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新潟クボタ ロボコンバインで収穫作業 スマート農機検証 作業精度、燃油量など

新潟クボタ ロボコンバインで収穫作業 スマート農機検証 作業精度、燃油量など
新潟クボタ(吉田至夫社長)は9月23日、新潟県、クボタと締結した連携協定に基づく「スマート農機の精度向上及び効果的導入に向けた試験研究・実証」の一環として、村上市にあるNKファーム村上ほ場でロボットコンバインによる収穫作業を実施。作業精度や作業能率、燃油の測定を実施。取得したデータの分析を進め、スマート農機の効果を示す。

  同実証は、「稲作における最新スマート農業技術を活用した『みどりの食料システム戦略』への貢献実証」を研究課題に、水稲栽培においてロボット農機等のスマート農業技術による農作業や消費エネルギーの効率化等の導入効果を把握することを目的に実施。最先端のスマート農機や営農支援システム(KSAS)を活用し、化学肥料や燃費の削減等の効果を調査してきた。今年が2年目で、GSトラクタを使った畦塗り作業から始まり、耕うん・代かき作業はロボットトラクタ、田植えもロボット田植機で作業し、水管理には遠隔操作できるWATARAS(ワタラス)を使用。ドローンで除草剤散布やリモートセンシングと可変施肥技術を活かした追肥など、水稲作業全般にわたる効果を調べている。
 今回行ったのは収穫作業。昨年同様にロボットコンバインによる収穫とロボットトラクタによる秋耕の同時作業における作業効率などの実証を行う予定だったが、数日前に降った雨の影響で予定を変更。84aのほ場を半分にして前半42aは手動での刈取りで測定し、後半42aでロボ状態の刈取り実証を行った。
 機材は6条刈りのアグリロボコンバイン「DR6130A」。ロボ状態の実証は手動で外周を刈ってから開始。刈っている間に距離や面積、収量などを計測してから最も効率的なルートで作業を行った。ロボ作業が始まるとオペレータは監視作業が中心となり、タンクが満タンに近づくとキャビン上のライトが点滅して排出ポイント側に通知した。残った9条を刈る際には、左側3条を刈るのに機体を左側に傾け、自動で旋回して残りの6条を刈って、スタート地点に戻るまで全て自動で無駄のない作業を見せた。
 その間、ほ場では作業速度を計測した他、キャビンの上にロガーを搭載して作業時の軌跡、使用燃料量などを計測。新潟県農業総合研究所作物研究センターが取得データの分析を行い、来年に公開する予定。新潟クボタが11月15・16日に新潟市産業振興センターで開催準備を進めている「にいがた夢農業」でも速報を発表する考えだ。新潟クボタコーポレート本部みどりの食料システム戦略貢献部の中山彰人部長は「開始した頃と比べてスマート農機が着実に浸透してきている印象。目新しいものから近い存在になりつつある。スマート農機を使うことで誰でも熟練者並みに作業が進められ、大面積ほど効果が高いことを感じており、実証結果をお客様に伝わりやすく簡略化し、スマート農機の利便性を訴求したい。弊社では県内をカバーするRTK基地局を開設して地盤はでき上りつつあり、理解度が更に深まれば普及が加速すると考えている」。

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