茨城県下妻市と連携協定 新規就農者増へ 農機シェアリング第3弾 ~クボタ~
クボタ(北尾裕一社長)は2021年12月21日、茨城県下妻市(菊池博市長)と同市における新規就農者への支援及び農業経営の発展に向けた取組みに関する連携協定を締結した。クボタにおいて全国で3例目となる農機シェアリングサービス拠点を設置すると共に、スマート農業や農地での再生可能エネルギーの創出など、脱炭素化に向けた取り組みも検討していく。
【連携協定締結の背景・目的】国内農業においては高齢化に伴う離農等により農業従事者が急速に減少していることから、新規就農者の確保・育成が急務となっており、下妻市も同様の課題を抱えている。一方で新規就農希望者がいても「初期投資」「農地確保」「営農ノウハウ」が大きなハードルとなっていて新規就農者数は伸び悩んでいる。
このような状況下、クボタは下妻市と連携協定を締結し、農機シェアリングサービスをはじめとした、新規就農者への支援及び農業経営の発展にあたって直面する課題の解決策を共同で企画・実施することにより、次世代へつながる持続可能な農業の実現を目指す。
【取り組みの方向性】クボタが新規就農者及び事業拡大希望者の初期投資軽減につながる農機シェアリングサービスを提供し、下妻市が農機シェアリングサービス拠点周辺の農地確保及び契約支援に取り組む。今後は農業の高収益化を目指し、スマート農業による省力化、精密化及び高品質な農作物生産の実現に関する検討を進めるとともに、環境面でも持続可能な農業を目指し、営農型太陽光発電など農地における再生可能エネルギーの創出等による脱炭素化も共同で検討を進めていく。
【農機シェアリング事業の概要】▽農機シェアリングの利用料金を市が一部補填する▽トラクタ(21馬力)及びアタッチメント(ロータリー・畝立て・マルチャー)のリース事業で1時間単位で24時間いつでも利用可能(専用サイトからユーザがスマートフォンで予約)▽貸出対象の農機(トラクタ&アタッチメント)の保管場所はビアスパークしもつま敷地内の農園管理棟下屋部分で調整中▽想定ユーザー=農業新規参入者、経営拠点拡大志向の農業者、トラクタ更新時期に差し掛かった兼業農家(概ねビアスパークの半径3㎞圏内を想定)▽利用規定=すでに運用開始している亀岡市、つくばみらい市に同じ(利用前には農機操作研修会を受講/定期的なメンテナンスや保険も含まれる。また保管場所からほ場までの農機の移動、使用後の清掃、給油をユーザーが行うことにより低利用料金を実現)。
【今後のスケジュール】3月に登録ユーザー対象の研修会、農機シェアリング事業運用開始。
【下妻市の農業概要】下妻市の面積は8088ha。そのうち農地が4058ha(うち6割が水田)。水稲を軸に果樹(梨など)、野菜(スイカ・白菜・メロン等)、畜産を組み合わせた複合経営が主体。輸出にも力を入れている。
◇
締結式にはクボタのイノベーションセンタービジネスインキュベーション部・辻村克志部長と下妻市の菊池博市長が出席し協定書を取り交わした。
その後、菊池博・下妻市長が「担い手不足、高収益化が進まないというのが本市農業の大きな課題だ。本協定がこの課題解決に寄与し、本市農業が益々発展できることを期待している」と挨拶。
続いて辻村部長が挨拶し、「新たに農業を始められる方の課題には①良い農地を確保できない②大きな資金が必要③営農ノウハウの不足―の3つがある。このうち①は下妻市が農地を斡旋②はクボタが農機のシェアリングサービスで初期投資を軽減③は勘や経験の不足をスマート農業で補い効率的な農業を行うこともできる。クボタも農業への新規参入及び事業拡大のための環境整備に協力し、下妻市の農業発展に貢献していきたい」と述べた。
【質疑応答】▽今回の下妻市の農機シェアリングの希望者=規模拡大意向がありビアスパークで営農している若い営農団体CLSTクラスタの6名(これまでは自宅からそれぞれがトラクタを運んでいた)と、新規就農希望者7名に案内予定。この13名の利用が見込める。このほか今後、募集。
▽すでにシェアリング事業が始まっているつくばみらい市、亀岡市でシェアリング事業から課題として見えてきたこと・その対策は?=①インプルメントの着脱は頻繁にあるわけではないので作業工程を忘れやすい→作業手順のビデオを準備中②同地域・同作物では利用希望時期が集中する→拠点を増やす必要がある③機械のサポート=関東甲信クボタが担当。
▽スマート農機のシェリングサービス=国では実証を始めているが、クボタの事業としては未だだ。ただ、スマート農機は非常に高額なので、購入にはハードルが高い。自分のほ場で使ってみたいという経営者にシェアリングで体感頂くことはいいと思う。
◇
注目の農機シェアリング。このサービスを利用した新規就農者からは「個人に農機をお借りすることはあるが、他人のものを使うのはやはり気を遣う。その点で、シェアリングサービスは気持ちが楽。加えて、普段使っている手押しの畝立て機では畝の高さを均一にすることができない。移植機で苗を植えていく際に植える高さを調整する必要があるが、畝立て機が付いたトラクタだとその手間がかからず、精度もスピードも効率も格段に上がった。初期投資をすることなく農機を活用できるのは、とてもありがたいサービスだ」という声も頂いたという。
【連携協定締結の背景・目的】国内農業においては高齢化に伴う離農等により農業従事者が急速に減少していることから、新規就農者の確保・育成が急務となっており、下妻市も同様の課題を抱えている。一方で新規就農希望者がいても「初期投資」「農地確保」「営農ノウハウ」が大きなハードルとなっていて新規就農者数は伸び悩んでいる。
このような状況下、クボタは下妻市と連携協定を締結し、農機シェアリングサービスをはじめとした、新規就農者への支援及び農業経営の発展にあたって直面する課題の解決策を共同で企画・実施することにより、次世代へつながる持続可能な農業の実現を目指す。
【取り組みの方向性】クボタが新規就農者及び事業拡大希望者の初期投資軽減につながる農機シェアリングサービスを提供し、下妻市が農機シェアリングサービス拠点周辺の農地確保及び契約支援に取り組む。今後は農業の高収益化を目指し、スマート農業による省力化、精密化及び高品質な農作物生産の実現に関する検討を進めるとともに、環境面でも持続可能な農業を目指し、営農型太陽光発電など農地における再生可能エネルギーの創出等による脱炭素化も共同で検討を進めていく。
【農機シェアリング事業の概要】▽農機シェアリングの利用料金を市が一部補填する▽トラクタ(21馬力)及びアタッチメント(ロータリー・畝立て・マルチャー)のリース事業で1時間単位で24時間いつでも利用可能(専用サイトからユーザがスマートフォンで予約)▽貸出対象の農機(トラクタ&アタッチメント)の保管場所はビアスパークしもつま敷地内の農園管理棟下屋部分で調整中▽想定ユーザー=農業新規参入者、経営拠点拡大志向の農業者、トラクタ更新時期に差し掛かった兼業農家(概ねビアスパークの半径3㎞圏内を想定)▽利用規定=すでに運用開始している亀岡市、つくばみらい市に同じ(利用前には農機操作研修会を受講/定期的なメンテナンスや保険も含まれる。また保管場所からほ場までの農機の移動、使用後の清掃、給油をユーザーが行うことにより低利用料金を実現)。
【今後のスケジュール】3月に登録ユーザー対象の研修会、農機シェアリング事業運用開始。
【下妻市の農業概要】下妻市の面積は8088ha。そのうち農地が4058ha(うち6割が水田)。水稲を軸に果樹(梨など)、野菜(スイカ・白菜・メロン等)、畜産を組み合わせた複合経営が主体。輸出にも力を入れている。
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締結式にはクボタのイノベーションセンタービジネスインキュベーション部・辻村克志部長と下妻市の菊池博市長が出席し協定書を取り交わした。
その後、菊池博・下妻市長が「担い手不足、高収益化が進まないというのが本市農業の大きな課題だ。本協定がこの課題解決に寄与し、本市農業が益々発展できることを期待している」と挨拶。
続いて辻村部長が挨拶し、「新たに農業を始められる方の課題には①良い農地を確保できない②大きな資金が必要③営農ノウハウの不足―の3つがある。このうち①は下妻市が農地を斡旋②はクボタが農機のシェアリングサービスで初期投資を軽減③は勘や経験の不足をスマート農業で補い効率的な農業を行うこともできる。クボタも農業への新規参入及び事業拡大のための環境整備に協力し、下妻市の農業発展に貢献していきたい」と述べた。
【質疑応答】▽今回の下妻市の農機シェアリングの希望者=規模拡大意向がありビアスパークで営農している若い営農団体CLSTクラスタの6名(これまでは自宅からそれぞれがトラクタを運んでいた)と、新規就農希望者7名に案内予定。この13名の利用が見込める。このほか今後、募集。
▽すでにシェアリング事業が始まっているつくばみらい市、亀岡市でシェアリング事業から課題として見えてきたこと・その対策は?=①インプルメントの着脱は頻繁にあるわけではないので作業工程を忘れやすい→作業手順のビデオを準備中②同地域・同作物では利用希望時期が集中する→拠点を増やす必要がある③機械のサポート=関東甲信クボタが担当。
▽スマート農機のシェリングサービス=国では実証を始めているが、クボタの事業としては未だだ。ただ、スマート農機は非常に高額なので、購入にはハードルが高い。自分のほ場で使ってみたいという経営者にシェアリングで体感頂くことはいいと思う。
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注目の農機シェアリング。このサービスを利用した新規就農者からは「個人に農機をお借りすることはあるが、他人のものを使うのはやはり気を遣う。その点で、シェアリングサービスは気持ちが楽。加えて、普段使っている手押しの畝立て機では畝の高さを均一にすることができない。移植機で苗を植えていく際に植える高さを調整する必要があるが、畝立て機が付いたトラクタだとその手間がかからず、精度もスピードも効率も格段に上がった。初期投資をすることなく農機を活用できるのは、とてもありがたいサービスだ」という声も頂いたという。