サカタのタネ サカタフェア開催 環境制御システムも発表
サカタのタネ=坂田宏社長、神奈川県横浜市都筑区仲町台=は1月11日、パシフィコ横浜で「サカタフェア2024」を開催した。参加企業は約115社、来場者数約500人を数え、同社の有力な仕入先や得意先が一堂に会し、新しい商品や企画の提案をはじめ、活発な情報交換を行った。
坂田社長は冒頭、「現在の園芸業はエネルギー、資材の高騰や温暖化など様々な課題を抱えている。今回のフェアでは、環境に配慮した資材が望まれているなど、大きな変化がある。そういった環境に優しい商品にも注目をしていただきたい。また、2027年にはここ横浜で国際園芸博覧会が行われるが、我々も地元企業としてできる限りのサポートをしていきたい」と話した。
アルスプラウト エア
また当日は、アルスプラウト=戸板裕康社長、東京都千代田区=の低コスト環境制御システム「アルスプラウト」のモニタリング向け新モデル「Arsprout Air」(以下アルスプラウト エア)を、同社と共同開発したと発表した。
「アルスプラウト」は低コストかつ機能選択の自由度の高さが特長の環境制御システム。従来製品は、使用の際に電源が必要だったが、「アルスプラウト エア」の子機は電池式で、電源を敷設していないハウスや露地でも使用できる(親機はソーラー電池、もしくは電源が必要)。また、「アルスプラウト エア」は、子機(ハウスごとに設置し、各センサーからの情報を集める)と親機(子機からの情報を集め、クラウドに送る)を無線でつなぐことができ、有線接続が難しいハウスや圃場でも、子機ごとにモバイル回線を契約せずに利用できる。無線には低速度低電力広範囲通信規格(LoRa)を使用しており、障害物がない場合は1㎞範囲でデータを親機に送ることが可能。特にハウス複数棟にモニタリング目的で導入する際に、通信費削減などのメリットがある。「アルスプラウト エア」は、全国の種苗店、農業資材店、JAなどや、アルスプラウト社からも購入できる。