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井関農機新製品 生産性・快適性追求したコンバインと新型コイン精米機

井関農機新製品 生産性・快適性追求したコンバインと新型コイン精米機

 

 井関農機(冨安司郎社長)は、昨年12月『環境負荷低減と「食」への貢献、農業の生産性・快適性向上』をコンセプトに開発・商品化した9品目34型式を発表した。本紙では回を分けこれを紹介していく。今回は、うまみ精米機能を搭載した新型コイン精米機と大規模生産者向け新型コンバイン『フロンティアマスター』。価格は全て税込み希望小売価格。

 

コンバインFMシリーズ



【コンバイン・フロンティアマスターFMシリーズ】FM468(4条刈68・0‌PS)/同475(4条刈74・8‌PS)/同575(5条刈74・8‌PS)。

《商品化のねらい》近年、担い手への農地集約が加速するに伴って生産者一人当たりの作業時間も増加する傾向にあり、長時間作業でも疲れにくい居住性や操作性、またトータル作業効率を向上させるメンテナンス性の向上が求められている。今回発表するフロンティアマスターFMシリーズはこれらの時代が求めるニーズに応えるべく、居住性・操作性・メンテナンス性を追求し、新設計の静音キャビンや副変速の電子クラッチ化、その他メンテナンス性に関わる装備を新たに追加した。
《新設計キャビン》①静音性=静音性の高い新設計キャビンを搭載。5つのゴムマウントでマウント化を行い従来機より振動を軽減したほか、作業時の騒音を従来機より7‌dB(A)低減した。
 ②保温冷庫=キャビン内左後方に保温冷庫を装備した。庫内にエアコンの吹き出し口を取り付けており、エアコンからの吹き出しによりペットボトル飲料の保冷や保温が可能③オートエアコン&USBラジオ=オート機能付きエアコンで季節に関わらず快適な作業ができ、外部端子の接続により好きな音楽をかけながら作業ができる。
《新操作席》①操作性を重視した装備配置=各種レバーやスイッチ類の配置レイアウトを大幅に見直し、操作性を向上させたほか、足元の空間も見直し、広々とした操作席とした②操作パネル=操作パネルは新規で一体型の操作パネルを採用。各種機能をわかりやすく配置し、ドリンクホルダや12V電源取り出し口、緊急エンジン停止スイッチも装備③カラー液晶モニタ=モニタは上位クラスのHJシリーズにも採用しているカラー液晶モニタを搭載。作業に関する情報をわかりやすく表示でき、日中でも見やすいように黒背景と白背景が切り替え可能。
《操作性》①副変速電子クラッチ化=2速モーターHSTの採用により、副変速の切り替えがボタン操作で行えるようになった。走行しながらHSTレバーから手を離すことなく副変速を切り替えできる②可変バルブ式刈取上下=刈取部上下の油圧バルブに可変バルブを採用し、パワステレバーの倒し角度に応じて刈取部の上下の速さを調節できるようになった。より細やかな刈高さの調節が可能③刈取上下スイッチ=パワステレバーに刈取の上下が可能な刈取上下スイッチを装備した。ワンタッチで刈取部の上下が可能で、刈り始めや刈り終わり時に便利④低速モードスイッチ=スイッチ操作により車速の上限が制限されるので、あぜ越え時や車両への積み降ろし時に操作することにより車速が制限され、より安全に作業が行うことができる。
《メンテナンス性》①グレンタンクワイド点検口=グレンタンク側板が工具レスで簡単に開閉ができ、作業後の清掃性やメンテナンス性が大幅に向上②引き起こし脱着=左右以外の内側の引き起こし部が簡単に脱着可能となり詰まり時やメンテナンスの際に便利③刈取部キャスタレスオープン=刈取部のオープン機構を従来機のキャスタ式からキャスタレス式に変更。刈取部オープンの手間を簡略化でき、圃場での刈取オープンも可能となった④こぎ胴大型点検口=こぎ胴に大型の点検口を4カ所設け、こぎ歯の交換がより行いやすくなった。
 発売は2023年12月。
 価格は▽FM468=1048万3000円~1300万2000円▽FM475=1214万4000円~1403万6000円▽FM575=1276万円~1527万9000円。

 

コイン精米機CP4 2 0シリーズ

【コイン精米機CP420・CPH420シリーズ】CP420(玄米専用)、CPH420(玄米・籾兼用)。
《商品化のねらい》お米のうまみ層(亜糊粉層)を残すことでお米のおいしさを引き出す〝うまみ精米〟機能を搭載した新型コイン精米機。
《うまみ精米》うまみ精米機能では「うまみ白米」と「うまみ玄米」(CP420のみ)が選択可能。
 ①うまみ白米=米をゆっくり丁寧に削ることで米のうまみ層(亜糊粉層)を残し、栄養価の高い胚芽も白米(標準)より残す精米方式。うまみ層には、うまみ成分となるオリゴ糖やアミノ酸など様々な栄養素が含まれており、うまみ白米ボタンで精米したお米は、標準ボタンで精米した同じお米よりも食味鑑定値が高くなる(同社調べ)②うまみ玄米=玄米表面の固いロウ層だけを削ることでぬか層に詰まった栄養価は残しつつ、炊きやすく食べやすい精米方式。玄米より柔らかく粘りがある。
 ※うまみ玄米は、CPH420で籾から精米する場合は使用できない。
《リフレッシュ白米》一度精米した白米の表面を磨くことによって、米が古くなると増加し、食味を低下させる要因の一つである〝脂肪酸〟を減らす白米専用の精米方法。白米でも割れない程度の圧力で白米表面を研磨する。
《デザイン性》いままでよりももっと多くの人に使ってもらえるように、清潔さや親しみやすさを感じてもらえるデザインに生まれ変わった。外装はISEKIらしさを残しつつ、様々な設置ロケーションにも馴染みやすい洗練されたデザインとなり、内装の操作ラベルなどは落ち着いたデザインとしつつ、従来機からボタン配置等も見直し、使いやすいデザインとなった。
《メンテナンス性》①遠隔管理機能(通信契約・通信料別途必要)=遠隔地からコイン精米機の営業時間や白さの設定といった各種設定変更や故障通知の受信を行うことができる②工具レスメンテナンス箇所の追加=サイクロンや客室の精米機メンテナンス扉等、工具レスでメンテナンスできる箇所を追加した。メンテナンスにかかる時間を短縮できる。
 発売は2023年12月。
 価格は▽CP420=546万9200円~564万9600円▽CPH420=643万600円。

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