みちのくクボタ・矢部建社長「農業を支える人を支えることが我々の使命」
今年1月1日付で、みちのくクボタの代表取締役社長に就任した矢部建(やべ・けん)氏。5年間、南東北クボタの代表取締役社長として、宮城、山形、福島エリアのクボタ販売を強力にリードしてきた。そこから活躍の場を岩手・青森に移して半年。今の思いと経営方針を聞いた。
――ご就任の抱負。
「青森県、岩手県の農業発展に貢献したい。荻野前社長が進めてきた組織改革を引き継ぎ、さらに軌道に乗せ、お客様、社員から信頼される会社にしたい」
――南東北クボタとの風土の違い。
「南東北は米が中心。青森・岩手は米、野菜、果樹、酪畜…と作物が多岐にわたる。地域によって主要作物も異なるため、拠点ごとに柔軟に対応する必要がある。そこが南東北とは違う」
――営業体制の改革。
「従来の『個人評価・個人営業』から『チーム評価・チーム営業』へ転換している。専門知識や得意分野を持つ社員がチームで対応することで、大規模な『スーパー担い手』への提案力を高める。一方で、社員にとっては体調不良や休暇の時に周囲がカバーでき、心のゆとりにつながる」
――米価による影響。
「米価高騰で機械の注文が前倒しになる動きが続いたが、一転して、今、米の過剰感から価格下落への懸念も出始めており、気が抜けない。闇雲に全戸を訪問する営業から、営農を継続する方、省力化・効率化を求める方をリサーチし、必要な提案を進めていきたい」
――今後の岩手・青森農業の行方をどう見ていますか。
「取引先の半分以上が70歳以上。あと4~5年は機械投資が続くと思うが、10年後には新規投資を控え修理を中心にする農家も増えるだろう。農地を集約し、効率化を進めながら営農を続ける担い手をどう支えるかが重要だ」
――スマート農業の今後と、みちのくクボタの役割は。
「人手不足や高齢化が進む中、省力化・効率化は避けて通れない。スマート農業は重要な選択肢だが、導入自体を目的にせず、お客様の経営改善に繋がる提案をすることが重要。青森、岩手という食糧供給基地を絶やすわけにはいかない。農業を支える人を支えることが我々の使命だ」
――先行受注。
「『いつでも在庫がある』時代は終わった。計画的な投資を理解して頂き、必要な時期に機械を届けるため、事前注文を頂いてから調達する『今の時代に合った販売モデル』を定着させたい」。
矢部社長は1966年生れ。59歳。兵庫県立大学卒業後、89年クボタ入社。作業機事業推進部長などを経て2021年1月南東北クボタ社長、今年1月にみちのくクボタ社長。休日はテニスやゴルフ。仕事とのメリハリを大切にしている。





