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JAPAN三銃士 トラ・コン・田、出揃う 井関農機2026年度下期商品発表会 大型比率50パーセント超へ 需要に寄り添う11品目

JAPAN三銃士 トラ・コン・田、出揃う 井関農機2026年度下期商品発表会 大型比率50パーセント超へ 需要に寄り添う11品目

井関農機=小田切元社長、愛媛県松山市=は6月11日、同社つくばみらい事業所で26年度下期新商品発表会を開催。トラクタ、田植機、コンバインの大型農家向け「JAPANシリーズ」、ヤンマーと共同開発の中山間地向けトラクタBBシリーズを含む計11品目23型式を発表した。当日は、農水省大臣官房審議官・福島一氏、岩間浩氏と同省職員23名も出席した。
 新製品発表会には、冨安司郎代表取締役会長、小田切元代表取締役社長、神野修一取締役常務執行役員、谷一哉取締役常務執行役員、渡部勉常務執行役員開発製造本部本部長、木全良彰常務執行役員海外営業本部本部長、石本徳秋執行役員営業本部本部長、勝野志郎執行役員、矢野典弘理事、川合豊彦顧問、綿谷弘勝顧問の11名が出席した。
 開会にあたり小田切元社長が挨拶。「井関グループは、"農家を過酷な労働から解放したい"という創業者の想いを原点に、今日まで事業活動を続けてきた。当社の基本理念は『お客様に喜ばれる製品・サービスの提供』を通じ、豊かな社会の実現へ貢献する、である。それを実現するための長期ビジョンとして、『食と農と大地のソリューションカンパニー』を掲げている。当社は、関連する社会課題の解決に取り組むとともに、新たな価値を創造する企業を目指している。具体的に3つの取組を進めている。1つ目は、スマート農業や環境保全型農業の推進、およびアジア市場への農業機械の展開などにより生産性の高い持続可能な農業の実現に貢献していく。2つ目は、草刈機やコンパクトトラクタなど景観整備を通じ、生活の質の向上を支えていく。3つ目は、環境に配慮した事業活動を通じて、農業や景観整備の生産性と持続可能性を高めながら、脱炭素社会と循環型社会に貢献していく」と述べた。
 また、これらを実現する成長の道筋「プロジェクトZ」について、「2024年から27年、さらに30年に向けて、抜本的な構造改革と成長戦略の実行の2つを同時に進めている取組みだ。24年以降、短期集中で構造改革を最優先に進めてきた。生産・開発・営業・人材といった会社の土台部分をゼロから見直し、強靭な企業体制へ転換を図っていく。その上で26年以降は、こうした改革の成果を基盤として成長戦略を本格的に加速していく。まず、海外においては、収益力の高い欧州事業を拡大していく。特に欧州では、ISEKIフランス、ISEKIドイツに加え、25年に連結化したISEKI UKの3社が連携し、販売・在庫管理の一体的な運営、取扱商品の拡充、販売地域の拡大を推進していく。すでに欧州事業は成長の第2ステージに入っている。国内では「大型」「先端」「畑作」「環境」の成長分野に経営資源を集中している。ISEKIJapanに設置した大規模企画室を中心に商品戦略と販売戦略を展開しており、実績の拡大が着実に進んでいる。国内成長戦略のポイントは、①大規模企画室を司令塔とした全国一体での戦略実行体制の構築②大規模農家へのアプローチ強化③JAPANシリーズの全面的なモデルチェンジの3点だ。その具体例が、大規模農家向け『JAPANシリーズ』勢揃いだ。トラクタ・田植機・コンバインの3機種を同時に発表するのは、当社としては初めての試みであり、私自身、大変意義深く感じてワクワクしている」と述べた。
 続いて、農林水産省の職員を引き連れ、この場を職員研修の場として参加した大臣官房審議官の福島一氏が挨拶。「我が国の農業は担い手の減少や高齢化、国際情勢の不安定化、気候変動など多くの課題に直面しており、食料安全保障の確保が一層重要となっている。これらの課題への対応にはスマート農業をはじめとする先端技術の活用が不可欠である。農林水産省としても制度整備や支援を通じて技術開発と普及を後押しし、持続可能な農業の実現に取り組んでまいりたい」と述べた。
 次に石本徳秋執行役員営業本部本部長が「プロジェクトZ~国内営業戦略の取組み~」を説明。
 【国内営業戦略の取組み】
 農業経営体数は減少する一方で、大規模経営体の割合は増加しており、農業の法人化・大規模化は今後も進展すると見られる。このため大型・先端農機の普及拡大は不可欠であり、「大型・先端・畑作・環境」分野に経営資源を集中することで、規模拡大や労働力不足への対応を進め、持続可能な農業に貢献していく。
 フラッグシップ機であるトラクタBJ、コンバインHJ、田植機PJ8を中心としたJAPANシリーズを核に、2030年までに農機売上に占める大型機比率50パーセント超えを目指し、安定収益の収益構造への転換を進める。これらは大規模企画室を中心に全国体制で推進するとともに、自動操舵機器やドローンなども含めた総合提案を強化する。また、法人営業推進チームによるノンアグリ分野での草刈り市場開拓にも取組み、7月に東京ビッグサイトでの展示会出展も予定している。
 続いて、営業推進部の小野里泰仁氏が今回の新商品の概要を説明した。
 【JAPAN三銃士及び2026年度下期新商品】日本農業の大規模化に伴う作業負担増加やオペレーター不足といった課題に対応するため、軽労化と操作性向上を実現する「JAPAN三銃士」を紹介する。田植機PJ8は、エンジンをフロントに搭載し、機体前後のバランスを最適化させることで走破性能を向上、また軽量化、湿田条件でも安定した作業が可能だ。「施肥量アジャスト」「苗量アジャスト」で省力・低コスト化。さらに「さなえパイロットアシスト」で誰でも熟練者並みの作業が可能になる。
 トラクタBJシリーズは16年ぶりの全面改良であり、新型内製クリーンエンジン搭載、新型IAVT無段変速ミッションを採用し操作性・作業性・快適性を向上させた。マルチファンクションレバーによる操作の集約や右側集中レイアウトのディスプレイにより、効率的な作業環境を実現している。さらに快適装備や安全支援機能も充実した。
 コンバインHJシリーズ(昨年12月のプレスリリース)は、高出力と高精度脱穀により高能率作業を実現し、快適性も向上。すでに多くのお客様から評価頂き、受注も順調に進んでいる。
 「JAPAN三銃士」は生産性向上と労働負担軽減を両立する基幹商品であり、今後の農業に新たな価値を提供する基幹製品である。その他、大型機から小型機、野菜収穫機まで幅広いラインナップを刷新し、多様なニーズに対応した。
     ◇
 

 

 その後、屋外および圃場において実機紹介と実演が行われた。JAPANシリーズの「三銃士」が揃って登場した。実機を前に詳細説明。またトラクタBJシリーズの無段変速ミッション「IAVT」のなめらかで伝達ロスの少ない変速を披露した。圃場では、有人仕様のロボット田植機PJ8の高精度な植え付け能力やレバー操作により空苗箱をレールに乗せて簡単に回収できる「おかえりターンレール」も紹介され、井関農機らしい使う人の身になった開発に参加者から拍手が沸いた。
 質疑では、田植機PJ8について、有人搭乗型自動操舵を採用した理由が問われた。勝野執行役員は、ロボット機であっても現場では人の監視が必要である実態を踏まえ、コストと実用性のバランスを重視したと説明。また、トラクタBBシリーズのヤンマーとの共同開発については「協業は開発・生産段階にとどまり、販売やブランド展開は各社が独自に行う。製品は共同開発色を持ちながらも、各社ブランドとして販売される形となる。生産については同社が行っているとした。
 閉会挨拶では冨安代表取締役会長が掉尾を飾った(別掲)。

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