農林業機械・農薬・資材についての動向を紹介する

受付時間 平日9:30~17:00

TEL 03-3831-5281

毎週 火曜日発行
 >  > クボタ ハウス栽培のCO2削減 J―クレジット認証取得

クボタ ハウス栽培のCO2削減 J―クレジット認証取得

クボタ ハウス栽培のCO2削減 J―クレジット認証取得
クボタ(北尾裕一社長)は、企業などが削減したCO2を国がクレジットとして認証する「J―クレジット制度」において、ハウス栽培などの施設園芸におけるヒートポンプ空調導入によるCO2削減をクレジット化できるプログラム型プロジェクトをJ―クレジット制度事務局に申請し、昨年10月31日に認証を受けた。
 ヒートポンプ空調は空気中の熱を移動させる技術(ヒートポンプ)により冷暖房を行う空調機。暖房時に燃油式暖房機よりもCO2排出量が少ないとされる。また、プログラム型プロジェクトは、複数のCO2削減及び吸収活動を取りまとめて1つのプロジェクトとして登録する形態。この他に1つの工場や事業所における削減活動を1つのプロジェクトとして登録する「通常型」がある。
 当面は数軒の農業生産者と連携してプロジェクトを運営し、クレジット創出を目指しつつ、将来的により幅広い農業分野におけるプロジェクトの開発を目指す。クボタでは「J―クレジット制度を活用した農業生産者との連携を通じて、農業分野におけるCO2削減の機運拡大に貢献していきたい」としている。
【プロジェクトの概要】▽プロジェクト名称=ハウス栽培用ヒートポンプ空調設備導入によるCO2排出量削減プロジェクト▽適用方法論=空調設備の導入(J―クレジット制度方法論番号:EN―S―004)▽プロジェクトの種類=プログラム型▽実施地域=全国▽プロジェクトの概要=園芸施設に効率のよいヒートポンプ空調を導入することで、化石燃料等の使用量を削減しCO2排出量を削減する。
【背景とねらい】日本の温室効果ガス総排出量のうち約4.4%を農林水産分野が占めており(農水省資料)、2050年のカーボンニュートラルの実現には農林水産分野における取り組みは欠かせない。既に政府の「みどりの食料システム戦略」や「みどりの食料システム法」に基づいて、食料・農林水産分野における脱炭素・環境負荷低減に向けた変革の取り組みが推進されている。
 農業機械の販売等を通じて広く農業生産者と接点を持つクボタがプロジェクトを運営することは、農業生産者に「J―クレジット制度」や「みどりの食料システム戦略」への関心を高めてもらうきっかけとなり、ひいては日本農業におけるCO2削減の取り組みの活性化の一助になる。農業生産者が個々にJ―クレジット制度の申請や審査などの手続きを行うことは、コストや手間の面で負担が大きい場合が多いため、クボタが農業生産者をとりまとめながら一括で申請、及び審査に対応することで、農業生産者がJ―クレジット制度に参画する負担を軽減する。

関連記事

〝チャレンジ〟掲げ新生諸岡始動 35年ぶり社長交代 海外、国内林業部門強化へ

〝チャレンジ〟掲げ新生諸岡始動 35年ぶり社長交代 海外、国内林業部門強化へ

アイデック 安全講習会で講演 安全な草刈りをサポート

アイデック 安全講習会で講演 安全な草刈りをサポート

ビコンジャパン GPS連動型スマート農機 畑作「三種の神器」 機能拡張しより使いやすく

ビコンジャパン GPS連動型スマート農機 畑作「三種の神器」 機能拡張しより使いやすく

サタケに知財功労賞 商標を活用した戦略評価

サタケに知財功労賞 商標を活用した戦略評価