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カンボジアに農機・緊急車両寄贈 井関はトラクタ提供 バッタンバン州の農業発展に生かす

愛媛出身の元自衛官・高山良二さん(NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会理事長)らによる現地での地雷処理活動などを通して交流を深めてきた愛媛県は、カンボジア・バッタンバン州と令和2年1月に「友好交流・協力活動の構築に関する覚書」を締結、交流を推進してきた。このほど同県に本社を構える井関農機から県内で使われていた中古トラクタの提供をうけ、カンボジアに送り農業の発展に生かしてもらおうと、現地と県庁をオンラインで繋ぎ寄贈式が行われた。また県内の4自治体で使われていた中古の救急車と消防車合せて4台も寄贈、市民生活に役立ててもらう。
 バッタンバン州との寄贈式に先立ち、愛媛県庁の本館玄関前に置かれた寄贈トラクタの前で、井関農機(冨安司郎社長)から、愛媛県(中村時広県知事)へレプリカキーを手渡した。その後知事室へ移動し、WEBでカンボジア・バッタンバン州とつなぎ、同州への『トラクタ・緊急車両の寄贈式』が行われた。バッタンバン州からは、ソック・ルーン知事と高山理事長が参加した。
 始めに中村知事が挨拶。「2020年1月に、バッタンバン州を訪問し、『友好交流・協力活動の構築に関する覚書』を締結した。締結後、特に食品加工の分野で、本県とバッタンバン州の企業との連携事業が着実に進み始めていると聞いている。県では昨年2月に貴州へトラクタを1台寄贈したが、現地で大いに活用されていると伺っており、収穫された農産物については、『本県企業の加工技術を用いて価値を向上』させるなど、同州と本県の両方の企業にとってプラスになる連携が生まれることを願っている。また、カンボジアで20年近く地雷処理を続けている高山良二氏、バッタンバン州で工場を運営している紙関係企業3社(キンセイ、ジェイピーシー、スギウラ)や、カンボジアの基幹道路・国道5号線の拡幅工事を貴州で行っている建設企業(愛亀)、など、県人や本県企業との活動についても引き続きサポートをお願いしたい」と、また井関農機を紹介する際は「このたび県内企業の井関農機から、貴州の農業振興のため、トラクタ1台を寄贈頂いた。井関農機は、国内屈指の公開特許件数を有し、〝技術の井関〟と言われている。井関農機は貴州が隣接するタイに販売・サービスの拠点を持っている」と述べ、県として、協定をもとに今後もカンボジアと様々に経済的な交流を深め、県内企業の進出などを後押ししていく姿勢を示した。
 その後、ソック・ルーン州知事が挨拶。始めに愛媛県からの寄贈に対し感謝の意を表し「カンボジアではまだ農業が機械化されておらず寄贈は大変ありがたい。今後も友好関係を深めていきたい。今後、タイを始め東南アジアでの井関農機の事業展開などにより、カンボジアの農業も機械化されていくことを期待する」と述べた。
 次に、冨安社長が井関農機の理念とビジョンを説明、アセアンでの事業展開と今回寄贈するトラクタについて紹介した。
【冨安社長の挨拶】井関農機は『農家を過酷な労働から解放したい』という創業者の思いから愛媛県松山市に創立以来2025年に100年となる農業機械の総合専業メーカーである。愛媛県に開発拠点を置き、日本農機のスタンダードとなる数々の製品を生み出し、フロントランナーとして、日本農業の近代化に貢献してきた、と自負している。井関農機は、創業の想い、フロンティアスピリットを連綿と受け継ぎ、基本理念を「お客さまに喜ばれる製品・サービスの提供を通じ豊かな社会の実現へ貢献する」としている。長期ビジョンには「食と農と大地」のソリューションカンパニーを掲げている。
 この実現に向け、アジア、特にアセアン地域においては、人口増・食料生産増加ニーズの中で日本で培った稲作関連機械の提供により農業従事者の負担軽減、食料生産を支援していく。アセアンでは、トラクタの生産拠点をインドネシア、販売・サービス拠点をタイに置き展開している。
 今回、井関農機から愛媛県様へ寄贈する製品は先に紹介したインドネシアの工場で生産された東南アジア向けのトラクター「NT540」。40馬力ながら幅広い用途と高い耐久性を誇る製品であり、タイなどアセアン各国に出荷している。水田、畑の耕うん、キャッサバイモの掘取りなど、様々な作業シーンで活躍し、耐久性でもご評価をいただいている。ぜひともご活用して頂きたい。
 その後、愛媛県内の4つの自治体から中古の救急車3台と消防車1台が寄贈された。中村知事は「現地では、救急車などの緊急車両が不足し、新型コロナの患者の搬送でもご苦労をされたと聞いている。この度、県内の4つの自治体等(上島町、伊方町、愛南町、八幡浜地区施設事務組合)が、中古の救急車と消防車を寄贈させて頂く。上島町、愛南町、八幡浜地区施設事務組合が、1台ずつ計3台の救急車を、伊方町が消防車を1台寄贈する。中古であるが、まだまだ活躍できる車両。輸送前には「県新居浜産業技術専門校」の自動車整備科の学生が、実習も兼ねて整備を行う」と述べた。
 ※愛媛県では2020年1月に『友好交流・協力活動の構築に関する覚書』締結し交流促進に取り組んでおり、同年春には、県の農業大学校の中古トラクタを現地に寄贈した。
 また、愛媛県では「現地から大変ありがたいとの声を頂く中、『トラクタと言えば、本県のリーディングカンパニーの井関農機』であり,井関が推進するSDGsやCSR等の取組に役立つ形で、中古トラクタ寄贈等に一緒に取組めないかと井関農機に声をかけ、今回の実施に至った」と経緯を説明した。カンボジアでは約20年にわたり愛媛県出身の高山良二氏(NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会理事長)が地雷撤去の活動を行ってきており、今回寄贈したトラクタも地雷が撤去された土地を「価値を産み出す農地に変える」ために利用される。
 ※覚書締結後のその他の取組みとしては、㈲進藤重晴商店(四国中央市)の取組みが、JICA「中小企業/SDGsビジネス支援事業」の「マンゴー等の地元農産物を活用した製品化事業」に採択。また、遠赤青汁㈱(東温市)、KS西日本㈲(砥部町)等の食品加工企業が、同州産のモリンガ(熱帯地域の栄養価の高い農産物)を活用した機能性食品の商品開発に取り組んでいる。

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