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収量・品質の両立へ クボタ ゼロアグリセミナー 

収量・品質の両立へ クボタ ゼロアグリセミナー 
クボタは2月6日、WEBセミナー『新規就農でトマト20トンを目指す!~ゼロアグリ ユーザーに聞く!品質・収量両立の方法~』を開催した。ルートレック・ネットワークスの八坂三紀氏とゼロアグリユーザーのよしよし畑・久世継義氏を迎えて、施設園芸の収量・品質向上のポイントを聞いた。
 初めに八坂氏がゼロアグリについて説明。ゼロアグリはハウスの土耕・隔離培地で使えるAI灌水施肥システムで収量・品質アップ、省力化・肥料代削減、栽培技術の見える化ができる。農水省のみどり投資促進税制の対象機器にもなっている。
 現在、47都道府県で370台以上が導入。自治体や学校、研究機関での実績もある。
 対応可能な面積は1反以上で、果菜類などの施設園芸ほ場。トマト、きゅうり、ピーマン、アスパラガス、いちごなどで利用できる。施設園芸農家の「省力化して収量や品質を高めたいが、灌水施肥を誰かに任せるのが難しい」という悩みに対し、ゼロアグリは、灌水施肥を考える手間を省力化し、精密な潅水で品質安定・収量アップを図る。また、過剰施肥を防ぎ、コストダウンも図れるほか、天候に応じた灌水施肥も自動化でき、遠隔でも安心、などさまざまなメリットがある。
 また施肥機能も充実しており、‌PPM濃度調整モード機能は、設定したい液肥‌PPMに基づいて簡単に調整可能。施肥量オート調整は、各地域ごとの施肥計画に基づいて生育ステージごとに与える施肥量を自動調整してくれるので面倒な施肥計算が不要で品質担保できる、またEC制御は、目標EC値に基づいて施肥量の自動調整を実施する。猛暑日施肥調整機能は、外気温の設定温度に基づいて設定温度を超えると施肥量が自動調整される。
 価格は本体と初期費用で約150万円。また、年間ライセンス利用料が年12万円。耐用年数は7年。1台で約1‌haまで対応可能。
 次に、ゼロアグリ導入3年目のよしよし畑株式会社の久世氏が収量・品質の両立について紹介した。久世氏は、新規就農でスタートし、兵庫県加西市で中玉トマト10a、大玉トマト3a、露地野菜120aを栽培。労働力は本人とパートタイム11名、販売は、全量自社ブランドで地元スーパーやJA直売所に販売している。「農業の課題は生産性。出荷量と単価、労働時間の3つで生産性が決まる。面積当たりの売上高を2倍にし、味と収量を同時に追求する栽培を目指している。そうした中、設備投資は、競争力の基礎だ。収穫量を確保し、再現性のある経験の蓄積、栽培以外の時間を確保できる。ゼロアグリはPDCAの「実行」を、自動制御で計画通りに実行するため、計画を評価し、再現性を高められる。次の作戦も立てやすい。農業を食品製造メーカーと考えると、美味しさだけでは勝負できない。企業には、製造部門や営業部門、管理部門などがあるように、農業もバランス良く必要だが、小さな会社では一人で色々なことをやらなくてはならない。一人が抱える量が多すぎると、心の体力が続かない。軽くできるところは軽くしたい。また、設備投資のタイミングも重要だ。業界標準になる前に導入すれば、一歩前に出ることができて、ノウハウを蓄積でき、次のステップにつなげられる。現在全国で400台なので、今こそチャレンジだ」と述べた。

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