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井関などへ 車両寄贈に感謝状 愛媛県通じカンボジア支援

井関などへ 車両寄贈に感謝状 愛媛県通じカンボジア支援
愛媛県は8月8日、県庁で「カンボジア・バッタンバン州寄贈車両に関する報告会及び感謝状伝達式」を開催、井関農機の小田切元専務、中村時弘・愛媛県知事、上村俊之・上島町長、高門清彦・伊方町長、清水雅文・愛南町長らが出席し、NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会(IMCCD)の高山良二理事長からの活動報告と感謝状伝達、記念品授与が行われた。県では20年1月にカンボジアのバッタンバン州と「友好交流・協力活動の構築に関する覚書」を締結、21年春には、県の農業大学校の中古トラクタ、自治体の中古救急車、消防車などを現地に寄贈している。

  カンボジアでは約20年にわたり、愛媛県出身の高山良二理事長が地雷撤去の活動を続けており、地雷が撤去された土地を「価値を産み出す農地に変える」ため、愛媛県が寄贈したトラクタが使われている。井関農機では、2021年11月頃に愛媛県からの「井関農機が推進するSDGsやCSR等の取組みにも役立つ形で、中古トラクタの寄贈等に一緒に取り組めないか」との声掛けを受け、2022年春にトラクタ寄贈に至った。なお愛媛県へ寄贈したトラクタの他、愛媛県内の3つの自治体から中古の救急車3台と消防車1台が寄贈された。井関農機が寄贈したトラクタは、インドネシア工場(PT.ISEKIインドネシア)で生産された東南アジア向けのトラクタ「NT540」。40馬力ながら幅広い用途と高い耐久性を誇る製品であり、タイなどアセアン各国に出荷実績のあるモデルだ。
 今回、2022年の寄贈から1年が経過し、カンボジア・バッタンバン州における寄贈車両の活用状況の報告とバッタンバン州ソック・ルー知事から車両寄贈した企業や自治体への感謝状を高山氏が預かって帰国し、代理で伝達式が実施されたもの。
 当日は始めに高山氏が、州知事からの謝意を伝えると共に、地雷除去した土地を農地に替え、キャッサバ、バナナ、マンゴーなど地元農産物を使った焼酎を製造・商品化し、このほどパリで開かれた食品品評会で受賞した話などを報告した。
 続いて、感謝状・記念品授与。その後中村知事が挨拶。自衛隊退任後、カンボジアで地雷除去を長きに渡りされている愛媛県出身の高山氏の活動に対する敬意を伝え「愛媛県とバッタンバン州は、友好交流・協力活動の構築に関する覚書を締結し、交流促進が継続され、県内企業が進出、県との交流・繋がりで地域産業が活性化していることは喜ばしい。日本の法律では緊急車両の使用期限が決まっており、まだ使える車両を現地で有効活用頂けて有難い。井関農機さんのトラクタも、現地で農業の発展に使って頂いている。愛媛県からの寄贈に際し、クラウドファンディングによる資金調達をした高山氏、現地への車両の輸送手続きなど協力していただいた3名の方にも改めて深く感謝したい」と述べた。
 小田切専務は「高山氏は井関農機創業者である井関邦三郎と同じ愛媛県宇和島市三間の出身であり、昨年は当社へも足を運んで頂いた。井関は「食と農と大地のソリューションカンパニー」を長期ビジョンに掲げ、2025年に100周年を迎える。当社の青いトラクタが、カンボジアの大地で活躍し、カンボジア・バッタンバン州の豊かな社会の実現に貢献できることは誇らしい。大地を守り、人を守ることに役立っていることを社内に持ち帰り、寄贈した機械の整備に携わった社員らの励みにしたい」と、また各町長もそれぞれ謝意を伝えた。
 授与式には、寄贈車両の廃車処理などを担当した、㈱新日本ライフテックの古川泰雄専務、発送までの保管や整備・輸送手続きを担当した㈱エリサジャパンの渡部守行・CEO氏も参加した。

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