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グリーンな栽培体系 井関農機が協力アイガモロボ実証 新潟市

新潟市は4月に「新潟市農業SDGs協議会」を立ち上げ、水田の雑草対策として井関農機と有機米デザインが連携し普及を進めるアイガモロボを使用した栽培方法の実証を開始。5月16日には南区の㈲米八のほ場で協議会の第1回検討会及び実演会を開催した。協議会参加者や農家など関係者約50人が参加した。
 同市は環境にやさしい栽培技術と先端技術等を活用した省力化に資する技術を組み入れた新たな栽培体系(グリーンな栽培体系)の取組拡大目指し、同協議会を設立。今回の実演会でほ場を提供した米八(加藤誉士寛代表)のほか協同組合人田畑の4法人の計5者の生産者と井関農機、ウォーターセル、県普及指導センター、県農業総合研究所、新潟市が参画。
 協議会では令和4年度の1年間を通じ、①自動抑草ロボ(アイガモロボ)による雑草管理労力削減等の効果の実証②アイガモロボが自動で走行するために必要な一定の水深が必要なことから水深を測るセンサーを導入し実証する③削減した農薬の量の見える化や栽培方法のマニュアル化、ノウハウの継承のため営農支援アプリ「アグリノート」にデータを記録し、栽培履歴のデジタル化と農業データの活用に取組む。最終的には栽培マニュアルとしてまとめる予定。
 実演会では三阪史也農林水産部長が挨拶にたち「新潟市では、環境にやさしい栽培技術と省力化・効率化に繋がる新しい技術を組み合わせることで、持続可能な農業技術体系を広めていきたいと考えている」と述べた。
 その後、井関農機の担当者がアイガモロボとアイガモロボがスムーズに動くため必要となる水深確保のための水位・水温センサー「Farmo」を紹介。「アイガモロボは装備された2本のスクリューが回転することで田んぼの土を舞い上がらせ水を濁らせる。水田に生える雑草は光を浴びると発芽する種子が多いことから水が濁り土に届く太陽光を遮ることで雑草の種子の発芽を抑制する。操作はスマホで航路設計を行い、GPSを受信して自動で動く。動力は太陽光パネル。夜間や曇りの間は動かないが、その間は光がないため雑草は発芽せず、動かす必要はない。ほ場1枚につき1台が必要で、推奨の広さは30~70a程度。設置期間は今回の場合概ね3週間を予定している」などと説明した。
 当日は米八がスマート農業実証プロジェクトで導入した井関農機の可変施肥が可能な田植機さなえ「NP80」による田植え作業も披露された。
 今回、実証ほ場を提供した米八の加藤代表は今回の実証について、「私のほ場は慣行栽培だが、農薬を少しでも減らせれば良いと思い参加した。実際に動いているのを見たがしっかり田んぼが濁っており、ある程度草を抑えることができると期待している」と述べた。

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