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新潟クボタがにいがた夢農業2021開催 持続可能な経営へ 多様な営農方法とSDGs

新潟クボタ(吉田至夫社長)は、11月17・18日の両日、新潟市産業振興センターで「にいがた夢農業2021」を開催した。「ともに進もう!ともに拓こう!」をテーマに掲げ、多様な営農方法とSDGsの視点から、持続可能な経営を実現するために必要な園芸作物の機械化体系やKSAS対応のスマート農機の展示・実演を行い、2日間で約1500余名が来場した。

 新潟クボタ=新潟市中央区鳥屋野331=では、農業経営をサポートする目的で毎年、年末に向けて〝夢農業〟と銘打ってスーパー担い手向けに大規模展示会を行っている。今年は新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、昨年に続いて規模を縮小して実施した。
 開催に当たり吉田社長が挨拶に立ち、次のように述べた。「新型コロナもここのところ随分と感染者数が少なくなっているが、このようなリアルな形で展示会を開催することは大きな決断ではあったがとても嬉しく思っている。恒例の夢農業では、これまでクボタグループの最先端農業機械と、新潟県ではやや遅れ気味の園芸作物の機械化体系、また、最近は下町ロケット等で有名となったスマート農業・農機を中心に皆様に提案してきたが、今回のテーマのキーワードは2つ。1つは家族経営という多様な営農方法の視点、もう1つはSDGsという持続可能な経営の視点。家族経営については、初日の基調講演で財団法人農政調査委員会の吉田俊幸理事長がこのほど出版された『米産業に未来はあるか』という本の中でも色々な場面で触れられているが、農業の担い手は、地区によって営業所によって多様であるということ。売り上げの規模もまちまち。水田単作地帯で大型化、法人化が進んだ地区がある一方で、同様にしっかりと地域農業の担い手になっている家族経営があり、更に規模拡大している。私たちはこうした家族経営の皆様に更に成長して頂くにはどのような提案を行っていけばいいのかという視点を加えてみた。もう1つのSDGsについては、私たちの企業経営にも如何にこのSDGsを盛り込むかが大きなポイントになっており、産業としての農業もこれに貢献するという意味で重要な可能性を持っていると考えている。そういう意味で2日目に基調講演して頂く前農林水産省技術総括審議官でクボタ顧問の別所智博先生による講演『みどりの食料システム戦略の目指す姿』を踏まえ、私たちとしてもいくつかの提案を会場でしていきたいと考えている。今年も色々な気候変動等で新潟県農業も大きな影響を受けた年だった。気候変動はこれからも色々な形で表れてくるだろう。こうした中で、新潟クボタ並びに新潟クボタグループでは、ご来場の皆様に少しでもお役立ちでき、新潟県農業に少しでも貢献できるよう全社員が一丸となって取り組んでいく」。
 2つの基調講演には、クボタ社員も含め多数参加し、関心の高さが伺えた。また、生産者からは横田農場の横田修一氏がオンライン講演を行い、1台の田植機、コンバインで164haの米作りを行う環境保全型農業経営の実践の話には会場から活発な意見交換が行われた。長岡から参加した38歳の後継者は現在15‌haの水稲専業だが、横田さんの話に興味を示し、「今後は大規模・低コスト農業と手間をかけた品質重視の農業の2つに分かれると思っていたが大規模で環境保全型経営を実践しているのが参考になった」と語った。
 家族経営の今後の展開方向として、県内農家のリレートークも行った。スマート農業では、営農支援システムKSASを軸としたクボタ流スマート農業をプレゼン形式で紹介する「スマート農業プレゼンマラソン」など、水稲の生産性向上のヒントになる内容だった。
 展示会場では入り口正面に国内№1の馬力を誇るM7、自動運転トラクタAgriRoboM1000Aを展示し、畑作農機としての存在感を示した。野菜関連コーナーには土づくりに役立つトラクタインプル各種と、枝豆用コンバインや野菜作収穫機などがずらりと並び、新潟県が進める園芸振興基本戦略に一役買った内容となっていた。「クボタえだまめコンバイン」は、枝豆の引抜き、搬送、脱莢、選別、収納を1台でスピーディに行える点などを訴求した。ドローンコーナーでは、クボタ農業用ドローン「MG―1SAK」からさらに効率化と軽労化を実現した大型ドローン「T―30」の紹介、屋外で実演も行った。ラジコン草刈機「ARC―501」も新たに3・85馬力の高出力エンジンを搭載してカムバック。水管理コーナーでは、圃場用水管理システム「WATARAS」とデータ連携を進めるファーモの水位センサー等を展示した。

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