成長と飛躍の年に 諸岡協力会・賀詞交歓会
諸岡のサプライヤー団体である諸岡協力会の令和7年賀詞交歓会が1月9日、千葉県柏市にあるザ・クレストホテル柏で開催された。会には会員企業ならびに取引企業、諸岡の役員など約200名が出席。新春らしい熱気と賑わいのある会場でスタートダッシュを切るべく結束を深めた。その中で来賓として挨拶した諸岡の諸岡正美代表取締役会長は温めてきた「ワークランド構想」を公表し、諸岡昇代表取締役社長はグループの概況ならびに挑戦項目などを説明。来場各社に協力を求めた。
冒頭の挨拶に立った協力会の中畑聰史会長(クボタエンジンジャパン代表取締役社長)は、ビッグマック指数を引き合いに材料やエネルギーコストの上昇で製造コストの負担が増している状況を述べた上で、「単純な解決策はないからこそ、ここに集う会員の方々、諸岡の皆様方と解決していきたい」と団結を呼びかけた。続いて、来賓を代表して諸岡正美会長、諸岡昇社長の順に新年の挨拶を行った。
諸岡会長は自社の昨年の出来事を回顧。昨年4月1日に35年ぶりに社長交代を行ったことを皮切りに、米国販売会社を取得して重視する米国市場におけるモノづくりから販売、アフターサービスまでMOROOKAグループで行う体制の構築、本社隣地の廃屋の解体などを上げ、製品については小型モデルを復活。小型除雪用ショベルローダと小型キャリアダンプの2モデルで今後の需要について期待を述べた。そして、自社製品の操作体験などが行える「ワークランド構想」を初公表。「来年夏のオープンに向けて進めたい」と語った。
諸岡社長からは諸岡グループの2025年3月期第4四半期までの経営概況の見通しを説明。前年比で減収の見込みというが、地域別売上高の見通しでは欧州市場が自然災害での復興需要や代理店網の再編が功を奏して堅調に推移し飛躍。アジア市場もこれまでの販売促進の成果が表れ、2.6%の比率上昇を記録。今後も成長が期待できる明るい話題を提供した。
セグメント別売上高比率の見通しでは、キャリアダンプ比率は横ばいの中で欧米がけん引。環境分野では国内市場で木材破砕機が引っ張り、比率20%に近づく勢いを示し、北米へも販売開始して今後の伸長を期待するほか、好調なアフターマーケット、フォワーダも来期フルモデルチェンジを行うことで巻き返しを図ることを述べた。なお、本社/美浦工場生産台数は生産調整の年として前年比減の見通しを示した。
今後の注力点についてアフターマーケットと林業をあげ、前者について、売上高構成比率20%を目指すとし、①国内でサービス協力会(30社)の発足②延長保証制度などのアフター市場取り込みの仕組みの構築といったポイントと共に、好調な米州部品事業でアフターマーケットの売上比率をけん引させていくとした。後者では未利用材を活かす木質バイオマス利用システムの推進をあげた。
諸岡社長は「社長就任時に掲げたのが〝挑戦〟。今年は中期経営計画MV2030もフェーズ2に入り、海外比率50%、安定的にグループ売上高200億円維持、アフターマーケット比率20%などの実現に向け、失敗を恐れず挑戦していく」と力強く述べた。
懇親会では諸岡の若井光浩常務取締役生産技術本部長の進行で恒例の抽選会などを実施。「今年のキーワードを〝初笑〟とし、皆さま方と笑いありの時間を過ごさせて頂きたいとの願いを込めた品々をご用意させて頂いた」と述べ、大いに盛り上がりを見せたイベントを通じて結束を深めていた。