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「環境ストレス研究会」 ファイトクローム現地実証に向け14社連携

「環境ストレス研究会」 ファイトクローム現地実証に向け14社連携
BS(バイオスティミュラント)資材メーカーのファイトクローム(内田啓祐社長)はこのほど、開発メーカーや農業資材卸と共に「環境ストレス研究会」を発足し、3月22日に研究会創設会議及び決起会を開催した。
 「環境ストレス研究会」には、連携メンバーとしてコハタ、ケーエス、栗原弁天堂、バイタルグリーン、日栄商事、イノチオプラントケア、山陽薬品、大信産業、喜多猿八、グリーンテックの10社と、商品開発メンバーとして、ファイトクローム、味の素ヘルシーサプライ、アリスタライフサイエンス(2024年度からファイトクロームと協業)、ユーピーエルジャパンの4社が参画している。
 設立の背景について、ファイトクロームは「昨年は日本の稲作にも高温ストレスが深刻な影響を与えた。この現象は一時的なものではなく、今後も継続的に続くと考えられる。このため、環境ストレスを解消できるBS商品をいち早く成功させなければならない。同時に環境負荷も減らし、循環型農業を推進・拡大させることは社会全体の問題。BSは、生育環境や天候、作物、品種など現場の条件に効果が左右されることがほとんどであり、BSの開発は現場に近い皆様の協力なくしては迅速に進まない」としている。
 ファイトクロームは、気候変動による各種ストレスから農作物を守る資材として「インパクトシリーズ」の上市を予定している。ストレスの種類ごとに商品を提供するため、農家にとっては、いつ・どのような製品を利用すればよいのか分かりやすい。
 研究会では、「インパクトシリーズ」について現地で実証テストを行い、製品の効果や使用方法を最適化していく。2024年は高温障害対策資材「ヒートインパクト」を使ったコメの品質向上について実証し、データを集計、処方の調製を行ったのち、2025年以降の発売を目指す。
 インパクトシリーズはストレス毎に最適なBS処方が組まれ、アリスタとUPLがフランス産の海藻成分を供給、またアミノ酸供給メーカーである味の素ヘルシーサプライがスペイン産のアミノ酸を供給。良質な海藻資材とアミノ酸をベースに、ファイトクロームが長年にわたり研究を重ねてきたストレス軽減技術が統合される。
 環境ストレスの種類別に、①ヒートインパクト(高温障害対策)、②ドライインパクト(乾燥被害対策)、③コールドインパクト(冷・凍霜害対策)、④ソルトインパクト(塩類障害対策)の上市が予定されている。
 3月22日、帝国ホテル東京で研究会創設会議および決起会が開催され、メンバー全社が一同に集まり、本会の趣旨説明や環境ストレス軽減のための開発方針の説明が行われた。
 内田社長は「新ブランドの創造やBS資材としての新しい商品開発プロセスについて、メンバー企業から賛同を頂いた。農薬の空中散布サービスを主力とする10社の連携メンバーからの期待を裏切らぬよう、革新的な商品を提供したい。また、味の素ヘルシーサプライ、アリスタ/ユーピーエルグループの優れた資材と研究力を結集し、環境ストレス問題の解決に貢献していきたい」と述べた。
 会には、味の素ヘルシーサプライの狩野常務、アリスタライフサイエンスのダニエル・カノウ社長、ユーピーエルジャパンの野田相談役も駆けつけ、それぞれ挨拶を述べた。

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