福岡九州クボタ 新社屋落成記念展示会開催

SL350スペシャル機と石橋取締役(右)、成清執行役員
みらさぽ佐賀を披露 全力で地域農業をサポート
福岡九州クボタ(久保雄司社長、福岡市南区野間)は、2月15~17日の3日間、佐賀県江北町の「MIRAI農業サポートセンターSAGA」において、新社屋落成記念展示会を開催した。1月より稼働している大型整備施設のお披露目でもあり、普段生産者が目にすることのない整備現場を公開すると共に、最新機種を展示。1300名を超える参加者で賑わった。
同社の佐賀県で展開していた小城営業所と多久営業所が1月1日より統合し江北営業所となり、同所にあった江北アグリテクノセンターも「MIRAI農業サポートセンターSAGA(通称:みらさぽ佐賀)」として生まれ変わった。それを記念して開催されたのが新社屋落成記念展示会。同センターはクボタグループで西日本最大の規模であり、そこから提供されるサポート力、安心感を広く生産者に伝えることが狙いの一つ。当日はトラクタ、コンバイン、田植機が実際に整備される様子を見学でき、多くの来場者の関心を集め、整備受注の推進となった。もう一つの狙いはスマート農業の推進。〝スマート農業始めてみませんか〟という呼びかけを行い、関連する機器を展示。GSトラクタや自動操舵の提案を行うと共に、今春から同施設に開設予定のRTK基地局もPR。
まず展示場入口で存在感を発揮していたのがトラクタスラッガーSL350スペシャル機。UシフトUシャトルを採用しながら購入しやすい価格を実現した日本農業応援機で、今回はKAG2(クボタアグリガイダンス)とのセットで展開しスマート農業の入門機としてアピールした。
会場内は普段整備のスペースとして使われている場所で、そこにずらりと最新機種や目玉機を展示。整備見学のスペースでは、実際にトラクタなどの整備が行われていた。整備担当者は「整備現場を見ていただいて実作業の一端をご理解いただけたら嬉しいですね」とし、来場者はその様子を見て「これだけ大きな施設だと安心して預けられる」と、同施設に期待する声も聞かれた。同センターは敷地面積6519㎡に総ピット数が27あり、大型機の全塗装が可能な塗装ブースや400ℓの自動注油・廃油設備など最新設備を完備。また整備に当たるスタッフは工場整備を主としたファクトリースタッフの8人と現場に出張して農繁期中の修理を担当するフィールドスタッフの4人に分かれ、〝個からチーム〟でのきめ細やかな対応を実施。それらの新しい形を場内に設置したモニターを使って紹介した。
展示機種を見てみると、トラクタでは100馬力を超えるレクシアを始めMR700GS、SL600GS、SL350GSなどGS仕様がずらり。田植機でもNW6S―GSやNW8SA/10SAアグリロボなどを展示し農業の新しい形をPRした。新製品では「ミニ耕耘機はるなスマート」や「コンバインカルスターKR448」などが登場。また機能を絞った4条刈コンバインの「Sコン」についてもチラシをつくって紹介した。それぞれの製品には落成記念価格が提案され、多くの人が足を止めた。
同所ではタマネギの大きな産地が控えていることもあり、タマネギコーナーが充実。その中で新型の乗用ピッカーKOP―1Rが大きな注目を集めた。乗って作業ができ、最大作業速度は0.5m/s。高能率な作業が天候不順に対する力にもなる。白石から来た生産者は「規模拡大には必ず必要になる機械。欲しいね」と積極的な姿勢を見せた。
今回の展示会について成清等執行役員は「予想外に多くの来場があり関心の高さを感じる。担い手や若手も多く、手応えを感じる」とし、石橋健吾取締役(サービス本部長)は「この辺りは農業が非常に盛んでトップクラスのお客様が集まる。そこで新しい形を展開しサービスを充実させていく」と意気込みを示した。