NTTイードローン、一斉防除業務にICT 千葉県長柄町で40%効率化

「AC101」による請負散布
NTT東日本グループのドローン専業メーカー、NTTe―DroneTechnology(埼玉県朝霞市、NTTイードローン)は今年、千葉県長柄町の米産地で、一斉防除にかかる町職員の作業を一部デジタル化し、業務時間を40%効率化することに成功した。同社が展開するドローンの請負防除サービス「おまかせeドローン」の取組みの一環で実施したもので、散布調査票をデータベース化し、デジタル散布マップを作成することで、業務負担を軽減した。これにより、今年は1500筆、約250haの圃場で、「AC101」による請負散布を実施した。
同社は、長柄町と取組みを進めるにあたり、デジタル技術導入ありきではなく、長柄町の実情に合わせてデータベース化した。
従来通り、長柄町が紙の調査票の配布と回収を行い、それを基に同社が「散布データベース」を作成。データベース化により、従来アナログで行っていた、散布日程の変更作業なども容易になった。そして、農水省と自治体で作成し公表している「eMAFF農地ナビ」を活用することで、長柄町一斉防除用のデジタル地図を作成。日程別に色分けし、散布すべき圃場が表示でき、必要なデータ(圃場住所、面積、散布状況等)も簡単に確認することができる。
また、スマホでもデジタル地図を確認できるため、現場の散布作業者の確認作業も容易になり、職員の立ち会い業務も効率化できた。
なお、長柄町ではこれまでヘリコプターを中心に一斉防除を実施してきたが、日本の圃場に合わせ開発した同社製のAC101を採用。今年は、猛暑や台風など厳しい気象条件だったものの、品質に影響なく、無事に収穫時期を迎えている。
長柄町からは、業務効率化に加えて、費用面でも従来と同額となり、好評だ。同社は、来年も長柄町と連携しながら一斉防除のとりまとめ作業の効率化を推進していく。