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農地関連法で論議 多様な担い手必要 地域総がかりで農地維持

13日開かれた衆議院農林水産委員会では、農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律案、農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律の一部を改正する法律案など農地関連法案について参考人質疑を行い審議した。
 今回議論した2法案のうち、農業経営基盤強化促進法の改正については、①地域計画の策定(人・農地プランの法定化)②農地の集約化等③人の確保・育成の3点に大別される。①の人・農地プランの法定化では、市町村が農業者、農業委員会、農地バンク、農協、土地改良区などとの協議を通じて地域の将来の農業の在り方、将来の農地の効率的かつ総合的な利用に関する目標などを定めた「地域計画」を策定することを定めた。また、③の人の確保・育成では、農地の取得に係る下限面積要件の緩和などの措置が講じられる予定だ。
 委員会では参考人として、愛知県豊田市農業委員会の横粂鈞会長、全国農業会議所の稲垣照哉事務局長、キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁主幹、明治大学農学部の小田切徳美教授の4人が意見を述べた。
 横粂氏は農地の集積・集約化について、「進めるためには基盤整備が不可欠。ほ場が悪くては集約化・効率化を進めることはできない。農家負担ゼロでほ場整備が可能な仕組みとして農地中間管理機構関連整備事業があり、農業者からも評価が高い。今改正案では、この制度を充実させる改正が行われる。具体的な従来の区画整理に加え、農業水利施設や農道の整備が拡充された。また農地バンクが受託している農用地も対象となった。農地条件の悪い中山間地では、高齢化担い手不足がより進行しており、耕作条件の悪さは致命的。担い手の努力だけでは解決できない。この事業は中山間地を守るための有効な事業と考えている。多くの地域で適用されるような運用を期待している」などとした。
 委員からの質疑では、野党側委員が「農業を担う者」をどのように位置づけるべきか問うた。横粂氏は「メインはやはり担い手、法人。しっかりした担い手を育成していかなければならない。ただし中山間地においては担い手を育てようと思っても育たない。本来の担い手が担いきれない部分を補完する形で半農半Xなど多様な担い手が必要だ」とした。このほか、稲垣氏は「地域総がかりで農地を守っていく必要があると思う」とした。

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