営農継続支える提案 "機械化プランナー"を推進 JA全農耕種資材部長の住田明子氏
本紙は今年4月にJA全農耕種資材部長に就任した住田明子氏にインタビューした。
――部長就任にあたり、現在の農業生産現場をどのように認識されていますか。
「担い手不足や高齢化に加え、生産資材価格の高騰、さらに高温化など気候変動の影響もあり、農業を取り巻く環境は厳しさを増しています。その中で資材部門として最も重要なのは、生産者が営農を継続できるよう、生産資材を安定的に供給することだと考えています」
――特に優先して取り組みたいテーマは。
「大きく分けて二つあります。一つは、生産資材の安定供給と、生産性向上やコスト低減に寄与する商品・技術の提案です。もう一つは、トータル生産コスト低減に向けて、生産から集荷・販売までを一体的に提案する「パッケージ提案」です。資材部門だけでなく、米穀や園芸など販売部門と連携しながら、生産者の営農維持につながる提案を進めていきたいと思います」
――生産性向上に寄与する資材としてはどのようなものを考えていますか。
「肥料や農薬はもちろんですが、近年注目されているバイオスティミュラントや、遮熱効果のあるハウス資材など、高温対策に役立つ機能性資材にも力を入れていきたいと考えています。付加価値の高い資材を積極的に推進していきます」
――バイオスティミュラント普及への考え方は。
「メーカーが十分なエビデンスを持っていることが前提ですが、可能な限り全農でも試験を行い、一定の効果が確認できた製品を取り扱う考えです。すべてを試験するのは難しいため、外部機関での試験結果や各社のデータも活用します。農林水産省のガイドラインに沿っているかどうかも判断材料の一つです」
――スマート農業推進については。
「全農では、圃場管理システムの『Z―GIS』と栽培管理システムの『ザルビオフィールドマネージャー』を基盤として、営農支援ツールやスマート農機を活用できる仕組みづくりを進めています。さまざまな企業と連携しながら、スマート農業の導入・普及を推進しています」
――農機分野で今後注力する取り組みは。
「農業機械の導入・維持コストが上昇していることを踏まえ、共同購入による価格低減や、経営規模に応じた適正な農業機械の導入提案ができる『機械化プランナー』の育成に取り組んでおり、県JA・県連・県本部の農機および営農部門の職員を対象に実施しております。現在は、研修を受講した各県の職員がJAへ展開する形で取組みを進めております」
――共同購入農機の今後は。
「第3弾のコンバイン供給を進めているところですが、その先の展開については現在検討中です。これまでも担い手生産者の声を聞きながら取り組んできましたので、今後も現場のニーズを踏まえて検討していきます」
――農薬再評価制度についての考えは。
「安全性確保のために必要な制度ですが、一方で、古い農薬の中には登録維持が難しくなるものもあり、現場への影響が出ています。重要なのは早めの情報提供です。代替剤を検討する時間を確保するとともに、新しい農薬の登録や適用拡大が円滑に進むよう行政にも働きかけていきたいと思います」
――IPM(総合的病害虫・雑草管理)への取り組みは。
「バイオスティミュラントや生物農薬など、化学農薬だけに頼らない防除体系の普及を進めています。農薬再評価で使える剤が減る中、IPMの重要性はさらに高まると考えています」
――農機と防除技術の連携については。
「防除効果を高めるには散布機やノズルの性能も非常に重要です。薬剤をいかに効率よく作物体へ付着させるかという点で、機械技術の果たす役割は大きいと思っています」
――水稲の直播栽培普及についての考えは。
「直播は今後さらに普及していくべき技術です。一方で、乾田直播では除草などの課題もあります。現場では体系的な除草技術の確立に向けた試験も進められています。地域条件を踏まえながら普及を進めていきたいと思います」
――施設園芸分野の取り組みは。
「全農の実証圃場である『ゆめファーム全農』で確立した栽培技術や施設パッケージを現場へ展開していくと同時に、今年度は幸手市にトレーニングセンターの開設を予定しています。新規就農者やJA職員が技術を学べる場とし、施設園芸の高度な技術をより現場へ展開していきたいと考えています」
――2030年に向けた資材部門の役割は。
「まずは資材の安定調達・安定供給です。そのうえで、省力化や生産性向上につながる技術やサービスの提供、人材育成を進めることが重要だと考えています」
――仕事をする上で大切にしていること。
「『一方聞いて沙汰するな』です。長く業界にいるとどうしても思い込みが出てきます。できるだけ多くの人の話を聞き、その上で判断することを常に意識しています」
――休日のリフレッシュ方法は。
「温泉と登山です。以前はよく山へ行っていましたが、最近はクマの出没が心配で足が遠のいています。登山の後に温泉に入り、ゆっくり過ごすのが好きですね」。
――部長就任にあたり、現在の農業生産現場をどのように認識されていますか。
「担い手不足や高齢化に加え、生産資材価格の高騰、さらに高温化など気候変動の影響もあり、農業を取り巻く環境は厳しさを増しています。その中で資材部門として最も重要なのは、生産者が営農を継続できるよう、生産資材を安定的に供給することだと考えています」
――特に優先して取り組みたいテーマは。
「大きく分けて二つあります。一つは、生産資材の安定供給と、生産性向上やコスト低減に寄与する商品・技術の提案です。もう一つは、トータル生産コスト低減に向けて、生産から集荷・販売までを一体的に提案する「パッケージ提案」です。資材部門だけでなく、米穀や園芸など販売部門と連携しながら、生産者の営農維持につながる提案を進めていきたいと思います」
――生産性向上に寄与する資材としてはどのようなものを考えていますか。
「肥料や農薬はもちろんですが、近年注目されているバイオスティミュラントや、遮熱効果のあるハウス資材など、高温対策に役立つ機能性資材にも力を入れていきたいと考えています。付加価値の高い資材を積極的に推進していきます」
――バイオスティミュラント普及への考え方は。
「メーカーが十分なエビデンスを持っていることが前提ですが、可能な限り全農でも試験を行い、一定の効果が確認できた製品を取り扱う考えです。すべてを試験するのは難しいため、外部機関での試験結果や各社のデータも活用します。農林水産省のガイドラインに沿っているかどうかも判断材料の一つです」
――スマート農業推進については。
「全農では、圃場管理システムの『Z―GIS』と栽培管理システムの『ザルビオフィールドマネージャー』を基盤として、営農支援ツールやスマート農機を活用できる仕組みづくりを進めています。さまざまな企業と連携しながら、スマート農業の導入・普及を推進しています」
――農機分野で今後注力する取り組みは。
「農業機械の導入・維持コストが上昇していることを踏まえ、共同購入による価格低減や、経営規模に応じた適正な農業機械の導入提案ができる『機械化プランナー』の育成に取り組んでおり、県JA・県連・県本部の農機および営農部門の職員を対象に実施しております。現在は、研修を受講した各県の職員がJAへ展開する形で取組みを進めております」
――共同購入農機の今後は。
「第3弾のコンバイン供給を進めているところですが、その先の展開については現在検討中です。これまでも担い手生産者の声を聞きながら取り組んできましたので、今後も現場のニーズを踏まえて検討していきます」
――農薬再評価制度についての考えは。
「安全性確保のために必要な制度ですが、一方で、古い農薬の中には登録維持が難しくなるものもあり、現場への影響が出ています。重要なのは早めの情報提供です。代替剤を検討する時間を確保するとともに、新しい農薬の登録や適用拡大が円滑に進むよう行政にも働きかけていきたいと思います」
――IPM(総合的病害虫・雑草管理)への取り組みは。
「バイオスティミュラントや生物農薬など、化学農薬だけに頼らない防除体系の普及を進めています。農薬再評価で使える剤が減る中、IPMの重要性はさらに高まると考えています」
――農機と防除技術の連携については。
「防除効果を高めるには散布機やノズルの性能も非常に重要です。薬剤をいかに効率よく作物体へ付着させるかという点で、機械技術の果たす役割は大きいと思っています」
――水稲の直播栽培普及についての考えは。
「直播は今後さらに普及していくべき技術です。一方で、乾田直播では除草などの課題もあります。現場では体系的な除草技術の確立に向けた試験も進められています。地域条件を踏まえながら普及を進めていきたいと思います」
――施設園芸分野の取り組みは。
「全農の実証圃場である『ゆめファーム全農』で確立した栽培技術や施設パッケージを現場へ展開していくと同時に、今年度は幸手市にトレーニングセンターの開設を予定しています。新規就農者やJA職員が技術を学べる場とし、施設園芸の高度な技術をより現場へ展開していきたいと考えています」
――2030年に向けた資材部門の役割は。
「まずは資材の安定調達・安定供給です。そのうえで、省力化や生産性向上につながる技術やサービスの提供、人材育成を進めることが重要だと考えています」
――仕事をする上で大切にしていること。
「『一方聞いて沙汰するな』です。長く業界にいるとどうしても思い込みが出てきます。できるだけ多くの人の話を聞き、その上で判断することを常に意識しています」
――休日のリフレッシュ方法は。
「温泉と登山です。以前はよく山へ行っていましたが、最近はクマの出没が心配で足が遠のいています。登山の後に温泉に入り、ゆっくり過ごすのが好きですね」。





