用設計された900㎜ロングこぎ胴などを踏襲している。専用設計なので、DR472の能力を最大限に発揮して、高精度な脱こく・選別を行える。
 ▽★DR472では排ワラ処理部の能力向上を図った。カッタ刃を従来機に対して30㎜大径化したので、高ボリューム作物でも高い切断性能を発揮する。
 ③湿田性能の強化=★DR472ではクローラの後端部を切り上げる「舟形クローラ」を採用。特に湿田での後進時に泥押しが軽減されるので、スムーズな前後進の切り返しが可能だ。
 ④メンテナンス性の向上=▽★5―6条刈ディオニスで好評の「グレンタンク側板オープン」を搭載。作物や品種切り替え時の清掃が、ラクに、かつより確実に行うことができる。また、グレンタンク底の掃除口も工具レスでカンタンにオープンすることができるようになった。
 ▽★新開発の「クーラ・コンデンサオープン機構」を搭載。燃料クーラ、オイルクーラ、コンデンサが観音開き状にオープンするので、これらの奥に設置されているラジエータも含めて、清掃時のアクセスが容易になった(コンデンサはキャビン仕様のみ)▽★倒伏稲の引起しに効果があるオプションのスイスイデバイダに注油機能を装備した。日常の注油作業において、運転席からスイッチ操作でスイスイデバイダに注油ができるようになる(従来機は手差しでの注油)ので、メンテナンスの効率化・省力化を実現する。
 ⑤大型カラー液晶モニタの採用=▽★運転席には「7インチ大画面カラー液晶モニタ」を搭載した。車速やエンジン回転数、グレンタンクの堆積レベル、燃料残量等、必要な情報をひと目で確認できる。さらに警報内容やメンテナンス情報をわかりやすく表示するので、トラブルの未然防止に役に立つ▽★この液晶モニタはバックモニタ(主変速のバックに連動)を兼用しているので、キャブレス仕様においても、オプションのバックカメラを装着することで、モニタでの後方確認が可能になった。
 ⑥LEDライト=★キャビン上部と刈取部のライトにLEDを採用したので、夕暮れ時などでも視認性が良く、安心して作業できる。
 発売時期は2023年1月。
 希望小売価格は1007万6000円~1220万7800円。

【自脱型コンバインワールド(5条刈)】WRN575(5条刈75馬力)1型式。

《開発のねらい》担い手農家からの生産コスト低減に向けた高いニーズに応えた〝シンプル&低価格〟をコンセプトとする「ワールドシリーズ」。同シリーズのコンバイン5条刈りに市場要望が高い機能を厳選して追加装備するフルモデルチェンジを実施する。
《主な特長》①市場要望の高い機能を厳選して向上させた基本性能=▽★e―VCCTミッションを搭載し、旋回モードにおいて「ソフトターン」を追加した。旋回時にほ場を荒らしにくいので、ほ場適合性が向上した▽★グレンタンクは、容量を従来機に対して約20%アップの1830ℓとしたので、少ない排出回数で効率良い収穫作業が可能となる。また、グレンタンク内にモミセンサを追加したので、刈取作業中に運転席のモニタでこく粒の溜まり具合が4段階で確認できる。
 ②メンテナンス性の向上=▽★高いメンテナンス性で好評の「フルアップこぎ胴」「ワンタッチグレンタンクオープン」「引起しオープン」などのメンテナンス機能を継承している。フルアップこぎ胴は電動駆動に変更しているので、エンジンがかかっていない状態でも開閉可能だ▽★「刈取部オープン」「キャビンオープン」を新たに装備したので、メンテナンス性が更に向上した。
 ③居住空間が拡大した新キャビン=▽★長時間の刈取作業での疲労軽減に対応するため、従来機に対してキャビン内寸幅を70㎜拡大した大型キャビンを採用した。
 ④クボタスマートアグリシステム(KSAS)に対応する直接通信ユニットの搭載=▽★新たに採用した「直接通信ユニット」は、コンバインをキーONするだけで機械の位置情報・作業情報・稼働情報が自動的にKSASクラウドにアップされる。KSAS営農コース会員の人は、通常の収穫作業を行うだけで、自動的に日誌が作成されるので、日誌作成のための労力が大幅に軽減する▽★また、機械の位置情報や稼働情報などを顧客のパソコンやスマートフォンで簡単に確認できる「MY農機」のサービスに対応しているので、機械情報の「見える化」が可能だ。
 ⑤農業機械等緊急開発事業(緊プロ事業)対応『手こぎあんしん機構』を装備=★手こぎプレート部のレバーを操作するとフィードチェーンが減速し、安心して手こぎ作業が行える。また、こぎ胴カバーに装着した緊急停止ボタンを押すと、フィードチェーンが即座に停止し、こぎ胴カバーがオープンする機構を採用した。
 発売時期は2023年1月。希望小売価格は1075万8000円~1185万8000円。

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