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ホクエツの第50期が好スタート 今期は行動から考動へ

ホクエツ(浅野智行社長)は2月1日、第49期(令和3年2月1日~令和4年1月31日)の決算概況を明らかにした。それによると売上目標は若干届かなかったが前年比ほぼ横ばいの結果であった。コロナ下ということもあり、全社員をリモートで結んだ決起大会を2月5日に実施し、「行動から考動へ」をスローガンに、節目となる50期がスタートした。

 ホクエツ=新潟県燕市物流センター2ー29=は例年、全社員を集めた社員決起大会を開催しているが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて2年連続でオンライン開催とした。北海道、東北、関東、東海をあわせて8拠点の営業所をリモートで結んで社員の意思統一を図った。「みんなで今年の目標を決めて、一緒に頑張ろうという気持ちを確認した」と浅野社長。
 前49期の業績については「農機業界の流れとほぼ同じく、コロナ対策の経営継続補助金の恩恵で注文が2~3月はぐんと伸びてスタートダッシュは良かったが需要期に向けて尻すぼみとなり、需要の前倒し状況だった。一方、今年1月から価格改定(5~10%の値上げ)を発表し、その駆け込み需要が12月にあった。その結果、売上で前年比ほぼ横ばい、利益も同様に横ばいの数字で着地できた」と振り返った。
 例年2月初旬に、新製品・新機種の発表・商談の場として、地元で〝きさらぎ市〟を開催してきたが、こちらは2年連続で開催を見合わせた。「ウィズ・コロナとかアフター・コロナといわれる中でこれまでの訪問活動でいいのか、私たちの働き方についても見つめ直す機会になった。これまでのやり方から脱皮しないといけないことをコロナがむしろ私たちに教えてくれたと前向きに捉えて、今年のスローガンを『行動から考動へ』とした」と浅野社長。
 同社の農業事業部が扱う稲作・畑作の関連機器では、いずれもエンドユーザーである農家戸数は減少傾向にある。「将来に夢と希望を持って前向きに農業で生きて行こうという営農家の皆さんにどういった商品提案ができるかがこれからのポイントになる」という。
 昨年は経営継続補助金を活用し、同社の「フレコンスケール」を導入する農家が増え、新たなパイプも広がった。また、地域農業の担い手が大規模化する中で新たな機械化や設備投資を行う機運も高まっている。こうした中で、大規模農家からの要望を受けて昨年発売した穀物吸引搬送機「吸太郎」は大好評となった。また、今月から出荷を開始した種籾脱水機「さらっとプロ」も予想以上の反響という。従来の「さらっと」は最大投入量が8㎏と12㎏の2タイプだったが、大規模農家の要望を受けて16㎏タイプのプロ仕様として追加した。
 同社は、これまでも農家のお困りごとに寄り添って商品開発を進めて来た。「吸太郎」「さらっとプロ」の他にも里芋分離機「子ばなれ君」、里芋スイング式毛羽取機「ネトリマー」はいずれもお客さんの声から出発した商品だ。ネーミングもイメージが湧くように親しみのあるものに工夫している。「次はどんな商品が出て来るの?というお客さんの声がすごく嬉しい。そういったご期待を裏切るわけにはいかない」と浅野社長の言葉に熱量を感じた。

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