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井関農機の 2022年上期新商品② ジアスNTA5シリーズ等

井関農機(冨安司郎社長)は12月8日、2022年上期新商品16品目27型式を発表した。本紙では回を分け、これを紹介する。今回は、直進機能アシストシステム〝オペレスタ〟を搭載したトラクタ「GEAS」NTA5シリーズと、低コスト化を実現した大型トラクタT.JapanV「TJV885E」を紹介する。価格は全て税込み希望小売価格。



【ヰセキトラクタNTA5シリーズ】発売型式「GEAS」NTA365(C)―Z(36馬力)、同505同(50馬力)、同605同(60馬力)。
 同社は、農業の軽労化、高効率化を図るため、2017年から自動で直進作業をアシストする〝オペレスタ〟を搭載したスマート田植機、トラクタを発売してきた。今回、トラクタNTAシリーズにも直進アシストシステム〝オペレスタ〟を搭載し、ラインナップを拡充する。
 同商品は、熟練者の確保が難しい場合などにおいて、不慣れな人でも簡単に操作することができるので、人手不足の課題解決が期待できる。
《主な特長》DGPS+IMUを利用した直進アシストシステム〝オペレスタ〟で衛星からの位置情報と補正信号を利用して直進をアシストする=①ハンドルをモータで操舵し直進をアシスト▽作業習熟度に左右されず、まっすぐな作業が可能。不慣れなオペレータでも正確な直進が可能▽直進操作に気を遣わずストレスのかからない作業ができ、オペレータの疲労が軽減され作業能率向上が望める▽バックアシストで後進の位置合わせ容易化=うね立て作業時の位置合わせが容易になる。
 ②作業性の追求・見える化&簡単操作▽直進アシストレバー=アシスト操作はレバー1本でOK。ハンドルを握りながら操作でき、より正確な作業を行うことが可能▽直進アシストモニタ=アシスト機能の状態が一目でわかる簡単表示。作業時、目線をそらさずに作動確認ができる▽再始動一発立ち上げ=作業開始時に一度GPSを測位すれば、一定時間エンジンを停止してもすぐに作業を始めることができる▽基準線補正スイッチ=スイッチ一つで走行の基準線を調整できる。
 ③安全・安心機能▽直進アシスト緊急回避機構(手動操作優先)=走行進路内の障害物などを回避するため手動操作をした場合は手動操作が優先される▽GPS(GNSS)受信感度状況表示=測位不良時は直進アシストモニタのランプで知らせる▽圃場逸脱防止機構=機体が前後左右10度傾くとエンジンが停止▽離席警報=直進アシスト「入」の状態で離席した場合にブザー音で警報し、一定の距離を走るとエンジンが停止する▽あぜ接警報機能=直進アシスト「入」の状態であぜに接近するとブザー音で警報し注意を促す。
 発売時期は2022年3月。販売目標台数100台(年間)。希望小売税込み価格NTA365FFZGQCY=582万6700円~同605FFCZGQCY2=831万1600円。
【TJV855低コスト農業応援機】発売型式=「T.Japan」TJV885(C)―E(88馬力)。
 担い手・大規模化が進む近年では、70馬力以上の需要増加が予想され、今後も需要の増加は継続していくと考えられる。今回、大規模農家が求める「高機能」「高能率」「高い作業適応性」はそのままに、必要な装備を厳選したTJV885―E型を発売する。
《主な特長》①装備を厳選した高いコストパフォーマンスを実現=TJV885―E型は標準機で装備されているドローバブラケットやスイングドローバ―といったけん引作業で使用する装備をオプションとし、3点リンクを使用する作業機での作業に特化したほか、ステアリングの本革カバーといった上位機種の装備を一部廃止し、リーズナブルな価格としている。
 ②作業適合性を向上させた仕様と装備▽前・後進32段変速トランスミッション=きめ細やかな変速が可能なためトレンチャー作業などの低速作業にも対応でき幅広い作業に適応▽回転数制御でよりスムーズなスタートフィーリング=リニアシフトレバーでの発進時には回転数制御によりエンジン回転数や作業負荷、油温等に影響を受けないスムーズな変速が可能▽変速感度調整ダイヤル=変速の感度をダイヤルで調整できシーンに合わせて変速ショックの少ない最適な変速が行える▽油圧揚力の向上=3.4tの油圧揚力を実現し大型作業機にも対応▽フックエンド式3点リンク=様々な作業機の着脱を簡単に行うことが可能。
 ③快適な操作環境▽多機能アームレスト=オペレータが自然な姿勢で基本操作ができる多機能アームレストを装備。肘掛に腕を置いたまま、アクセルレバーや主変速スイッチ、作業機上下スイッチなど使用頻度の高いスイッチ類を操作できるので長時間作業の疲労軽減に貢献▽カラー液晶メーターパネル採用▽その他快適装備=オートエアコン、グラマー社製サスペンションシート、音楽プレーヤー対応ラジオと快適装備満載で、長時間作業も快適に行える。
 ④安全・安心装備▽片ブレーキ誤操作防止装置=公道走行時のブレーキ誤操作による転倒・逸脱事故を防ぐ▽セキュリティ機能の充実=「前後進不可キー設定」により暗証コードで前後進操作をロックすることができる。さらに、キー付き燃料タンクキャップにより燃料の盗難やいたずら防止に寄与する。
 ⑤優れた湿田走破性のセミクローラ仕様(C型)=芯金レスクローラの採用により、振動が少なく快適な乗り心地を実現。接地面積が広く湿田性能に優れ強力なけん引力を発揮する。
 発売時期は2021年12月。販売目標台数は年間30台。希望小売価格は、TJV885―E=968万円~1042万8000円。同C―E=1042万8000円~1064万8000円。

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