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山本製作所 荷受ホッパから保冷庫まで 充実の調製機器群 山形農業まつりで披露

山本製作所 荷受ホッパから保冷庫まで 充実の調製機器群 山形農業まつりで披露
山本製作所=山本丈実社長、山形県天童市=は先ごろ、山形ビッグウイングで開催された山形農業まつり農機ショーで、荷受ホッパから搬送コンベアを経由し乾燥機、粗選機、籾摺機、色彩選別機、保冷庫までの一連の機械を展示した。また、ブース中央の大型モニターでは同社が携わったライスセンターをYouTubeで紹介した(内容はQRコード)。



               ウィンディビルドを説明する鈴木農機事業部長                


 展示のメインとなるのはやはり乾燥機。鈴木淳農機事業部長に、HD―50VAR2の優れた特長、そのポイントを説明してもらった。
 「最新型のHD―50VAR2は試運転を自動で行う『ビルドスコープ』(セルフチェック機能)が搭載されています。稼働時期前に実施することで、不具合があった場合は詳細を確認し対応することで、安心して乾燥作業を迎えることができる。弊社のビルドシリーズは前のVAR/VMRシリーズも、SDカード(税別3000円)を追加購入いただけば、最新の機能も全て使えるようになります。弊社が誇る独自の機能です。現在好評の『おまかせ乾燥』もバージョンアップすることで全てのビルドシリーズで使えるようになります。今年は猛暑日が続き、お米では胴割れも心配されます。こんな時は低温での〝ゆっくり乾燥〟が推奨されます。『おまかせ乾燥』であれば、張込時の水分のバラツキに合わせて撹拌・乾燥・休止・仕上げまで全部自動で行うので、籾の状態に合わせて最適な乾燥ができます」と説明してくれた。
 広々とした山本製作所の出展ブースでは米の調製に関する一連の機械を展示、中央の大型モニターでは、同社ユーザーの『ライスセンターツアー』を動画で紹介していた。
 これからライスセンターを建設したいと考えている人、増設・改善しようと思っている人向けに制作したというこの動画は、そうした人たちの見本となるような優れた設計のライスセンターを見学に訪れた女性(同社広報担当者)が、素人目線で素朴な質問をし、同社営業担当がそれに回答・説明しながら、施設内を案内する形式で進んでいく。それが面白く勉強になると評判のYouTube動画だ。
 私が同社ブースを訪問した時に、流れていたのは山形県東根市の農業生産法人『株式会社ina2015』(鈴木亮吉社長)のライスセンターだった。山本製作所の遠赤乾燥機70石5台(HD―DR2)が入っている。
 まずは建屋外観。空気をたくさん使用する乾燥機の特性から、外気を取り入れる「ガラリ」の必要性を説明。建屋内に入ると、ゆったりとした空間。「ライスセンターを建設する際のポイントは将来規模を考えて設計すること」と。続いて荷受ホッパを説明。ホッパのメリットは何かとの質問には「地下ピットには短時間で荷受けできるというメリットもあるが、建築コストは高い。荷受ホッパBHLシリーズなら建築コストを抑制できる」と説明した。
 チェーンコンベアの最大の特長は途中にシャッタを取り付けられること。各施設に合わせた細かな調整が可能になる。
 乾燥された籾は放冷タンクへ(乾燥機と同じ形のCTタンクという同社独自のタンク)。昇降機が付いており、上から排出できるため、建屋を低く設計できる。「放冷タンクを使う理由は?」には「一時的にストックできるので急いで籾摺りを行う必要がなく荷受けの幅を持たせることができる」と。次に籾は粗選機を経て籾摺機へ。そして、大きさを大中で分ける米選機→石抜機→色彩選別機。ここで一連の工程が終了する。
 その後、施設の裏の集塵室、籾殻庫を紹介。ガラリの役割は乾燥施設内が埃っぽくなったり、結露を防ぐためにも重要と話す。
 また、集塵室の風力自然ダンバーは「風や埃が乾燥機に逆流するのを防ぐ。乾燥効率にも影響するので集塵室を作った場合には必須」と説明した。
 QRコードから同社の話題のYouTube動画を是非一度ご覧頂きたい。

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