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鶏糞堆肥などの散布に デリカのけん引マルチスプレッダ 

混合堆肥複合肥料や指定混合肥料、土壌改良材、鶏糞堆肥などの各種肥料や堆肥の少量散布といった多用途で使えると高い評価を得ているのがデリカ(金子孝彦社長)の牽引式マルチスプレッダ「DMS―1105WS」だ。15~30馬力のトラクタで1tまで積載することができ、「くるくるターン」仕様により、狭い場所でも効果的な堆肥施用ができる。

 デリカ=長野県松本市大字和田5511―11=のマルチスプレッダ「DMS―1105WS」は、1t積載のトラクタ牽引式タイプ。散布幅8mで、散布量はトラクタの運転席からリモコンで調節でき、そのリモコンからシャッタ開度を20段階から自在に操ることができる。さらにギヤ交換によりベルトコンベアー速度が2段階で調整が可能。これによりコンベア速度2段階×シャッタ開度20段階=40パターンから散布量を細かく調整できるのが同機の特長だ。
 床送りはベルトコンベアー方式を採用。特に低い位置から散布するスーパービータの搭載により、従来の肥料散布機では軽いためにすぐ舞ってしまう鶏糞などの軽量な堆肥や肥料を効率よく散布できる。この他、肥料取締法の改正で拡大が見込まれる混合堆肥複合肥料や指定混合肥料などの適量均一散布など名前通り、マルチに活用できる。
 小型トラクタでも大量運搬・少量散布できるのも魅力。車体は、けん引作業に慣れない人でも容易に操作できるようにステアリング車軸を装備。さらにホイールステアリング機構による「くるくるターン」仕様にしたことで、狭い場所の入り口も楽に入れるのはもちろん、作業も楽に行うことができる。トラクタとの連結はトラクタのロワーリンクに装着。ホイールステアリングすることにより、急旋回時でもPTOジョイントの振動が少なく、連続散布できる利点もある。両サイドのアオリが倒れるので積み込みと清掃も楽に行うことができる。
 化学肥料、化学農薬の使用量低減に繋がり環境負荷低減に貢献する機械として農水省の「みどり投資促進税制」の対象機械に認定され、「みどり投資促進税制」における法人税・所得税の特別償却適用対象となっている同機。マルチスプレッダシリーズでは最大積載量500㎏でコンパクトサイズの「DMS―1035R」も認定されており、ほ場規模などに応じて機種を選択して、理想的な土作りに役立てたい。
【DMS―1105WSの主要諸元】▽散布幅=8m▽最大積載質量=1000㎏▽機体質量=1720㎏▽最大積載容量=1.9㎥▽適応トラクタ=15~30‌PS▽コンベア変速段数=2段(ギヤ交換)▽コンベア速度(m/‌min)=5.1(高速時)、2.6(低速時)▽ビータ径(㎜)=570(散布用)、275(破砕用)▽シャッタ開度=0~200㎜▽シャッタ開度調整=20段。

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