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やまびこ 下仁田町森林組合へバイオ燃料

やまびこ 下仁田町森林組合へバイオ燃料

左から横山選手、石井代表理事組合長、吉崎拓男やまびこ取締役常務執行役員

 

 

森林整備に試験導入 現場の知見を製品開発等に

 やまびこ=久保浩社長、東京都青梅市末広町1―7―2=は、カーボンニュートラルの実現に向け、群馬県の下仁田町森林組合へバイオ燃料のETG燃料(Ethanol to Gasoline)を試験納品した。森林整備事業において、ETG燃料を使用することで、燃料の有用性やガソリンとの使用感の違いなどを現場作業の観点から確認してもらう考え。

 

 

 ETG燃料とは、植物由来のバイオマスを発酵させてバイオエタノール化した物を化学合成し生成する燃料。ガソリンと同等の性能を持ち、現在販売されている機材にそのまま使用可能なDROP―IN燃料。バイオマスを原料として製造されるため、燃焼しても大気中のCO2の増加につながらない特性を持つ。
 今回、燃料提供した下仁田町森林組合(石井薫代表理事組合長、群馬県甘楽郡下仁田町大字下小坂45―7)は、先日の第5回日本伐木チャンピオンシップ(JLC)で準優勝し、世界選手権への出場権を獲得した横山大蔵選手が所属する。同大会の競技用チェンソーでもETG燃料を使用するなど、製品への適合性は確認済みだが、今回の試験導入により様々な現場で使用してもらうことで、社内試験で気付かなかった課題の抽出や燃料の使用感、鋸断時のフィーリングをチェックしてもらい、得られた知見を燃料や製品開発に生かし、将来の燃料販売および普及に繋げていきたいとしている。
 下仁田町森林組合は、「『森林を守り、地域を豊かにする』を経営基本理念に掲げ、森林整備などを通じて組合員との信頼関係を築き、地域発展の貢献を目的に活動している。地球温暖化防止や自然環境の維持など、森林が持つ公益的機能の維持向上のために、SDGsの理念に基づいた次世代へ継承できる森林管理も推進しており、納品いただいたETG燃料を森林整備などに活用することで、より環境に配慮した活動を行い、持続可能な森林経営の実現および環境問題の解決に寄与したい」とコメントした。
 やまびこでは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、刈払機やチェンソーなどの小型エンジン製品使用時の温室効果ガス削減に着手。将来的にカーボンニュートラルに寄与する合成燃料を普及させることを目指し、ETG燃料やバイオエタノールなどの代替燃料の研究・開発も行っている。今後もバッテリー製品のラインアップ拡充のみならず、エンジン製品においても更なる環境負荷低減を追求していくことで、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速させていく。

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