農林業機械・農薬・資材についての動向を紹介する

受付時間 平日9:30~17:00

TEL 03-3831-5281

毎週 火曜日発行
 >  > 井関農機が有機米産地づくりで連携協定 島根県、浜田市と

井関農機が有機米産地づくりで連携協定 島根県、浜田市と

井関農機(冨安司郎社長)は2月1日、島根県(丸山達也知事)、浜田市(久保田章市市長)と、地域農業の活性化という共通理念の下、「持続可能な発展のための有機米の産地づくりに関する連携協定」を締結した。締結式は島根県庁と井関農機の夢ある農業総合研究所をオンラインで繋いで行われた。またヰセキ中四国もオンラインで参加した。

 締結式では始めに島根県の丸山達也知事が挨拶。
「島根県では、昨年スタートした島根創生計画の大きな柱として、魅力ある農林水産業づくりを掲げ、水田園芸等の収益性の高い農業や有機農業等島根の強みを活かした特色ある生産・販売に取り組んでいます。井関農機様の最先端のスマート農業技術と県の有機農業の取り組みを融合して、有機米の産地づくりを先進的に取り組もうという本連携協定は、有機農業に取組む農業者の省力化、所得向上にも繋がるものと期待しています。有機農業の産地づくりには、年数をかけた粘り強い取り組みが必要です。今回、連携協定を結ぶことで確固たる体制で産地づくりに臨めることになります」と感謝の意を表した。
 その後、協定書調印。
 続いて久保田章市・浜田市市長、冨安司郎・井関農機社長が挨拶。久保田市長は「浜田市の農業は、大部分が中山間地農業で農業従事者の高齢化、担い手不足による農地の荒廃が課題となっています。井関農機様のスマート農業技術と島根県の生産技術を取り入れることで有機米生産の省力化、低コスト化、生産技術の確立、普及を図り有機農業の産地として持続可能な農業の推進に取り組んでいきます」と述べた。
 また、冨安社長は「日本農業では、担い手の減少、高齢化による労働不足が深刻な課題です。また農水省による『みどりの食料システム戦略』が策定されるなど、環境に配慮した『持続可能な農業』への転換も急務となっております。これらの課題に対し、島根県様、浜田市様は、全国に先駆けた取り組みを意欲的に展開されてこられました。一方、農機業界では課題解決のソリューションの1つとしてスマート農業の普及に取り組んでおり、弊社は『食と農と大地のソリューションカンパニー』たることをビジョンと定め、新時代の農業をサポートさせて頂く機会を頂いています」と述べた。
     ◇
 締結式終了後、今年から浜田市で実証を行う自動抑草ロボットについて、井関農機の夢ある農業ソリューション推進部副部長・川嶋桂氏が「この自動抑草ロボットはGPSを搭載し、代掻き後の水田を自律航行し水中を撹拌し泥を巻き上げることで光を遮り、土の物理性に影響を及ぼして、水面下にある雑草の生長を抑制するもの。動力は同機に搭載しているソーラー発電」などと説明。
 また、島根県農林水産部農業経営課の田中千之課長は「県で進めている水稲有機委栽培の除草対策『水田のトロトロ層形成』の土づくりと自動抑草ロボットの親和性が高いという仮説に基づきこれを令和4年春から実証していく。当初2ha規模でスタート。将来的には販売先開拓まで視野に入れている」など県の方針を説明した。また浜田市の岡田浄・農業支援センター副参事は「現状は消滅さえ危惧される中山間地だが、〝次世代へ地域を引き継ぐ〟日本一の中山間地のモデルとなれるよう成功させたい」と意気込みを示した。

関連記事

〝チャレンジ〟掲げ新生諸岡始動 35年ぶり社長交代 海外、国内林業部門強化へ

〝チャレンジ〟掲げ新生諸岡始動 35年ぶり社長交代 海外、国内林業部門強化へ

アイデック 安全講習会で講演 安全な草刈りをサポート

アイデック 安全講習会で講演 安全な草刈りをサポート

ビコンジャパン GPS連動型スマート農機 畑作「三種の神器」 機能拡張しより使いやすく

ビコンジャパン GPS連動型スマート農機 畑作「三種の神器」 機能拡張しより使いやすく

サタケに知財功労賞 商標を活用した戦略評価

サタケに知財功労賞 商標を活用した戦略評価