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クボタ’24年1月発表の新製品 M7モデルチェンジ 日本農業応援トラ第2弾

クボタ’24年1月発表の新製品 M7モデルチェンジ 日本農業応援トラ第2弾

 クボタ(北尾裕一社長)は、1月10日、新製品としてKSAS関連の2コンテンツと10機種17型式を発表した。本紙では回を分けこれを紹介する。今回は、2016年に発売し一昨年には1万台を突破した好評のトラクタM7のモデルチェンジ機と、日本農業応援スペシャル機・スラッガーの第2弾、『スマートターン』や『スマートエンジン』など業界初の先進機能を搭載した新型のミニ耕うん機『陽菜(はるな)シリーズ』。★は新機能。価格はすべて税込みメーカー希望小売価格。

 

【トラクタM7(エムセブン)4シリーズ】

M7―134(130馬力)/同―154(150馬力)、/同―174(170馬力)。


《開発のねらい》クボタでは、欧米畑作市場への本格参入に向けて開発したM7シリーズを、日本国内においても2016年から販売開始し、北海道を中心に年々稼働台数が増加している。2022年には累計生産台数が1万台を突破するなど、好評を得ている。稼働台数が増加する中、操作性や作業性の更なる向上についての要望が届いており、このほど、それらの要望に応える為、基本性能とカスタマイズ性の向上や、進化したICT機能を搭載したM7シリーズのモデルチェンジ機を発売する。


 主な特長は以下の通り。


《2種類のトランスミッションと3つのグレードを採用》

①ユーザーの経営体系や用途に合わせて選択できるよう、パワーシフト(有段変速)とKVT(無段変速)の2種類のトランスミッションを採用している。

②スタンダード仕様(S仕様)、プレミアム仕様(P仕様)、プレミアムハイ仕様(H仕様)の3つのグレードを採用。S仕様は、シンプル装備かつパワーシフト(有段変速)ミッション、P仕様は、充実装備かつパワーシフト(有段変速)ミッション、H仕様は充実装備かつKVT(無段変速)ミッションとなっており、作業用途等に応じてグレードを選択できる。

《操作性の向上》

①★従来機では、アクセルOFF・ブレーキOFF状態では車速0.5㎞/hでクリープ走行しており、超低速作業が困難だったが、新型機では、0.5㎞/h未満の超低速走行もできるようになり、長芋の掘取り作業など超低速作業がスムーズに行える(H仕様)。
②★手元のスイッチで駐車ブレーキの操作が可能な「パーキングスイッチ機能」を採用。トラクタを離席した際には自動で駐車ブレーキが作動する機能も搭載しており、安全性が向上(H仕様)。
 ③★パワーシフト(有段変速)ミッションでも、ノークラッチで停止・発進することが可能な「エクスプレスリスタート機能」を採用。楽にストレスなく停止・発進することが可能で、エンストの心配が低減される。(S仕様、P仕様)。
《カスタマイズ性の向上》①★P仕様とH仕様に標準搭載している「ターミナルモニタ」の調整機能が向上した。P仕様であれば、始動する際の変速ギヤ設定や、前後進シャトルの感度設定、H仕様であれば、クルーズコントロール機能の速度設定をターミナルモニタ上で行える。
 ②タッチパネル式のターミナルモニタ上にて、ユーザーの好みに応じて、作業が行いやすいようカスタマイズできる。
《ICT機能の進化》①★GF(オートステアリング)仕様が進化した。曲線経路・傾斜地・長時間走行時の走行精度が向上し、最低車速を0.1㎞/hからオートステアリングを開始できるようになった。
 ②★ISOBUS機能の一部であり、インプルメントがトラクタを制御できる「TIM(Tractor Implement Management)機能」を採用した(H仕様)。TIM対応インプルメントを装着すれば、作業状況に応じてインプルメントがトラクタに作業指示を出し、トラクタの「車速」「補助コンバルブのON・OFFや油圧流量」「リヤPTOのON・OFFや回転数」「リヤヒッチの上昇・下降」を自動で制御することができるので、疲労軽減や作業効率、作業品質の向上に繋がる。※TIM機能を使用する際は、別売部品キットとライセンスの購入が必要。
《その他の主な特長》①★KSAS(クボタスマートアグリシステム)対応直接通信ユニットを標準搭載②★作業灯は全てLEDを採用③★リヤハッチ半開き機構を標準搭載④★電動ヒーターミラーを標準搭載⑤★リヤ油圧トップリンクを採用(P仕様、H仕様)⑥★フロント3点リンク外部スイッチを採用(P仕様、H仕様)⑦★燃料タンクの容量が330ℓへ増量(従来機より30ℓ増量)。
《新型フロントローダを採用》①★ローダ用ジョイスティックレバー上でトラクタの前後進切り替えや主変速切り替えの操作ができ、スムーズにローダ作業が行える(S仕様)②★オプションの「油圧ユーロクイックカプラキット」を装備すれば、キャビン内からの操作のみで、フロントローダのアタッチメントを着脱できるようになった。
 発売時期は2024年2月から。価格は1909万3800円~3223万5500円。

 ★は新機能。価格はすべて税込みメーカー希望小売価格

 

 

【トラクタスラッガー(Uシフト・Uシャトル仕様スペシャル)】

ホイル仕様SL350(35馬力)/パワクロ仕様同同―PC(35馬力)。

《開発のねらい》国内農業は営農規模の拡大が進み、高機能スマート農機の需要が高まる一方、近年の資材価格高騰が農業経営を圧迫する中、農業機械の低コスト化のニーズも高まっている。そのような状況下、2022年8月に「日本農業応援スペシャル機」としてスラッガー(38馬力、45馬力、54馬力)のマニュアルシフト仕様スペシャルを発売し、好評を得ている。このほど、「日本農業応援スペシャル機第2弾」としてもとめやすい価格を実現したスラッガー(35馬力)Uシフト・Uシャトル仕様スペシャルを発売する。同社は、「私たちの『食』を支える農業者の皆様を高機能、低コストの両面から応援して参ります」としている。

★は新機能。価格はすべて税込みメーカー希望小売価格
《もとめやすい価格設定》機能や装備を厳選し、同馬力帯の無段変速仕様(C仕様)と比較してキャビン仕様で66・0万円(税込)、安全フレーム仕様で55・0万円(税込)安価な価格設定を実現。

《操作性に優れたUシフト・Uシャトル仕様》ノークラッチで車速設定が可能な「Uシフト※」、ノークラッチで前・後進切替えが可能な「Uシャトル」の搭載によりマニュアルシフト仕様と比較して容易な機体操作が可能となっている。※標準速仕様:前進24段・後進16段、ハイスピード仕様:前進30段・後進20段。


《充実の基本装備、快適装備》ワンタッチ耕うんモードスイッチ、ニューSTモンロー、AD倍速ターン、安心PTO、LEDフロントサイド作業灯等の充実の基本装備に加え、Bluetooth対応ラジオ(キャビン仕様)、オートエアコン(キャビン仕様)、などの快適装備を搭載。


 発売は、2024年1月。価格は518万7600円~637万2300円(税込)。

★は新機能。価格はすべて税込みメーカー希望小売価格

 

 

【ミニ耕うん機Haruna Smart(はるなスマート)】

TRS5000(4.2馬力)、TRS6000(6.3馬力)、TRS7000(6.3馬力)3型式

 


《開発のねらい》

 同社のミニ耕うん機「陽菜(はるな)シリーズ」は、2004年の初代「陽菜」の発売以来、家庭菜園を営むホビー層から、野菜を出荷する本格農家層まで幅広いユーザー層が使っている。2024年は初代「陽菜」の発売から20周年となるが、このほど、先進性、あんしん機能を強化し、幅広いユーザー層が満足する新型ミニ耕うん機「Haruna Smart(はるなスマート)」を発売する。
 旋回時の操作を減らす「スマートターン」や、始動時のチョーク操作が不要な「スマートエンジン」等、業界初(※)の先進機能を搭載したミニ耕うん機の投入により、楽しい野菜づくりに貢献する。※歩行形トラクタとして。2024年1月同社調べ。


《エンジン始動時のチョーク操作が不要な「スマートエンジン」を搭載(TRS7000)》①★業界初(歩行形トラクタとして。2024年1月同社調べ)の電子制御燃料噴射式エンジンを搭載。エンジンをかける際の煩わしいチョーク操作が不要で、スマートな始動を実現。また、主クラッチレバーを離すとエンジン回転数が下がるので、無駄な燃料消費を抑えられる。


《旋回時の操作を削減できる「スマートターンplus(TRS7000)」、「スマートターン(TRS6000)」を搭載》

①★あんしん作業レバーとエンジンスロットルレバーの連動により旋回時の操作が削減できる。旋回時、従来機では4つの操作が必要だったが、「スマートターンplus」を搭載したTRS7000では2つ(TRS6000は3つ)の操作で旋回できるので、初めて使う場合でもスムーズに旋回できる。
《簡単に高さ調節ができる「スマートハンドル」、「スマート抵抗棒」を搭載(TRS7000/TRS6000)》①★バネの効果によりスムーズに高さ調節ができるスマートハンドル、片手で高さ調節ができるスマート抵抗棒を搭載。楽な姿勢で調節でき、作業時の負担を軽減する。

《充実のあんしん機能》

①★主クラッチレバーを握ったままではエンジンが掛からない始動けん制装置を搭載。エンジン始動時の誤発進を防ぐ②主クラッチレバーを離せば機体とロータリ回転が止まる簡単操作。また、大きなワンタッチ停止スイッチを搭載しており、スイッチを押せばエンジンが停止するので緊急時も安心③★握りこみ停止機構付きロータリを搭載。硬いほ場で機体がダッシングした際、万が一、主クラッチレバーから手が離せなかった場合にロータリ回転が停止するので、巻き込まれを防ぐことができる。


《豊富なラインナップ》

①標準仕様は簡単な操作で正転作業、逆転作業ができる。標準装備の簡単うね立てマット(U/US仕様除く)で簡易うねを つくることができる。
②セル仕様(E仕様)は、充電不要のスマイルスタートを搭載。ボタンを押すだけでエンジンが始動できる。
③一軸正逆転仕様(H仕様)は、外側のロータリ爪が正転、内側は逆転するので硬いほ場でも機体の飛び出しを抑え、しっかり耕うんできる。
④ロータリカバー開閉仕様(U/US仕様)はカバーの開閉により、作物に合わせた様々な大きさのうねを作ることができる。
 発売は、2024年1月。価格は20万5260円~33万8470円(税込)。

 ★は新機能。価格はすべて税込みメーカー希望小売価格

 

 

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