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AMR研究寄附講座 Meijiが麻布大に

Meiji Seikaファルマ=東京都中央区、小林大吉郎社長、以下、Meiji=と麻布大学=神奈川県相模原市、小倉弘明理事長、川上泰学長=は、このほど産業動物における薬剤耐性(AMR)に関する研究を目的とした、業界初となる寄附講座「AMR Surveillance Laboratory」(寄附講座教員:獣医学部獣医学科教授・河合一洋、以下AMRSL)を開設することになった。14日にはMeijiの京橋本社ビル地下講堂で調印式を行った。
 始めにMeijiの小林社長、川上・麻布大学学長が挨拶に立ち、それぞれ今回の寄付講座開設に至った経緯や想いを説明した。続いて協定書調印式。そのあと、河合一洋・麻布大学教授が寄附講座の説明を行った。
 AMRSLは同学獣医学部に設置され、現在医療現場と獣医療現場で問題となっている薬剤耐性菌について産業動物の疾病及び飼育環境を中心に調査を実施し、基礎データの蓄積による獣医療への貢献と薬剤耐性抑制のための手法について模索し成果を社会に還元する。
 薬剤耐性(AMR)が関与する感染症は、すでに年間70万人の生命を奪っており、世界的な協調行動がなければ2050年までに年間1000万人に達すると言われ、その経済コストは100兆米ドルに及ぶと予測されている。また、動物から人へ、人から動物へ伝播可能な感染症(人獣共通感染症)は、全ての感染症のうち約半数を占めている。これらの問題については、人・動物・環境の衛生の関係者が連携して取組むワンヘルス・アプローチという考え方が再認識され、獣医療領域における抗菌薬の慎重使用も、薬剤耐性菌の世界的な広がりへの対策として不可欠である。
 Meijiは、1946年にペニシリンの製造を開始して以来、医療用および動物用の抗菌薬を開発・上市するとともに、適正使用・慎重使用の推進や啓発、新たな耐性菌に対する薬剤の開発などに取り組んできた。このほど、これらに加えてAMRSLを開設することについて、Meijiは産学連携の強みを活かし①ワンヘルスアプローチを通じた薬剤耐性菌問題解決への貢献(SDGs3)②産業動物の健康増進、環境保全による安全・安心な畜産物生産への貢献(SDGs2、12、15)③寄附講座主催セミナーによる大学生・社会人への薬剤耐性菌問題の提起・啓発等教育活動充実への貢献する(SDGs4)としている。

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